閲覧前に必ずご確認ください
※コメディ色強めなので、ジャンルはコメディですが推理もします。
※一部の方は不快に思う表現や描写が含まれている可能性があります。
※荒い口調や言葉が用いられます。
※グロはありません。大丈夫です。
「お姉さん、誰?」
「えっ、」
ルームクリーニングをしていると、背後から声がした。おかしい、ドアにクリーニングOKのカードがかかっていたし、クリーニング中だともかけておいたのに。まさか間違えた?それとも確認忘れ?あぁ、どうしよう。使用人はあまりお客様と会わないようにしないとなのに…!
内心とても焦りながら恐る恐る振り向く
「…なんでそんな焦ってるの?」
後ろにいたのは、VIPルームに居るとは思えないような子供だった。
「…え?」
「…?何?」
小さな背丈に高い声がとても可愛らしい子供だ。服もよく似合っている、が。
「…み、耳…それ、えっと、可愛いカチューシャですね…?」
赤い髪の上で大きな動物の耳がぴこぴこと動いている。子供は相変わらず不思議そうに首を傾げていた。
「…耳?耳…あぁ。うん。可愛いでしょ。ふわふわなんだよー!」
先程まで神妙な顔つきだったのがふわっとした笑顔に変わる。よかった、怒らせたわけではなかったみたいだ…
「お姉さんここの人?あ、掃除とかしに来たんでしょ!」
「…あ、あぁ、うん。そうだよ〜」
一生懸命笑顔をつくる。上司に見つかったら何と言われるか分からないが、まぁ大丈夫だろう。
「ねぇ、お姉さんメイドさんでしょ!可愛い服だからわかったよ!」
「そう?ありがとう…!」
私が来ているのは何の変哲もない黒のワンピースにボレロだったが、褒めてもらえてなんだか嬉しかった。目の前の子供はなぜか嬉しそうにぴょんぴょんしている。耳のついたカチューシャが揺れてとても可愛らしい。子供はソファーにぽふんと座った。
「みんななんか忙しそうなの。誰も遊んでくれないんだよ…。ねぇ、お姉さん今忙しい…?」
「…いや…??」
きゅるんとした顔で聞かれると、忙しいとは言えなかった。実際、この後は何の仕事ももうなかったし、忙しいわけではなかった。
「ほんと?じゃあ、髪といてほしいなぁ。…いい?」
「いいよ」
やった。と言うと子供は髪をほどいた。外された茶色のリボンには金のラインが入っていて、とても高級感がある。
「今日疲れたんだー色々やったんだよー。ここ結構不正多いねー。お姉さんも気をつけなよ?」
「え…あぁ、うん」
何の話かわからないけど、色々と話してくれる。『あそこはディーラーの不正が多いけどここはサイコロと客がダメだね』とか、『バレたら逃げるとかダサいよね』とか『口止め料のお菓子美味しかったなぁ。連行されてたけど』とか……
何の遊びかわからないけど、結構ハードなことするんだなぁと思いながら髪をとかす。サラサラで赤い髪には少し白い束が混じっていて、いいアクセントになっている。
「…この白い束は元々?」
「そうだよ!可愛いでしよ〜みんな褒めてくれるんだよ」
自慢げに話しているが、本当に綺麗な髪をしている。量が多いのに柔らかくて、光沢がある。本当に羨ましい髪質だ。
「綺麗な髪だね〜」
「でしょ〜。毎日といてくれるんだ」
大切にされてるんだなぁと思いながら話していると、女の子のお腹が鳴った。
「……お腹空いてるの?」
「まぁ、うん。でも、多分そろそろみんな戻ってきて、お菓子くれると思う」
「そうなの?…アレルギーとかない?」
「ないよ?」
「お部屋のお菓子で良ければ出すよ。紅茶もいりますか?」
「え、いいの!?じゃあ紅茶もつけてほしいなぁ〜!お砂糖いれてね!」
目を輝かせながら足をぱたぱたしている。喜んでもらえるのが嬉しくて少し急いで準備する。
お皿を出してお湯を沸かす。ここのお菓子は何だったかなぁ…
少ししてお菓子を出すと、女の子は目を輝かせた。
「わぁ!すごい…!これお姉さんが用意したの!?すごいね!毎日出してほしいなぁ〜」
「いや、そのままお皿に出しただけだよ」
子供とはいえ、褒められると少し照れてしまう。
「そういえばお姉さん、名前なんて言うの?ボクはねーラズだよ。聞いた事ある?」
「りのはだよ」
ラズちゃんかぁ…聞いた事あるかなぁと話しながら髪をとかしていると、ガチャっと何か音がした。
「ただいまー。いい子にしてた〜?」
「!おかえり〜!遅いよ〜」
「いやー色々あって…って、あれ、誰かいれた?」
あっ、まずいと思った。いや何もしてないんだけど、勝手に色々世話を焼いてしまった。うわーちょっとめんどくさいかも…どうしようかな…
「あ、えっと…」
「えっとね〜、使用人の方だよー。りのはさんって言うんだって!お菓子とかくれたんだよ!」
ソファーから飛び降りて帰ってきた人に駆け寄る。
「え〜、そうなの?」
壁からぬっと手が伸びてくる。そうすると、すらっとした美形の人が現れた。優しそうな、長い黒髪が美しい人だ。
「あ、ほんとだ。すみませんうちの子が」
「いえいえ、クリーニングのついでだったのでそんな…」
「あぁ、すみません邪魔しちゃって。迷惑かけませんでした?この子」
そう言ってラズちゃんの頭をポンと触る。そうすると何かに気がついたのか怪訝な顔をした。
「ん?ラズ、幻術はどうしたの?」
「え、幻術?ここの人みんな知ってるんじゃないの?」
「…え?」
何かおかしいことがあったみたいで話し合っている。頭の耳とかスカートから覗くしっぽのことじゃないだろうなぁと思うが、めんどくさそうなのでここらでちょっといなくなろうかな…
「すみません私は次がありますので…」
「ちょいちょい、待とうか」
そう言われガシッと肩を掴まれる。あっ、やばいと思った時には遅かった。
「耳と尻尾、気づいてるよね。ちょっとこのまま帰すわけにはいかないかなぁ…ごめんね?」
「ひえ…」
先程までと同じ人だとは思えないほどの威圧感に、思わずキュッとなってしまった。
…めんどくさいことになったかも…
「えっ、」
ルームクリーニングをしていると、背後から声がした。おかしい、ドアにクリーニングOKのカードがかかっていたし、クリーニング中だともかけておいたのに。まさか間違えた?それとも確認忘れ?あぁ、どうしよう。使用人はあまりお客様と会わないようにしないとなのに…!
内心とても焦りながら恐る恐る振り向く
「…なんでそんな焦ってるの?」
後ろにいたのは、VIPルームに居るとは思えないような子供だった。
「…え?」
「…?何?」
小さな背丈に高い声がとても可愛らしい子供だ。服もよく似合っている、が。
「…み、耳…それ、えっと、可愛いカチューシャですね…?」
赤い髪の上で大きな動物の耳がぴこぴこと動いている。子供は相変わらず不思議そうに首を傾げていた。
「…耳?耳…あぁ。うん。可愛いでしょ。ふわふわなんだよー!」
先程まで神妙な顔つきだったのがふわっとした笑顔に変わる。よかった、怒らせたわけではなかったみたいだ…
「お姉さんここの人?あ、掃除とかしに来たんでしょ!」
「…あ、あぁ、うん。そうだよ〜」
一生懸命笑顔をつくる。上司に見つかったら何と言われるか分からないが、まぁ大丈夫だろう。
「ねぇ、お姉さんメイドさんでしょ!可愛い服だからわかったよ!」
「そう?ありがとう…!」
私が来ているのは何の変哲もない黒のワンピースにボレロだったが、褒めてもらえてなんだか嬉しかった。目の前の子供はなぜか嬉しそうにぴょんぴょんしている。耳のついたカチューシャが揺れてとても可愛らしい。子供はソファーにぽふんと座った。
「みんななんか忙しそうなの。誰も遊んでくれないんだよ…。ねぇ、お姉さん今忙しい…?」
「…いや…??」
きゅるんとした顔で聞かれると、忙しいとは言えなかった。実際、この後は何の仕事ももうなかったし、忙しいわけではなかった。
「ほんと?じゃあ、髪といてほしいなぁ。…いい?」
「いいよ」
やった。と言うと子供は髪をほどいた。外された茶色のリボンには金のラインが入っていて、とても高級感がある。
「今日疲れたんだー色々やったんだよー。ここ結構不正多いねー。お姉さんも気をつけなよ?」
「え…あぁ、うん」
何の話かわからないけど、色々と話してくれる。『あそこはディーラーの不正が多いけどここはサイコロと客がダメだね』とか、『バレたら逃げるとかダサいよね』とか『口止め料のお菓子美味しかったなぁ。連行されてたけど』とか……
何の遊びかわからないけど、結構ハードなことするんだなぁと思いながら髪をとかす。サラサラで赤い髪には少し白い束が混じっていて、いいアクセントになっている。
「…この白い束は元々?」
「そうだよ!可愛いでしよ〜みんな褒めてくれるんだよ」
自慢げに話しているが、本当に綺麗な髪をしている。量が多いのに柔らかくて、光沢がある。本当に羨ましい髪質だ。
「綺麗な髪だね〜」
「でしょ〜。毎日といてくれるんだ」
大切にされてるんだなぁと思いながら話していると、女の子のお腹が鳴った。
「……お腹空いてるの?」
「まぁ、うん。でも、多分そろそろみんな戻ってきて、お菓子くれると思う」
「そうなの?…アレルギーとかない?」
「ないよ?」
「お部屋のお菓子で良ければ出すよ。紅茶もいりますか?」
「え、いいの!?じゃあ紅茶もつけてほしいなぁ〜!お砂糖いれてね!」
目を輝かせながら足をぱたぱたしている。喜んでもらえるのが嬉しくて少し急いで準備する。
お皿を出してお湯を沸かす。ここのお菓子は何だったかなぁ…
少ししてお菓子を出すと、女の子は目を輝かせた。
「わぁ!すごい…!これお姉さんが用意したの!?すごいね!毎日出してほしいなぁ〜」
「いや、そのままお皿に出しただけだよ」
子供とはいえ、褒められると少し照れてしまう。
「そういえばお姉さん、名前なんて言うの?ボクはねーラズだよ。聞いた事ある?」
「りのはだよ」
ラズちゃんかぁ…聞いた事あるかなぁと話しながら髪をとかしていると、ガチャっと何か音がした。
「ただいまー。いい子にしてた〜?」
「!おかえり〜!遅いよ〜」
「いやー色々あって…って、あれ、誰かいれた?」
あっ、まずいと思った。いや何もしてないんだけど、勝手に色々世話を焼いてしまった。うわーちょっとめんどくさいかも…どうしようかな…
「あ、えっと…」
「えっとね〜、使用人の方だよー。りのはさんって言うんだって!お菓子とかくれたんだよ!」
ソファーから飛び降りて帰ってきた人に駆け寄る。
「え〜、そうなの?」
壁からぬっと手が伸びてくる。そうすると、すらっとした美形の人が現れた。優しそうな、長い黒髪が美しい人だ。
「あ、ほんとだ。すみませんうちの子が」
「いえいえ、クリーニングのついでだったのでそんな…」
「あぁ、すみません邪魔しちゃって。迷惑かけませんでした?この子」
そう言ってラズちゃんの頭をポンと触る。そうすると何かに気がついたのか怪訝な顔をした。
「ん?ラズ、幻術はどうしたの?」
「え、幻術?ここの人みんな知ってるんじゃないの?」
「…え?」
何かおかしいことがあったみたいで話し合っている。頭の耳とかスカートから覗くしっぽのことじゃないだろうなぁと思うが、めんどくさそうなのでここらでちょっといなくなろうかな…
「すみません私は次がありますので…」
「ちょいちょい、待とうか」
そう言われガシッと肩を掴まれる。あっ、やばいと思った時には遅かった。
「耳と尻尾、気づいてるよね。ちょっとこのまま帰すわけにはいかないかなぁ…ごめんね?」
「ひえ…」
先程までと同じ人だとは思えないほどの威圧感に、思わずキュッとなってしまった。
…めんどくさいことになったかも…