もう2時間ほど経つだろうか。今、アインツさんと一緒に言語の習得をしている。
湊「ねぇ、」
ア「ん?」
湊「1日で習得できるようなものじゃないよね?」
ア「そうだけど?急を要するから急いでるだけだよ」
湊「そっか…」
覚えられる訳がない。いやまぁ名前と挨拶くらいはわかるようになったけど
ア「まぁ綴りはいいんだよ。とにかく発音と意味」
湊「それならまぁ…?マシなのか…?」
ア「もう大分覚えたでしょ、こんにちは、僕の名前は一ノ瀬湊ですって言ってみて」
湊「えっと…あー… ᴳᵘᵗᵉⁿ ᵀᵃᵍ· ᴵᶜʰ ᵇⁱⁿ ᴵᵗʰⁱⁿᵒˢᵉ ᴹⁱⁿᵃᵗᵒᵒ…?」
ア「いい感じ。その調子で二日間くらい練習するよ」
湊「そんな……」
[水平線][水平線][水平線][水平線][水平線]
3日程経ったはずだ。不思議なことに言語体型が似ていて、習得は日本語より楽だった。
ア「じゃあ、オレ今から日本語話さないから。いいね?」
湊「いいよ」
これまでの成果を見せてやる
ア「こんにちは」
湊「こんにちは」
ア「見ない顔だね。名前聞いてもいい?」
湊「だいじょうぶです。ぇと、いちのせみなとです」
ア「どこから来たの?」
湊「えっと…おおとです」
ア「そうなんだ。ありがとう。よい旅を」
湊「こちらこそ、ありがとう…ござい、ました」
ア「あー…まぁいけるか…?」
湊「どうかな」
ア「たどたどしいのも子供っぽくてまぁ…これはこれでいけそうか」
この人失礼だな〜…頑張ったのに
ア「ちなみにオレの言葉はどんな感じに聞こえる?」
湊「直訳の英文」
ア「あーまぁ…支障はーないか…?」
すこし考えたような素振りを見せてケープを羽織り、話を続ける。
ア「じゃあ明日行くよ。変なことは話さないように。人が来たらロフトにいて。そこまで来る人はいないから。オレはもうちょっと調べ物してくるから、部屋で好きにして」
じゃ、と部屋から出ていく。もうここの生活にも慣れた。とは言え、部屋から出たことないけど…
部屋から出たこともアインツさん以外に会ったこともない。だから外のことは何もわからないしここがどこなのか正式にはわからない。アインツさんはいい人だと思う。服を買ってくれたり、暇だと言ったらテレビの使い方や幼児用の本を買ってくれたりした。
作戦はー…アインツさんは他の人に懐かなくて怖がっているように演技しろと言っていたが、まぁ実際外部の人がちょっと怖くはあるから大丈夫だろう。
しばらくベッドやソファーで本を読んでいると、ノックする音が聞こえた。
アインツさんの言っていたが通りにベッドに隠れる。敷布団は片されているため、申し訳ないがアインツさんのベッドを使わせてもらう。布団をかぶって寝たふりをしていると、知らない声が聞こえてきた。
?「誰かいますかー?書類を届けにきたんですけど」
ドアノブを捻る音がして、開いていたのか驚く声が聞こえた。
?「まじか…」
足音が聞こえる。誰か来た時の対応を教えられたってことはそういうことがよくあるってことだろう。
?「いないな…」
段々と足音が近づいてくる。まさか、ロフトに上がってくるつもりじゃないよね
?「失礼しますよ…」
うわ、こいつ上がってきた。何してんの。人のプライベートゾーンにずかずかと上がってくるなんて酷い人だ。どうしよう。まだ流暢に喋れないし理解もできない。えっと、あー…
一段一段上がってくる音がする。何?待ってよまじで
上がりきったのか周りを見て、ベッドに近づいてくる
?「寝てるんですか?ちょっとすいません…」
さっと布団が退けられる。やばい、
目が合った
相手は白い服に身を包んだ男性で、これと言った特徴はない。えっ、とこちらを見ている
?「あなた、え、誰…え?」
湊「え、う、あ…」
何て言っているのか正確にはわからないが多分誰?ってことだろう。
言い訳をしないと、えっとー…何だろ、いとことか?親戚?恋人?
?「え…ちょ…」
何て言うの親戚って。そういえばわかんないじゃん。こういうときはどうすればいいのかなんてわかんないよ…どうしろと。はぁ…終わった…と若干の微笑みを浮かべると相手は何か勘付いたような顔をした
?「…え、あー…なるほど?彼女さんですね!?あー失礼しました!こちら書類です。では」
混乱した様子で捲し立てるように話すと足早に去っていく。何て言っていたのかは全くわからないがまぁセーフといったところだろう。
ベッドはダメだ。猫部屋に移動しよう。そう思ってロフトから降りると、またしてもドアが開いた。
こうもたくさん来られると何も驚かなくなる。
なんとなくにこ……と笑ってみせると驚いたように去っていった。
ガチャガチャとドアが開きまくる。頭おかしいんじゃないか。逆になんで今まで誰も来なかったのか不思議だ。連休でもない限りこんなことはないだろう。
猫部屋に足早に移動し、中で猫を二、三時間ほど撫でていると、またしてもドアが開いたような音が鳴った。まぁもう大丈夫だ。ここは窓が並んでいるところにちょんと紛らわしく入り口があって、カーテンで隠されている。鍵はないが、まぁなんか凄い魔法みたいなもので守っているらしく、限られた人しか入れないはず。そもそも入り口自体見つけられないだろう。
猫「にゃーん」
湊「!!!!」
先程まで大人しく撫でられていた猫が急に声を上げた。普段だったらもっと撫でてほしいの??となるがまぁ今はそんなことできる余裕などない。
?「あれ、鳴き声するな…」
じゃっ、とカーテンを開ける音が聞こえる。まずい、バレたか?
?「何これ…魔術錠か…?入場制限型…いけるかな」
無理なはずだ。この前猫に会いたいと言った時にドアのやつを改造してもらうまではボクすらも弾かれていたんだから。なんかバチっってなって痛かった覚えがある。
?「んー…あ、いけた」
湊「は?」
何でいけるんだろ?このガバガバセキュリティめ。くそ。
猫にも緊張が伝わったのかそわそわし始めた。人が入ってきたパニックになるだろう。猫はケージに入ってもらって、ボクだけで対応しよう。
そう、ボクだけなら何の問題もないのだ。もうにこにこしとけば追っ払えることがわかったからね。ただ、ここには猫がいる。ケージを隠せるような布はないし、ボクはそこまで大きくない。第一そんなことしたら不審すぎる。猫がいることがバレたら芋づる式にアインツさんのこともバレるだろう。一か八か、笑顔だけで追い払うしかない。
?「こんにちは〜…」
湊「……?」
バチっと目が合う。首を傾げて不思議そうな顔をしてみる。何か話そう。えっとー…
?「あの、…どちら様ですか…?いや、どこからきたのかなお嬢さん」
屈んで話される。相手はボクを子供だと認識したらしい。これなら満足に話せなくても大丈夫なはずだ。
湊「えと……?おおと…?」
できるだけ上目遣いで幼く話す。決まったか?
?「そっかー…??…なんでここにいるのかな…?」
湊「え…」
まずい。何て言ってるのかわからない。どこから来たのは予行練習で使ったけど、これはなかった。
湊「わたしは…んーと、あいんつさんの……」…ニコ…
にこ…と表情を作ってみる。頼むからどうにかなってくれ。子供のフリするのめちゃめちゃ恥ずかしいし無理なんだ。はやく、お願いだからはやく帰って…
?「えっ……?じゃあ、その…?いや、わかんないよね。ごめんね。気にしないでね。ばいばい」
手を静かに振って立ち去る。は?と言いたいところだが助かった。はーよかった。急に疲れてしまってそのまま猫を出して床で寝る。何してんだよボク…
[水平線][水平線][水平線][水平線]
?「フォルツァート様は自室にもいないようです」
?「あぁ、そう。ありがとう」
?「それより…」
口々に部下たちが話す。どれも支離滅裂だが興味深い
?「アインツが部屋に彼女と従兄弟と幼児化した姉と隠し子を匿ってる??」
?「ないない。そんなことしないって…まぁでも見てみる価値はあるね。多分明日ごろにはわかるはずだよ」
まぁ…多少は調べないとだけどね
?「アインツが最近使った資料をまとめて。あとは監視カメラを確認して出入りを見て。よろしく」
?「了解しました。アスクレピオス様」
レ「よろしく頼むよ」
湊「ねぇ、」
ア「ん?」
湊「1日で習得できるようなものじゃないよね?」
ア「そうだけど?急を要するから急いでるだけだよ」
湊「そっか…」
覚えられる訳がない。いやまぁ名前と挨拶くらいはわかるようになったけど
ア「まぁ綴りはいいんだよ。とにかく発音と意味」
湊「それならまぁ…?マシなのか…?」
ア「もう大分覚えたでしょ、こんにちは、僕の名前は一ノ瀬湊ですって言ってみて」
湊「えっと…あー… ᴳᵘᵗᵉⁿ ᵀᵃᵍ· ᴵᶜʰ ᵇⁱⁿ ᴵᵗʰⁱⁿᵒˢᵉ ᴹⁱⁿᵃᵗᵒᵒ…?」
ア「いい感じ。その調子で二日間くらい練習するよ」
湊「そんな……」
[水平線][水平線][水平線][水平線][水平線]
3日程経ったはずだ。不思議なことに言語体型が似ていて、習得は日本語より楽だった。
ア「じゃあ、オレ今から日本語話さないから。いいね?」
湊「いいよ」
これまでの成果を見せてやる
ア「こんにちは」
湊「こんにちは」
ア「見ない顔だね。名前聞いてもいい?」
湊「だいじょうぶです。ぇと、いちのせみなとです」
ア「どこから来たの?」
湊「えっと…おおとです」
ア「そうなんだ。ありがとう。よい旅を」
湊「こちらこそ、ありがとう…ござい、ました」
ア「あー…まぁいけるか…?」
湊「どうかな」
ア「たどたどしいのも子供っぽくてまぁ…これはこれでいけそうか」
この人失礼だな〜…頑張ったのに
ア「ちなみにオレの言葉はどんな感じに聞こえる?」
湊「直訳の英文」
ア「あーまぁ…支障はーないか…?」
すこし考えたような素振りを見せてケープを羽織り、話を続ける。
ア「じゃあ明日行くよ。変なことは話さないように。人が来たらロフトにいて。そこまで来る人はいないから。オレはもうちょっと調べ物してくるから、部屋で好きにして」
じゃ、と部屋から出ていく。もうここの生活にも慣れた。とは言え、部屋から出たことないけど…
部屋から出たこともアインツさん以外に会ったこともない。だから外のことは何もわからないしここがどこなのか正式にはわからない。アインツさんはいい人だと思う。服を買ってくれたり、暇だと言ったらテレビの使い方や幼児用の本を買ってくれたりした。
作戦はー…アインツさんは他の人に懐かなくて怖がっているように演技しろと言っていたが、まぁ実際外部の人がちょっと怖くはあるから大丈夫だろう。
しばらくベッドやソファーで本を読んでいると、ノックする音が聞こえた。
アインツさんの言っていたが通りにベッドに隠れる。敷布団は片されているため、申し訳ないがアインツさんのベッドを使わせてもらう。布団をかぶって寝たふりをしていると、知らない声が聞こえてきた。
?「誰かいますかー?書類を届けにきたんですけど」
ドアノブを捻る音がして、開いていたのか驚く声が聞こえた。
?「まじか…」
足音が聞こえる。誰か来た時の対応を教えられたってことはそういうことがよくあるってことだろう。
?「いないな…」
段々と足音が近づいてくる。まさか、ロフトに上がってくるつもりじゃないよね
?「失礼しますよ…」
うわ、こいつ上がってきた。何してんの。人のプライベートゾーンにずかずかと上がってくるなんて酷い人だ。どうしよう。まだ流暢に喋れないし理解もできない。えっと、あー…
一段一段上がってくる音がする。何?待ってよまじで
上がりきったのか周りを見て、ベッドに近づいてくる
?「寝てるんですか?ちょっとすいません…」
さっと布団が退けられる。やばい、
目が合った
相手は白い服に身を包んだ男性で、これと言った特徴はない。えっ、とこちらを見ている
?「あなた、え、誰…え?」
湊「え、う、あ…」
何て言っているのか正確にはわからないが多分誰?ってことだろう。
言い訳をしないと、えっとー…何だろ、いとことか?親戚?恋人?
?「え…ちょ…」
何て言うの親戚って。そういえばわかんないじゃん。こういうときはどうすればいいのかなんてわかんないよ…どうしろと。はぁ…終わった…と若干の微笑みを浮かべると相手は何か勘付いたような顔をした
?「…え、あー…なるほど?彼女さんですね!?あー失礼しました!こちら書類です。では」
混乱した様子で捲し立てるように話すと足早に去っていく。何て言っていたのかは全くわからないがまぁセーフといったところだろう。
ベッドはダメだ。猫部屋に移動しよう。そう思ってロフトから降りると、またしてもドアが開いた。
こうもたくさん来られると何も驚かなくなる。
なんとなくにこ……と笑ってみせると驚いたように去っていった。
ガチャガチャとドアが開きまくる。頭おかしいんじゃないか。逆になんで今まで誰も来なかったのか不思議だ。連休でもない限りこんなことはないだろう。
猫部屋に足早に移動し、中で猫を二、三時間ほど撫でていると、またしてもドアが開いたような音が鳴った。まぁもう大丈夫だ。ここは窓が並んでいるところにちょんと紛らわしく入り口があって、カーテンで隠されている。鍵はないが、まぁなんか凄い魔法みたいなもので守っているらしく、限られた人しか入れないはず。そもそも入り口自体見つけられないだろう。
猫「にゃーん」
湊「!!!!」
先程まで大人しく撫でられていた猫が急に声を上げた。普段だったらもっと撫でてほしいの??となるがまぁ今はそんなことできる余裕などない。
?「あれ、鳴き声するな…」
じゃっ、とカーテンを開ける音が聞こえる。まずい、バレたか?
?「何これ…魔術錠か…?入場制限型…いけるかな」
無理なはずだ。この前猫に会いたいと言った時にドアのやつを改造してもらうまではボクすらも弾かれていたんだから。なんかバチっってなって痛かった覚えがある。
?「んー…あ、いけた」
湊「は?」
何でいけるんだろ?このガバガバセキュリティめ。くそ。
猫にも緊張が伝わったのかそわそわし始めた。人が入ってきたパニックになるだろう。猫はケージに入ってもらって、ボクだけで対応しよう。
そう、ボクだけなら何の問題もないのだ。もうにこにこしとけば追っ払えることがわかったからね。ただ、ここには猫がいる。ケージを隠せるような布はないし、ボクはそこまで大きくない。第一そんなことしたら不審すぎる。猫がいることがバレたら芋づる式にアインツさんのこともバレるだろう。一か八か、笑顔だけで追い払うしかない。
?「こんにちは〜…」
湊「……?」
バチっと目が合う。首を傾げて不思議そうな顔をしてみる。何か話そう。えっとー…
?「あの、…どちら様ですか…?いや、どこからきたのかなお嬢さん」
屈んで話される。相手はボクを子供だと認識したらしい。これなら満足に話せなくても大丈夫なはずだ。
湊「えと……?おおと…?」
できるだけ上目遣いで幼く話す。決まったか?
?「そっかー…??…なんでここにいるのかな…?」
湊「え…」
まずい。何て言ってるのかわからない。どこから来たのは予行練習で使ったけど、これはなかった。
湊「わたしは…んーと、あいんつさんの……」…ニコ…
にこ…と表情を作ってみる。頼むからどうにかなってくれ。子供のフリするのめちゃめちゃ恥ずかしいし無理なんだ。はやく、お願いだからはやく帰って…
?「えっ……?じゃあ、その…?いや、わかんないよね。ごめんね。気にしないでね。ばいばい」
手を静かに振って立ち去る。は?と言いたいところだが助かった。はーよかった。急に疲れてしまってそのまま猫を出して床で寝る。何してんだよボク…
[水平線][水平線][水平線][水平線]
?「フォルツァート様は自室にもいないようです」
?「あぁ、そう。ありがとう」
?「それより…」
口々に部下たちが話す。どれも支離滅裂だが興味深い
?「アインツが部屋に彼女と従兄弟と幼児化した姉と隠し子を匿ってる??」
?「ないない。そんなことしないって…まぁでも見てみる価値はあるね。多分明日ごろにはわかるはずだよ」
まぁ…多少は調べないとだけどね
?「アインツが最近使った資料をまとめて。あとは監視カメラを確認して出入りを見て。よろしく」
?「了解しました。アスクレピオス様」
レ「よろしく頼むよ」