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この小説には微グロ要素が含まれます 苦手な方はお気をつけください
「……?ここ、は…」
眼の前がぼやける。瞼が重い。
「ようやく目覚めましたか」
「お前は…」
少し視界が晴れてきた。
意識もはっきりしてきたころ、自分が椅子に縛られていることに気づく。
しかも、さっきまで居たところとは違う。六角形で覆われた部屋だ。宿にこんな場所は無いはずだが。
「ユリアナ、ですよ。この空間は私の魔術で作ったものです」
「なんのために、こんなこと」
「……とぼけるつもりですか?」
「…?」
とぼける…?何の話をしているのかさっぱりだ。
「………私達エルフは、万物の魂の根源…魔力を、正確に見ることができます。…あなたの、その魔力」
「あいつらと、そっくりそのままなんです。どんな手を使って体を変えたのかはわかりませんが、魔力は人それぞれ違う。全く同じ魔力なんて存在しない。…はずなんです」
「あいつら…?」
「まだとぼけるんですか?あなた達が私達の仲間を攫ったんでしょう?」
だんだんと殺意が強く強くなってゆくのを感じる。
「言っている意味がわからない。第一、俺の魔力は__」
「___く…い。聞きたくないです、あなたなんかの話なんか!!!!」
そう怒りをあらわにしてユリアナは俺に短剣を向けた。
「あなたが…お前が!!!私の母さんを…どうして!!なん…で…なんでなんですか!?私達は何もしていないのに、お前達は私達から一方的に奪って!そのせいで…そのせいで母さんは!!」
「だから__」
「うるさい!!!うるさいうるさいうるさいうるさい!!お前には、生きてる価値なんて無いのに!!」
「殺してやる…!!!殺してやるッ!!!!!!命を持って!!!!!償えぇえぇえええええ!!!!!!」
正気をなくしている。
…殺られる。
「____落ち着くのじゃ、ユリアナ」
「ルクル」
クルクはユリアナの前で手をかざし、動きを止めていた。
「遅くなってすまぬな、ルリ」
「いや、大丈夫だ」
「___どうして」
「どうして…ッ…」
殺意は消えていない。怒りも消えていない。でも、声に別の感情があった気がした。
その感情が分かれば、ユリアナの言っていることも理解できるのだろうか。
「…ユリアナ。残念じゃが、ルリは犯人ではない」
「…でも、…じゃあ、この、魔力は何なんですか?だって、そんなの、おかしいじゃないですか…おんなじなんですよ?だって…だって…」
「ユリアナ!!!…ルリは亜人じゃ。亜人には魔力の色がない。…正確には見えないのじゃ。色々な種族の血が混ざって、何らかの異変が起き、無色になっている」
その通りだ。…なぜ俺の話は聞かなかったのにも関わらずルクルの話は聞くのだろうか…?
「そ…ん、な…じゃぁ、この、真っ青な魔力は…?」
「真っ青…青い魔力を持つ種族…魔神か…」
「ま、魔神…?どうして、魔神の魔力が、ルリさんに見えたんですか…?」
「さぁ…ルリ、なにか心当たりはあるか?」
「特に」
魔神なんてもの会ったことも見たこともない。
「…じゃあ、あの時襲ってきたやつらは、魔神だったってことですか…?」
「かもな」
「そんな…そんなの…殺すなんて…不可能に等しいじゃないですか…」
ユリアナから、だんだんと殺意が消えてゆく。
「…っ、こんなの、耐えられない…」
と、自身の首に短剣を当てる。
彼女の首からツーっと血が流れる。このまま押し込めば確実に死ぬだろう。
「…貴様はそれで良いのか?」
「……これで…母さんに会えるなら…」
「____だめだ」
…今、なんて言った?
「そんなこと、しちゃいけない」
なんで、だ。勝手に口が動く。
「…僕にも家族が居た。優しかった。でも…みんな殺された。僕と、もう一人を除いて」
「たった1人の家族だったんだ。彼だけが、僕の救いだった」
「でも、僕はあの生活に耐えられなくて…今のあなたと同じように、家族のもとへ行こうとした。…彼を置いて」
「あなたにも、まだ居るんじゃないか?そういう、大切な人が」
…こんな記憶無い、はずなんだ。
でも、懐かしくて、暖かくて、泣きそうになる。
…愛おしくて愛おしくてたまらない記憶なはずなのに、思い出せなくてもどかしい。
誰なんだ。あなた達は、誰なんだ。
「大切な…ひと…」
その瞬間、六角形がだんだんと崩れ始める。
「…っ…うっ…うぁっ…うあああああああああ…っ!!」
殺意が完全に消えると同時に、殺意ではない別の感情が爆発する。
六角形が一つも無くなって、空間が崩れる。元の場所に戻る。
「っ……ユリアナ…」
「フオラ…っ」
「…やれやれ、じゃな」
と、その瞬間口の自由が開放された。
「…何だったんだ、一体」
「ばか…なんでこんな事…!」
「…どうやら、彼がユリアナにとっての大切な人なようじゃな」
「………なんでも良いから解いてくれないか?これ…」
「ご迷惑をおかけしました…」
「いや、わしは構わんぞ。面白いものが見れた」
「…そう言えば、どうして入れたんですか…?」
「まぁ、色々と、な」
提案の内容はあまりよく覚えていない。
覚えても良いことがなさそうな内容だった気がするが。
「…それで、どうするんじゃ?旅は、やるのか?」
「………もし、お許しいただけるのなら…。ご一緒、したい…です」
「ルリはどうじゃ?」
問題は無い、はずだ。
「………あぁ」
「!…ふ…だ、そうじゃ」
「…ユリアナ」
すると、フオラと呼ばれた青年…?に、見えるエルフがユリアナの名を呼んだ。
淋しげに。愛おしげに。俺には、そんなこと、できなくて。
ちょっと、眩しい気がした。
「フオラ…。ごめん…」
「…頑張って。みんなの仇、討ってね」
「…うん」
「っ、これから!よろしくお願いしますっ!!」
眼の前がぼやける。瞼が重い。
「ようやく目覚めましたか」
「お前は…」
少し視界が晴れてきた。
意識もはっきりしてきたころ、自分が椅子に縛られていることに気づく。
しかも、さっきまで居たところとは違う。六角形で覆われた部屋だ。宿にこんな場所は無いはずだが。
「ユリアナ、ですよ。この空間は私の魔術で作ったものです」
「なんのために、こんなこと」
「……とぼけるつもりですか?」
「…?」
とぼける…?何の話をしているのかさっぱりだ。
「………私達エルフは、万物の魂の根源…魔力を、正確に見ることができます。…あなたの、その魔力」
「あいつらと、そっくりそのままなんです。どんな手を使って体を変えたのかはわかりませんが、魔力は人それぞれ違う。全く同じ魔力なんて存在しない。…はずなんです」
「あいつら…?」
「まだとぼけるんですか?あなた達が私達の仲間を攫ったんでしょう?」
だんだんと殺意が強く強くなってゆくのを感じる。
「言っている意味がわからない。第一、俺の魔力は__」
「___く…い。聞きたくないです、あなたなんかの話なんか!!!!」
そう怒りをあらわにしてユリアナは俺に短剣を向けた。
「あなたが…お前が!!!私の母さんを…どうして!!なん…で…なんでなんですか!?私達は何もしていないのに、お前達は私達から一方的に奪って!そのせいで…そのせいで母さんは!!」
「だから__」
「うるさい!!!うるさいうるさいうるさいうるさい!!お前には、生きてる価値なんて無いのに!!」
「殺してやる…!!!殺してやるッ!!!!!!命を持って!!!!!償えぇえぇえええええ!!!!!!」
正気をなくしている。
…殺られる。
「____落ち着くのじゃ、ユリアナ」
「ルクル」
クルクはユリアナの前で手をかざし、動きを止めていた。
「遅くなってすまぬな、ルリ」
「いや、大丈夫だ」
「___どうして」
「どうして…ッ…」
殺意は消えていない。怒りも消えていない。でも、声に別の感情があった気がした。
その感情が分かれば、ユリアナの言っていることも理解できるのだろうか。
「…ユリアナ。残念じゃが、ルリは犯人ではない」
「…でも、…じゃあ、この、魔力は何なんですか?だって、そんなの、おかしいじゃないですか…おんなじなんですよ?だって…だって…」
「ユリアナ!!!…ルリは亜人じゃ。亜人には魔力の色がない。…正確には見えないのじゃ。色々な種族の血が混ざって、何らかの異変が起き、無色になっている」
その通りだ。…なぜ俺の話は聞かなかったのにも関わらずルクルの話は聞くのだろうか…?
「そ…ん、な…じゃぁ、この、真っ青な魔力は…?」
「真っ青…青い魔力を持つ種族…魔神か…」
「ま、魔神…?どうして、魔神の魔力が、ルリさんに見えたんですか…?」
「さぁ…ルリ、なにか心当たりはあるか?」
「特に」
魔神なんてもの会ったことも見たこともない。
「…じゃあ、あの時襲ってきたやつらは、魔神だったってことですか…?」
「かもな」
「そんな…そんなの…殺すなんて…不可能に等しいじゃないですか…」
ユリアナから、だんだんと殺意が消えてゆく。
「…っ、こんなの、耐えられない…」
と、自身の首に短剣を当てる。
彼女の首からツーっと血が流れる。このまま押し込めば確実に死ぬだろう。
「…貴様はそれで良いのか?」
「……これで…母さんに会えるなら…」
「____だめだ」
…今、なんて言った?
「そんなこと、しちゃいけない」
なんで、だ。勝手に口が動く。
「…僕にも家族が居た。優しかった。でも…みんな殺された。僕と、もう一人を除いて」
「たった1人の家族だったんだ。彼だけが、僕の救いだった」
「でも、僕はあの生活に耐えられなくて…今のあなたと同じように、家族のもとへ行こうとした。…彼を置いて」
「あなたにも、まだ居るんじゃないか?そういう、大切な人が」
…こんな記憶無い、はずなんだ。
でも、懐かしくて、暖かくて、泣きそうになる。
…愛おしくて愛おしくてたまらない記憶なはずなのに、思い出せなくてもどかしい。
誰なんだ。あなた達は、誰なんだ。
「大切な…ひと…」
その瞬間、六角形がだんだんと崩れ始める。
「…っ…うっ…うぁっ…うあああああああああ…っ!!」
殺意が完全に消えると同時に、殺意ではない別の感情が爆発する。
六角形が一つも無くなって、空間が崩れる。元の場所に戻る。
「っ……ユリアナ…」
「フオラ…っ」
「…やれやれ、じゃな」
と、その瞬間口の自由が開放された。
「…何だったんだ、一体」
「ばか…なんでこんな事…!」
「…どうやら、彼がユリアナにとっての大切な人なようじゃな」
「………なんでも良いから解いてくれないか?これ…」
「ご迷惑をおかけしました…」
「いや、わしは構わんぞ。面白いものが見れた」
「…そう言えば、どうして入れたんですか…?」
「まぁ、色々と、な」
提案の内容はあまりよく覚えていない。
覚えても良いことがなさそうな内容だった気がするが。
「…それで、どうするんじゃ?旅は、やるのか?」
「………もし、お許しいただけるのなら…。ご一緒、したい…です」
「ルリはどうじゃ?」
問題は無い、はずだ。
「………あぁ」
「!…ふ…だ、そうじゃ」
「…ユリアナ」
すると、フオラと呼ばれた青年…?に、見えるエルフがユリアナの名を呼んだ。
淋しげに。愛おしげに。俺には、そんなこと、できなくて。
ちょっと、眩しい気がした。
「フオラ…。ごめん…」
「…頑張って。みんなの仇、討ってね」
「…うん」
「っ、これから!よろしくお願いしますっ!!」