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この小説には微グロ要素が含まれます 苦手な方はお気をつけください
「___ここに、姉様が」
ついに、ここに来てしまった。
失礼なことは言ってしまわないだろうか。変なことを言って養子に迎い入れてもらうのを困難にしてしまわないだろうか。
気に障るようなことを言って罪を問われたりしないだろうかと、色々考えている間に、コンコンという音が静かな廊下に鳴り響いた。
「僕です。レアンです」
「レンか。入っていいぞ」
「はい、失礼します」
「し、失礼します…」
恐る恐る部屋の中へ入る。部屋の奥には、凛とした佇まいの前世の僕とあまり変わらない年ほどの少女だった。
彼女の周りには、心なしか冷気が漂っているようにも見えた。
赤毛の長髪に緑の瞳。顔のパーツ自体はレアンと似通っている部分はあるが、それだけだ。
「…貴公が、亜人族の…。キリア副団長から話は聞いている。私はノルだ」
少し低めの威圧感のある声でそう問いかける。見た目年齢よりもかなり年上に見えるところは、少しばかりレアンと似ているようにも思える。
「え、えっと、リールと言います」
「リールか…。いい名前だな。…単刀直入に話そう。レアン。何故、養子にしようと?」
前置きはなしに、着々と会話が進んでゆく。流石国を治める女王陛下と言うべきか。
「…彼は、亜人族の生き残りです。下手に使用人として保護するよりも、安全性が高いと判断しました」
「なるほどな。話は理解した」
取り敢えず理由については納得してくれたようだ。最悪の場合聞く耳さえ持ってくれないかもしれないと思ったが、その点に関しては問題ないと思っていいだろう。
「で、本人はどうなのだ?」
「それは…」
「お前には聞いていない。リールに聞いている」
黙っておけ、と言わんばかりの圧で押しつぶされそうになる。正直こういった空気の中では身が持たない。できるだけ早めに終わらせよう。
「…同意の上の保護です。僕は問題な…」
「そうではない。私が知りたいのは、養子のことについてどう思っているのかと言うことだ。万人受けするような回答は求めておらん」
「養子について…ですか」
流石に[漢字]容易く[/漢字][ふりがな]たやすく[/ふりがな]終わらせるようなことはしてくれないようだ。
「…悪いなとは思っています、僕なんかがいいのかなって。それに、急に耳の生えたただの村人が王家に養子に入ったなんて、国民の人がどう思うか…、___いえ」
ハッとする。___僕は、何を言っているんだ。そんなことじゃないだろう。鍛えて守られる立場を変える?負担を少しでも減らす?
ふざけるな。
僕はそんなことのためにここまで生きてきたわけじゃない。なんでこれまで忘れてた?ずっと言い聞かせてきただろ。もっともっと、単純な話。
__皆の、仇を討つためだ。
「僕は、大切な人たちを奪われてきました。…前も、今も。そいつらに皆と同じ苦しみを味あわせてやりたい。だから!僕に戦う[漢字]術[/漢字][ふりがな]すべ[/ふりがな]を教えてください。生きる術を教えてください。残った者の使命を、全うさせてください!お願いします!」
全ては、蒼汰たちのために。全ては、これからを守るために。
「リール…」
「……ふっ、いいだろう。その貴公の熱意に応えてやるとしよう」
「っ…!じゃあ」
「だが。そう高らかに宣言したんだ、必ず仇を打て」
「…!はい!!」
「…っ、はっ、…はぁ…よかった…」
そうして、僕はアイラス家の養子となることができた。もう間違わない。もう逃げない。誓いを再確認した今、新たなリール・アイラスとして、佐々木琉生として、また一歩踏み出すのであった。
ついに、ここに来てしまった。
失礼なことは言ってしまわないだろうか。変なことを言って養子に迎い入れてもらうのを困難にしてしまわないだろうか。
気に障るようなことを言って罪を問われたりしないだろうかと、色々考えている間に、コンコンという音が静かな廊下に鳴り響いた。
「僕です。レアンです」
「レンか。入っていいぞ」
「はい、失礼します」
「し、失礼します…」
恐る恐る部屋の中へ入る。部屋の奥には、凛とした佇まいの前世の僕とあまり変わらない年ほどの少女だった。
彼女の周りには、心なしか冷気が漂っているようにも見えた。
赤毛の長髪に緑の瞳。顔のパーツ自体はレアンと似通っている部分はあるが、それだけだ。
「…貴公が、亜人族の…。キリア副団長から話は聞いている。私はノルだ」
少し低めの威圧感のある声でそう問いかける。見た目年齢よりもかなり年上に見えるところは、少しばかりレアンと似ているようにも思える。
「え、えっと、リールと言います」
「リールか…。いい名前だな。…単刀直入に話そう。レアン。何故、養子にしようと?」
前置きはなしに、着々と会話が進んでゆく。流石国を治める女王陛下と言うべきか。
「…彼は、亜人族の生き残りです。下手に使用人として保護するよりも、安全性が高いと判断しました」
「なるほどな。話は理解した」
取り敢えず理由については納得してくれたようだ。最悪の場合聞く耳さえ持ってくれないかもしれないと思ったが、その点に関しては問題ないと思っていいだろう。
「で、本人はどうなのだ?」
「それは…」
「お前には聞いていない。リールに聞いている」
黙っておけ、と言わんばかりの圧で押しつぶされそうになる。正直こういった空気の中では身が持たない。できるだけ早めに終わらせよう。
「…同意の上の保護です。僕は問題な…」
「そうではない。私が知りたいのは、養子のことについてどう思っているのかと言うことだ。万人受けするような回答は求めておらん」
「養子について…ですか」
流石に[漢字]容易く[/漢字][ふりがな]たやすく[/ふりがな]終わらせるようなことはしてくれないようだ。
「…悪いなとは思っています、僕なんかがいいのかなって。それに、急に耳の生えたただの村人が王家に養子に入ったなんて、国民の人がどう思うか…、___いえ」
ハッとする。___僕は、何を言っているんだ。そんなことじゃないだろう。鍛えて守られる立場を変える?負担を少しでも減らす?
ふざけるな。
僕はそんなことのためにここまで生きてきたわけじゃない。なんでこれまで忘れてた?ずっと言い聞かせてきただろ。もっともっと、単純な話。
__皆の、仇を討つためだ。
「僕は、大切な人たちを奪われてきました。…前も、今も。そいつらに皆と同じ苦しみを味あわせてやりたい。だから!僕に戦う[漢字]術[/漢字][ふりがな]すべ[/ふりがな]を教えてください。生きる術を教えてください。残った者の使命を、全うさせてください!お願いします!」
全ては、蒼汰たちのために。全ては、これからを守るために。
「リール…」
「……ふっ、いいだろう。その貴公の熱意に応えてやるとしよう」
「っ…!じゃあ」
「だが。そう高らかに宣言したんだ、必ず仇を打て」
「…!はい!!」
「…っ、はっ、…はぁ…よかった…」
そうして、僕はアイラス家の養子となることができた。もう間違わない。もう逃げない。誓いを再確認した今、新たなリール・アイラスとして、佐々木琉生として、また一歩踏み出すのであった。