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この小説には微グロ要素が含まれます 苦手な方はお気をつけください
「名前…」
名前なんて、知らない。記憶がないと分かっているはずなのに、なんでこんなことを聞いてくるのだろうか。
「君の憶測でいいんだ。記憶をなくしてから呼ばれた名前でもいいし、その、君の言う違う記憶の名前でもいいんだ。」
「…」
違う記憶でいいのなら、僕の名前は佐々木琉生だというのが正解だろうか。だが、あの人の叫んでいた、リールという言葉に動かされたのもまた事実で。
「僕の…名前は…」
『ママの言うことをきちんと聞ける____はいい子ね。ママ、そんな____が大好き。でも、自分で考えて動いてもいいのよ?ママとの約束ね』
『___リール』
「!!!」
なんだ、この記憶は。この体の記憶が戻ってきている?さっきの人は、今、なんて…
「ぁ…」
「えっ!?あ、どうしたの!?」
急にレアンの表情が変わる。何故か、霞んで見えないが。
「え?なにがですか?」
「何がって…泣いてるから」
泣いてる?僕が?なんでそんな急に…。
「え?あれ、おかしいな、涙が…」
あぁ、泣いているな。僕じゃない。彼が泣いてるんだ。
川で見た、彼はまだ幼い子供だった。きっと、大切なものを一気に奪われて、心を閉ざしてしまったのだろう。だから君はいなくなっちゃったんだろう。わかるよ、その気持ち。すごく、わかる。でも、もう一人じゃない。…これを彼に言えたら、なんて。
【本当?本当に?】
「ッ!…あぁ、本当だよ。嘘じゃない。君も僕を通して見てたんだろう?君はもう、一人じゃないよ」
「…?」
レアンがキョトンとした顔でこちらを見ている。当たり前だろう。一人で急に何か言い出したのだから。だけど、折角声が届いたんだ。これだけは言いたい。
「僕がいる。この子がいる。それに、君のお母さんはきっと、君を見守ってくれているよ。だから、一人じゃない。大切な人は、君の中にいるんだよ」
僕はこう言ってもらえたから生きていけた。最終的には自殺してしまったが、それは結果論だ。僕が言ってもらったように、彼には、僕が言わなくては。
【僕の、中に…】
「そう。だから、安心して出ておいで」
「誰と話してるんだい…?出ておいでって…でも、そういうことなら…。…あぁ、そうだ。見えない君。大切な人は、思い続ければきっと君の中に在る。アイラス王国第二王子として誓おうじゃないか」
…ん?第二王子…?いや、そんなことを気にしている場合ではない。
【…お母さん達は、僕の中で生きてるの?】
「うん。君自信が忘れない限り、ずっと生き続ける。約束しよう」
【…そっか。】
その時、脳内にドッと記憶が流れ込んできた。
「ぐッ…!」
「リール!?大丈夫…?」
楽しかった記憶から、悲しい記憶まで、全部全部思い出して、噛み締めて…。
「…まだ、問に答えていませんでした。」
「え、あ………うん」
記憶とは、その人の人生そのものだ。魂と言っても過言じゃない。だから、今までの僕は、“佐々木琉生”で。
でも、今の僕は、彼の人生と、僕の人生…前世を詰め込んで。そんな今、名乗るべき名前は…。
「リール、です。ガーラ村に住んでいる、亜人族の生き残り」
名乗るべき名前は、リールだ。
名前なんて、知らない。記憶がないと分かっているはずなのに、なんでこんなことを聞いてくるのだろうか。
「君の憶測でいいんだ。記憶をなくしてから呼ばれた名前でもいいし、その、君の言う違う記憶の名前でもいいんだ。」
「…」
違う記憶でいいのなら、僕の名前は佐々木琉生だというのが正解だろうか。だが、あの人の叫んでいた、リールという言葉に動かされたのもまた事実で。
「僕の…名前は…」
『ママの言うことをきちんと聞ける____はいい子ね。ママ、そんな____が大好き。でも、自分で考えて動いてもいいのよ?ママとの約束ね』
『___リール』
「!!!」
なんだ、この記憶は。この体の記憶が戻ってきている?さっきの人は、今、なんて…
「ぁ…」
「えっ!?あ、どうしたの!?」
急にレアンの表情が変わる。何故か、霞んで見えないが。
「え?なにがですか?」
「何がって…泣いてるから」
泣いてる?僕が?なんでそんな急に…。
「え?あれ、おかしいな、涙が…」
あぁ、泣いているな。僕じゃない。彼が泣いてるんだ。
川で見た、彼はまだ幼い子供だった。きっと、大切なものを一気に奪われて、心を閉ざしてしまったのだろう。だから君はいなくなっちゃったんだろう。わかるよ、その気持ち。すごく、わかる。でも、もう一人じゃない。…これを彼に言えたら、なんて。
【本当?本当に?】
「ッ!…あぁ、本当だよ。嘘じゃない。君も僕を通して見てたんだろう?君はもう、一人じゃないよ」
「…?」
レアンがキョトンとした顔でこちらを見ている。当たり前だろう。一人で急に何か言い出したのだから。だけど、折角声が届いたんだ。これだけは言いたい。
「僕がいる。この子がいる。それに、君のお母さんはきっと、君を見守ってくれているよ。だから、一人じゃない。大切な人は、君の中にいるんだよ」
僕はこう言ってもらえたから生きていけた。最終的には自殺してしまったが、それは結果論だ。僕が言ってもらったように、彼には、僕が言わなくては。
【僕の、中に…】
「そう。だから、安心して出ておいで」
「誰と話してるんだい…?出ておいでって…でも、そういうことなら…。…あぁ、そうだ。見えない君。大切な人は、思い続ければきっと君の中に在る。アイラス王国第二王子として誓おうじゃないか」
…ん?第二王子…?いや、そんなことを気にしている場合ではない。
【…お母さん達は、僕の中で生きてるの?】
「うん。君自信が忘れない限り、ずっと生き続ける。約束しよう」
【…そっか。】
その時、脳内にドッと記憶が流れ込んできた。
「ぐッ…!」
「リール!?大丈夫…?」
楽しかった記憶から、悲しい記憶まで、全部全部思い出して、噛み締めて…。
「…まだ、問に答えていませんでした。」
「え、あ………うん」
記憶とは、その人の人生そのものだ。魂と言っても過言じゃない。だから、今までの僕は、“佐々木琉生”で。
でも、今の僕は、彼の人生と、僕の人生…前世を詰め込んで。そんな今、名乗るべき名前は…。
「リール、です。ガーラ村に住んでいる、亜人族の生き残り」
名乗るべき名前は、リールだ。