夕暮れ時、太陽が夜に溶ける寸前。
ここは私立暁月女学院。
橙に染まる旧校舎の渡り廊下を一人の生徒が歩いている。
腰まである美しい黒髪を揺らして校舎を見回っていると、かすかな歌が聞こえて来た。
「…なんでしょう、この声…。もうすぐ完全下校時刻だというのに…」
声のする方向に向かって歩いていくと、窓にもたれかかって夕陽を眺める生徒がいた。
明るい茶髪を背中まで伸ばした彼女は、鼻歌を歌っている。
その儚げな表情に、黒髪の少女は一瞬目を奪われた。が、すぐに目的を思い出し声をかける。
「…ねぇ。そこのあなた、もうそろそろ帰りなさったら。下校時刻ですよ。」
「…ェ、ねぇ、ちょっとまってよ私の歌聞いてた!?やだバカくそに恥ずかしい!無理死ぬ最悪すぎて笑えないってぇ!も〜やだぁ〜〜〜」
声をかけた瞬間、儚げな表情は消え去り慌てふためく少女に、黒髪の少女は呆気に取られた。
「え、と…べ、別に聞いてませんわよ…」
「優しい嘘が痛いっ!…ていうか、キミみたいな綺麗な人同学年にいたっけ…?」
「話題がころころとかわりますのね…。んん、失礼しました。わたくしは雪月花 小夜と申します。暁月女学院生徒会執行部ですの。」
小夜が名乗った瞬間茶髪の少女は段々と青ざめていき、口がぽかりとあいた。
「あわわわわ生徒会の人とは露知らず…拙者、腹を切ってお詫びいたします候…」
「切腹なんてしなくていいんですのよ!?…ふふ、あなた、お名前は?」
「あぇ、私!?私は…一ノ瀬日向!気軽に日向って呼んでくだせえ!」
「日向、さん…失礼、わたくしの記憶にはなかったですわ。…素敵な名前ですのね。わたくしのことは小夜とでもお呼びください。」
そう口にした瞬間、日向の目が宝石のようにキラキラと輝き、嬉しそうに笑った。
「小夜、小夜かぁ…うん、とってもいい名前!小夜ち、ヨロ!」
「小夜ちとはわたくしのことですの!?…よろしくお願いいたしますわ。」
…かくして、二人の日々は始まったのだった。
ここは私立暁月女学院。
橙に染まる旧校舎の渡り廊下を一人の生徒が歩いている。
腰まである美しい黒髪を揺らして校舎を見回っていると、かすかな歌が聞こえて来た。
「…なんでしょう、この声…。もうすぐ完全下校時刻だというのに…」
声のする方向に向かって歩いていくと、窓にもたれかかって夕陽を眺める生徒がいた。
明るい茶髪を背中まで伸ばした彼女は、鼻歌を歌っている。
その儚げな表情に、黒髪の少女は一瞬目を奪われた。が、すぐに目的を思い出し声をかける。
「…ねぇ。そこのあなた、もうそろそろ帰りなさったら。下校時刻ですよ。」
「…ェ、ねぇ、ちょっとまってよ私の歌聞いてた!?やだバカくそに恥ずかしい!無理死ぬ最悪すぎて笑えないってぇ!も〜やだぁ〜〜〜」
声をかけた瞬間、儚げな表情は消え去り慌てふためく少女に、黒髪の少女は呆気に取られた。
「え、と…べ、別に聞いてませんわよ…」
「優しい嘘が痛いっ!…ていうか、キミみたいな綺麗な人同学年にいたっけ…?」
「話題がころころとかわりますのね…。んん、失礼しました。わたくしは雪月花 小夜と申します。暁月女学院生徒会執行部ですの。」
小夜が名乗った瞬間茶髪の少女は段々と青ざめていき、口がぽかりとあいた。
「あわわわわ生徒会の人とは露知らず…拙者、腹を切ってお詫びいたします候…」
「切腹なんてしなくていいんですのよ!?…ふふ、あなた、お名前は?」
「あぇ、私!?私は…一ノ瀬日向!気軽に日向って呼んでくだせえ!」
「日向、さん…失礼、わたくしの記憶にはなかったですわ。…素敵な名前ですのね。わたくしのことは小夜とでもお呼びください。」
そう口にした瞬間、日向の目が宝石のようにキラキラと輝き、嬉しそうに笑った。
「小夜、小夜かぁ…うん、とってもいい名前!小夜ち、ヨロ!」
「小夜ちとはわたくしのことですの!?…よろしくお願いいたしますわ。」
…かくして、二人の日々は始まったのだった。