文字サイズ変更

その手に包まれた小さな花が、朽ちるその時まで。

#1

プロローグ

私は知っている。

本当の優しい人は、迷惑のかからないように、心配させないように、嘘をつく。

そして最期は、これが正解だったのだろうかと不安になりながら、この世界から泡沫となって消えてゆく。

誰かのために嘘をつくことは、悪い事ではないのだろうけれど、結果その人が傷つく運命になるのなら、

私はそんなの絶対に嫌だ。

あなたが私にしてくれたように、私もあなたを救いたい。

今、あなたは何をしていますか。たとえ私を忘れてしまっていても、私が覚えているから――。




雪が降っている。先の見えない青い空から、白い妖精が舞い降りて季節を彩りに来ている。

吐いた息は白く、視界をぼやかせてはやんわりと姿を消してゆく。
いつもより視界が地面と距離が近く、懐かしい情景が広がっている。

ザクザクと雪の上を歩く足音が何も聞こえない辺りを変え、凍え震えるこの手を握った。

大きな手。優しく温かい。長い腕を辿って見上げると、そこにキミがいる。

大好きだった。また、何処かで出会えるかな。伝えたい事、沢山あるんだけどな。

でも、キミは十年経っても会いに来てはくれなかった。あの人は、何と言う名前だったっけ。雪が溶けるまで、傍に居てくれた大切な人。

風花だったあの日が、一番印象に残っている。私に小さな花の付いた指輪をくれた。何十年経っても何故か錆びない不思議な指輪。

光に当てると花の真ん中にある宝石が眩しいくらいに輝いて、またあの人に会える、そう教えてくれるような気持ちになる。

声も、顔も、名前も忘れてしまったけれど、また会いたいな。

作者メッセージ

ゆっくり描いていきます。

2024/03/13 14:45


ID:≫ 9yZZTBaGqZwas
コメント

この小説につけられたタグ

NL#恋愛#未来#女主人公

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はさんに帰属します

TOP