というわけで 、 我が家に全員集合だ! 」
天音の宣言は 、 いつも通り大げさだった 。
けれど 、 体育館の隅でその言葉を聞いた部員たちは 、 誰ひとり嫌そうな顔をしない 。
むしろ、どこか楽しそうに笑っていた 。
「 部長の家って 、 ほんとに来ていいんですか? 」
叶芽が 、 おそるおそる聞く 。
その隣で 、 彩夢が鼻で笑った 。
「 今さら何言ってんだ 。 呼ばれたんだから来ればいいだろ 」
「 彩夢さん 、 そういう言い方…… 」
「 事実だし 」
叶芽は少し困ったように笑う 。
そんなやり取りの向こうで 、 神廼がぱっと手を上げた 。
「 やったー! じゃあ部長んちでパーティーじゃん! 」
「 パーティーではない 、 打ち上げだ! 」
「 同じじゃん! 」
「 全然違う! 」
天音が胸を張ると 、 優羽が冷静に言った 。
「 まず先に言っとくけど 、 騒ぎすぎたら俺が止める 」
「 お前は我の右腕だろうが! 」
「 右腕でも止める 」
「 厳しい……! 」
そのやり取りに 、 柚月が元気よく笑う 。
「 楽しそう! 早く行こ! 」
「 柚月さん 、 走ると危ないよ 」
翠が小さく言うと 、 柚月は振り返ってにっこりした 。
「 だいじょーぶ! ちゃんと一緒に行くから! 」
その後ろから 、 奈々美がゆったり歩いてくる 。
「 お邪魔になりませんよう 、 わたくしも少しだけお菓子を持って参りましたわ 」
「 え 、 奈々美さんさすが…… 」
燈が目を丸くする 。
「 ぼくも 、飲み物持ってきた……重かったけど 」
「 燈 、 えらい 。 あとで俺が持つ 」
「 いいの……? 」
「 いい 」
短いやり取りなのに 、 少しだけ周囲がやわらかくなる 。
そして 、 最後に結衣がのんびりと手を振った 。
「 うちもおじゃましますわ 。なんか今日は 、ええ空気しとるし 」
「 結衣 、 それ関西弁なのに独特すぎない? 」
神廼が笑うと 、 結衣は首をかしげた 。
「 せやろ? うちはそういう感じやねん 」
そんなふうにして 、 全員がぞろぞろと天音の家へ向かう 。
にぎやかで少しうるさくて 、 でも不思議とまとまっている一団だった 。
天音の家は 、 思っていたよりずっと広かった 。
玄関を入った瞬間 、 翠はきょろきょろと辺りを見回して 、 そっと靴をそろえ直す 。
「 ……すごい 」
「 うわ 、 ほんとに部長の家って感じ 」
柚月が明るく言うと 、 天音は鼻を鳴らした 。
「 当然だ 。 我の住処だからな 」
「 自慢げだなあ 」
優羽が淡々と突っ込む 。
リビングに通されると 、 奈々美が静かにソファの端へ座り 、 燈がその近くにちょこんと腰を下ろした 。
叶芽は少し離れた場所で立ち止まり 、 どうしていいか分からずにいる 。
そんな叶芽に 、 彩夢が面倒くさそうに手を引いた 。
「 突っ立ってんな 。 座れ 」
「 え 、 あ 、 はい……… 」
「 お前 、 こういう場で無駄に遠慮すんな 」
「 …すみません 」
「 だから謝るなって 」
ぶっきらぼうな声なのに 、 叶芽は少しだけ安心する 。
彩夢はそれ以上何も言わず 、 隣にどっかりと座った 。
天音はその様子を見て 、 満足げに腕を組む 。
「 ふふ 、 よいぞ 。 皆 、 我の家でくつろぐがいい 」
「 部長 、 急に神っぽい 」
「 急にではない 、 常に神だ! 」
「 はいはい神様 」
優羽の返しに 、 空気が一気にゆるむ 。
神廼はテーブルの上に並んだお菓子を見て 、 目を輝かせた
「 え 、 これ全部食べていいの!? 」
「 そのために用意したんですわ 」
奈々美が穏やかに微笑む 。
「 わたくし 、 こういうときは少し多めに持ってくるのが好きですの 」
「 めっちゃ優しい……… 」
燈が小さく感動していると 、 結衣がぽつりと言った 。
「 お菓子って 、 静かなのに場を強くするよなあ 」
「 何その感想 」
神廼が吹き出す 。
「 でも 、 なんかわかる 」
柚月が頷く 。
「 みんなで食べると 、 もっとおいしいし! 」
「 それは正解だな 」
優羽がそう言って 、 紙皿を配り始めた 。
いつの間にか 、 役割が自然に分かれている 。
誰かが仕切るというより 、 みんなが少しずつ動いて場をつくっていた 。
ひとしきり食べて 、 笑って 、 試合の話をしたあと 、 少しだけ落ち着いた時間が流れた 。
「 今日の試合 、 すごかったですわね 」
奈々美が紅茶を飲みながら言う 。
「 天音さんのサーブも 、柚月さんの決定打も 、 彩夢さんの守備も 、 本当に頼もしかったですわ 」
「 当然だ 。 我が率いたのだからな 」
「 そこは譲らないんだ……… 」
神廼が笑うと 、 彩夢が肩をすくめた 。
「 まあ 、 うるさかったけどな 」
「 ひどい! 」
「 事実だろ 」
「 でも 、 助かったのも事実だな 」
優羽が静かに言うと 、 天音は少しだけ言葉に詰まった 。
「 ……ふん 。 我の力を理解しているのは 、 さすが優羽だな 」
「 はいはい 」
そのやり取りを 、 叶芽は少し離れた場所から見ていた 。
最初は緊張していたけれど 、今はもう肩の力が抜けている 。
その様子に気づいたのか 、 結衣がふわっと声をかけた 。
「 叶芽ちゃん 、 今日はあんまり怖くなさそうやな 」
「 えっ…… あ 、 はい 」
「 よかった 」
たったそれだけなのに 、 叶芽は胸の奥が少し温かくなる 。
「 ……みんな 、 すごく仲がいいんですね 」
ぽつりとこぼすと 、 柚月が即座に答えた 。
「 だって 、 バレーしてると自然とそうなるよ! 」
「 そうですわね 。 支え合わなければ続きませんもの 」
「 結衣といると 、 変な感じで落ち着くし 」
「 それ褒めてる? 」
「 褒めてる 」
「 神廼さんにしては素直やな 」
「 え 、 今のは褒め返し! 」
また笑いが起きる 。
その中心で 、 翠が小さく笑ったのを柚月は見逃さなかった 。
すぐに身を乗り出して 、 「 今笑った! 」と嬉しそうに言う 。
「 ……べつに 、 ちょっとだけです 」
「 十分! 」
「 ほんと 、 柚月さんは明るいですね 」
「 えへへ 、 よく言われる! 」
「 自覚あるんだ 」
「 ある! 」
天音はその様子を見て 、 満足そうに頷いた 。
「 よい 。 今日はよい日だ 」
「 急にまともなこと言うな 」
優羽の一言に 、 天音はむっとする 。
「 我は最初からまともだ! 」
「 それは無理がある 」
「 ひどい! 」
「 ひどいのは普段のお前だ 」
「 ……っ、優羽! 」
そんなふうに騒ぎながらも 、 誰も嫌な顔をしない 。
むしろ 、 その騒がしさごと受け止めている 。
それが 、 今のこの部の形だった 。
日が少し傾いた頃 、 誰かがぽつりと言った 。
「 なんか 、 こういうのいいね 」
言ったのは 、 結衣だった 。
「 試合のあとに 、 みんなで集まって 。 変やけど 、 あったかい 」
「 たしかに 」
奈々美が微笑む 。
「 勝っても負けても 、 こうして一緒にいられるのは素敵ですわ 」
「 うん! 」
柚月が勢いよく頷く 。
「 みんなでまた練習して 、 次も頑張ろうね! 」
「 はい 」
叶芽も 、 小さくではあるが 、 はっきり頷いた 。
彩夢はその横顔を見て 、 ふんと鼻を鳴らす 。
「 次はミスすんなよ 」
「 はいっ…… 」
「 でも 、 ミスしても死ぬな 」
「 それは……はい? 」
「 聞き流せ 」
「 なんなんですか 、 それ……… 」
叶芽が困ったように笑うと 、 彩夢は少しだけ口元をゆるめた 。
その隣で 、 燈が小さな声で言う 。
「 ………ぼくも 、 次はもっと頑張ります 」
「 えらい 」
柚月が即答する 。
「 みんなえらい! 」
「 雑だなあ 」
神廼が笑う 。
「 でも 、 そういうの好き 」
結衣は紅茶を置いて 、 静かに言った 。
「 ええ会やったなあ 」
「 だな 」
優羽が短く返す 。
天音は椅子の背もたれにどっかりと寄りかかり 、 少しだけ誇らしげに笑った 。
「 我の家は 、 今日から皆の集う場所ということだな 」
「 勝手に決めるな 」
「 決めた 」
「 部長 、 強引すぎる…… 」
けれど誰も反対しなかった 。
この場所なら 、 また集まってもいい 。
そんな空気が 、 自然と流れていたから 。
夕方の光の中で 、 みんなの笑い声が重なる 。
バラバラな個性を持った十人が 、 ひとつの輪になっている 。
その輪の真ん中で 、 天音は堂々と胸を張り 、 優羽は静かにそれを支え 、 他のみんなは思い思いに笑っていた 。
今日の疲れは 、 まだ少し残っている 。
それでも 、 不思議と足取りは軽い 。
部活は 、 試合は 、 毎回うまくいくわけじゃない 。
けれど 、 こうして集まれる場所があるなら 、 また頑張れる 。
そう思える夜だった 。
天音の宣言は 、 いつも通り大げさだった 。
けれど 、 体育館の隅でその言葉を聞いた部員たちは 、 誰ひとり嫌そうな顔をしない 。
むしろ、どこか楽しそうに笑っていた 。
「 部長の家って 、 ほんとに来ていいんですか? 」
叶芽が 、 おそるおそる聞く 。
その隣で 、 彩夢が鼻で笑った 。
「 今さら何言ってんだ 。 呼ばれたんだから来ればいいだろ 」
「 彩夢さん 、 そういう言い方…… 」
「 事実だし 」
叶芽は少し困ったように笑う 。
そんなやり取りの向こうで 、 神廼がぱっと手を上げた 。
「 やったー! じゃあ部長んちでパーティーじゃん! 」
「 パーティーではない 、 打ち上げだ! 」
「 同じじゃん! 」
「 全然違う! 」
天音が胸を張ると 、 優羽が冷静に言った 。
「 まず先に言っとくけど 、 騒ぎすぎたら俺が止める 」
「 お前は我の右腕だろうが! 」
「 右腕でも止める 」
「 厳しい……! 」
そのやり取りに 、 柚月が元気よく笑う 。
「 楽しそう! 早く行こ! 」
「 柚月さん 、 走ると危ないよ 」
翠が小さく言うと 、 柚月は振り返ってにっこりした 。
「 だいじょーぶ! ちゃんと一緒に行くから! 」
その後ろから 、 奈々美がゆったり歩いてくる 。
「 お邪魔になりませんよう 、 わたくしも少しだけお菓子を持って参りましたわ 」
「 え 、 奈々美さんさすが…… 」
燈が目を丸くする 。
「 ぼくも 、飲み物持ってきた……重かったけど 」
「 燈 、 えらい 。 あとで俺が持つ 」
「 いいの……? 」
「 いい 」
短いやり取りなのに 、 少しだけ周囲がやわらかくなる 。
そして 、 最後に結衣がのんびりと手を振った 。
「 うちもおじゃましますわ 。なんか今日は 、ええ空気しとるし 」
「 結衣 、 それ関西弁なのに独特すぎない? 」
神廼が笑うと 、 結衣は首をかしげた 。
「 せやろ? うちはそういう感じやねん 」
そんなふうにして 、 全員がぞろぞろと天音の家へ向かう 。
にぎやかで少しうるさくて 、 でも不思議とまとまっている一団だった 。
天音の家は 、 思っていたよりずっと広かった 。
玄関を入った瞬間 、 翠はきょろきょろと辺りを見回して 、 そっと靴をそろえ直す 。
「 ……すごい 」
「 うわ 、 ほんとに部長の家って感じ 」
柚月が明るく言うと 、 天音は鼻を鳴らした 。
「 当然だ 。 我の住処だからな 」
「 自慢げだなあ 」
優羽が淡々と突っ込む 。
リビングに通されると 、 奈々美が静かにソファの端へ座り 、 燈がその近くにちょこんと腰を下ろした 。
叶芽は少し離れた場所で立ち止まり 、 どうしていいか分からずにいる 。
そんな叶芽に 、 彩夢が面倒くさそうに手を引いた 。
「 突っ立ってんな 。 座れ 」
「 え 、 あ 、 はい……… 」
「 お前 、 こういう場で無駄に遠慮すんな 」
「 …すみません 」
「 だから謝るなって 」
ぶっきらぼうな声なのに 、 叶芽は少しだけ安心する 。
彩夢はそれ以上何も言わず 、 隣にどっかりと座った 。
天音はその様子を見て 、 満足げに腕を組む 。
「 ふふ 、 よいぞ 。 皆 、 我の家でくつろぐがいい 」
「 部長 、 急に神っぽい 」
「 急にではない 、 常に神だ! 」
「 はいはい神様 」
優羽の返しに 、 空気が一気にゆるむ 。
神廼はテーブルの上に並んだお菓子を見て 、 目を輝かせた
「 え 、 これ全部食べていいの!? 」
「 そのために用意したんですわ 」
奈々美が穏やかに微笑む 。
「 わたくし 、 こういうときは少し多めに持ってくるのが好きですの 」
「 めっちゃ優しい……… 」
燈が小さく感動していると 、 結衣がぽつりと言った 。
「 お菓子って 、 静かなのに場を強くするよなあ 」
「 何その感想 」
神廼が吹き出す 。
「 でも 、 なんかわかる 」
柚月が頷く 。
「 みんなで食べると 、 もっとおいしいし! 」
「 それは正解だな 」
優羽がそう言って 、 紙皿を配り始めた 。
いつの間にか 、 役割が自然に分かれている 。
誰かが仕切るというより 、 みんなが少しずつ動いて場をつくっていた 。
ひとしきり食べて 、 笑って 、 試合の話をしたあと 、 少しだけ落ち着いた時間が流れた 。
「 今日の試合 、 すごかったですわね 」
奈々美が紅茶を飲みながら言う 。
「 天音さんのサーブも 、柚月さんの決定打も 、 彩夢さんの守備も 、 本当に頼もしかったですわ 」
「 当然だ 。 我が率いたのだからな 」
「 そこは譲らないんだ……… 」
神廼が笑うと 、 彩夢が肩をすくめた 。
「 まあ 、 うるさかったけどな 」
「 ひどい! 」
「 事実だろ 」
「 でも 、 助かったのも事実だな 」
優羽が静かに言うと 、 天音は少しだけ言葉に詰まった 。
「 ……ふん 。 我の力を理解しているのは 、 さすが優羽だな 」
「 はいはい 」
そのやり取りを 、 叶芽は少し離れた場所から見ていた 。
最初は緊張していたけれど 、今はもう肩の力が抜けている 。
その様子に気づいたのか 、 結衣がふわっと声をかけた 。
「 叶芽ちゃん 、 今日はあんまり怖くなさそうやな 」
「 えっ…… あ 、 はい 」
「 よかった 」
たったそれだけなのに 、 叶芽は胸の奥が少し温かくなる 。
「 ……みんな 、 すごく仲がいいんですね 」
ぽつりとこぼすと 、 柚月が即座に答えた 。
「 だって 、 バレーしてると自然とそうなるよ! 」
「 そうですわね 。 支え合わなければ続きませんもの 」
「 結衣といると 、 変な感じで落ち着くし 」
「 それ褒めてる? 」
「 褒めてる 」
「 神廼さんにしては素直やな 」
「 え 、 今のは褒め返し! 」
また笑いが起きる 。
その中心で 、 翠が小さく笑ったのを柚月は見逃さなかった 。
すぐに身を乗り出して 、 「 今笑った! 」と嬉しそうに言う 。
「 ……べつに 、 ちょっとだけです 」
「 十分! 」
「 ほんと 、 柚月さんは明るいですね 」
「 えへへ 、 よく言われる! 」
「 自覚あるんだ 」
「 ある! 」
天音はその様子を見て 、 満足そうに頷いた 。
「 よい 。 今日はよい日だ 」
「 急にまともなこと言うな 」
優羽の一言に 、 天音はむっとする 。
「 我は最初からまともだ! 」
「 それは無理がある 」
「 ひどい! 」
「 ひどいのは普段のお前だ 」
「 ……っ、優羽! 」
そんなふうに騒ぎながらも 、 誰も嫌な顔をしない 。
むしろ 、 その騒がしさごと受け止めている 。
それが 、 今のこの部の形だった 。
日が少し傾いた頃 、 誰かがぽつりと言った 。
「 なんか 、 こういうのいいね 」
言ったのは 、 結衣だった 。
「 試合のあとに 、 みんなで集まって 。 変やけど 、 あったかい 」
「 たしかに 」
奈々美が微笑む 。
「 勝っても負けても 、 こうして一緒にいられるのは素敵ですわ 」
「 うん! 」
柚月が勢いよく頷く 。
「 みんなでまた練習して 、 次も頑張ろうね! 」
「 はい 」
叶芽も 、 小さくではあるが 、 はっきり頷いた 。
彩夢はその横顔を見て 、 ふんと鼻を鳴らす 。
「 次はミスすんなよ 」
「 はいっ…… 」
「 でも 、 ミスしても死ぬな 」
「 それは……はい? 」
「 聞き流せ 」
「 なんなんですか 、 それ……… 」
叶芽が困ったように笑うと 、 彩夢は少しだけ口元をゆるめた 。
その隣で 、 燈が小さな声で言う 。
「 ………ぼくも 、 次はもっと頑張ります 」
「 えらい 」
柚月が即答する 。
「 みんなえらい! 」
「 雑だなあ 」
神廼が笑う 。
「 でも 、 そういうの好き 」
結衣は紅茶を置いて 、 静かに言った 。
「 ええ会やったなあ 」
「 だな 」
優羽が短く返す 。
天音は椅子の背もたれにどっかりと寄りかかり 、 少しだけ誇らしげに笑った 。
「 我の家は 、 今日から皆の集う場所ということだな 」
「 勝手に決めるな 」
「 決めた 」
「 部長 、 強引すぎる…… 」
けれど誰も反対しなかった 。
この場所なら 、 また集まってもいい 。
そんな空気が 、 自然と流れていたから 。
夕方の光の中で 、 みんなの笑い声が重なる 。
バラバラな個性を持った十人が 、 ひとつの輪になっている 。
その輪の真ん中で 、 天音は堂々と胸を張り 、 優羽は静かにそれを支え 、 他のみんなは思い思いに笑っていた 。
今日の疲れは 、 まだ少し残っている 。
それでも 、 不思議と足取りは軽い 。
部活は 、 試合は 、 毎回うまくいくわけじゃない 。
けれど 、 こうして集まれる場所があるなら 、 また頑張れる 。
そう思える夜だった 。