全てを無効化できる最強スキル「リジェクト」を手に異世界転生を果たした俺は、ツンデレ魔女奴隷契約を結んで甘々生活を送りたいと思います。〜いちゃラブコメと魔王討伐、どっちもやるってマジですか?〜
「さあさあ、これを着て……ああ、リゼちゃん可愛い、可愛い!」
もしやこいつ、ただの変態ではなかろうな?
そう思いなが、屋根の上で着替えを終えたリゼと、彼女を見ながら満面の笑顔で、そして恐らく頬を赤らめたまま拍手を繰り返している男、ヴァレーを俺は傍観していた。
リゼの顔立ちはとても可愛く、スタイル的にも申し分ないことは俺にも十分理解できる。しかし、彼女がヴァレーに来させられた服は、あまりにも子供っぽ過ぎた。
無駄なほどふりふりのフリルが多くついた白色のTシャツ。尻ポケットにくまさんの刺繍が縫われた、ジーンズ調の青色ショートパンツ。
こんな西洋らしい世界にこんな服があることも驚きだが、わざわざこれをチョイスしてきたこいつもなかなかヤバい。
なぜなら——ぱっと見だが——リゼは、中、高校生くらいの見た目をしているのである。大人になりかけ、それくらいの。胸周りは絶壁と言っても過言ではないが、腰回り等のラインは少し女らしく、まさしく成長期真っ只中という感じの体つきであった。
それだと言うのに奴は、年齢一桁代の女児が着るような服装を彼女向けに選んできたのである。その服を、道で歩いている親子連れの女児にプレゼントしてやれば、どれほど喜んでくれるだろうか。いや、明らか見た目が不審者だから、近付いただけで逃げられそうだな。
「おい……ちょっといいか、ヴァレー……さん?」
「ヴァレーで結構ですよ」
あれ、この会話、少し前にもしたような気が。
「その……言っちゃあ悪いんだが、流石に子供っぽすぎないか? 逆に目立つと言うか……」
「いやぁ、これがいいんですよ、これが」
そう言いながら、ヴァレーは太陽より眩しいほどの笑顔をこちらに見せる。だが、その目は全く笑っていなかった。
“この服を着させるんだ、絶対に”
そ、こちらに対して圧をかけているのが肌で分かる。
……やっぱコイツ、ただの変態だ。
「……ああ、そうだな。俺も、そう思うよ」
言い訳になるしれないが、一応コイツは、俺たちの行く先を、この逃走劇が成功するかどうかの命運を握っているのである。ここで気分を害させて、居場所をバラされたりしたらたまったもんじゃない。
……だからリゼ、すまない。生贄になってくれ。
俺はそう思いながら、後ろの方で顔を赤らめながら自分の服装をまじまじと見つめているリゼに、そう目で訴えかけるのであった
「……ところでヴァレー、俺の服はないのか?」
「ええ、ちゃんと。用意していますよ!」
俺が聞いた瞬間、彼は食い気味にそう言って、満面の笑顔で自前のバッグを漁り、ふふふ、と薄気味悪い笑顔を浮かべながら、どこかいやらしい目付きでこちらへと近づいてくる。
「さあこちらが、貴方のお召し物ですよ」
そう言って、彼はこちらにその服を差し出してきた。
「おいおい、嘘だろ……?」
こんなの、“捕まってください”と、そう言っているようなものじゃないか。
……まあ、今の服よりはマシ……か?
俺はそう自己暗示をかけながらその服を受け取り、震える手をどうにか抑え込みながら着替えを完了させた。
改めて、自分の格好に拒絶感を抱いてしまう。何故なら、この服は……
「なあ、ヴァレー。これ……」
「ああ、素晴らしい!やはり似合っていますね、“囚人服”!」
そう、彼が俺に手渡してきたのは、今時どの刑務所でも着ないような、白黒縦縞模様の囚人服だったのである。
しかも、何故かおもちゃの手錠付き。誰が着けるか、こんなもの。俺はそう言いながら、小道具だけを彼に手渡した。
「ああ、流石に着けてはくれませんか……」
逆に、何故着けてくれると一ミリでも思ったのか。やっぱり、俺はこいつの頭の中が知りたいね。取り敢えず、リゼに見てもらおう。
「……まあ、取り敢えず、多分! さっきよりはマシになっただろ! な、リゼ!」
「…………えぇ? まあ……うん……?」
俺の声に気づいたリゼはこちらを見るや否や、一瞬ドン引きに近しい表情を浮かべた後、否定にも肯定にも取れるような曖昧な返事を返すのであった。
……本当に、大丈夫か?
俺がそう思っていると、ヴァレーがぱん、ぱん、と二回手を叩いた。
さあ、二人とも可愛いお洋服に身を纏ったところで、買い物に行きましょう!
「なんの、買い物に?」
「え? いや、もちろんお洋服と身の回りのもの、ですけど……」
いやいやいや、待て。ちょっと待ってくれ。
お前は今、俺たちに何をさせた? そう、服を与えて、着替えさせたんだ。
「……まさか、その服で一日中過ごすつもりだったのですか?」
ヴァレーはそう言いながら、怪訝そうに少し顔をしかめる。本当に、こいつの頭はどうなっているんだ? 俺たちを助けたと思えば、突然奇抜な服を着させた挙句、今、新しい服を買いに行こうとしている。
「……なら、この服は、なんだ?」
「……ただの気分ですよ!」
……こいつ、ぶん殴っていいかな。
俺はそう思いながら、リゼと共に、一新されたこの服装で再び城下町に降り立つのであった。
もしやこいつ、ただの変態ではなかろうな?
そう思いなが、屋根の上で着替えを終えたリゼと、彼女を見ながら満面の笑顔で、そして恐らく頬を赤らめたまま拍手を繰り返している男、ヴァレーを俺は傍観していた。
リゼの顔立ちはとても可愛く、スタイル的にも申し分ないことは俺にも十分理解できる。しかし、彼女がヴァレーに来させられた服は、あまりにも子供っぽ過ぎた。
無駄なほどふりふりのフリルが多くついた白色のTシャツ。尻ポケットにくまさんの刺繍が縫われた、ジーンズ調の青色ショートパンツ。
こんな西洋らしい世界にこんな服があることも驚きだが、わざわざこれをチョイスしてきたこいつもなかなかヤバい。
なぜなら——ぱっと見だが——リゼは、中、高校生くらいの見た目をしているのである。大人になりかけ、それくらいの。胸周りは絶壁と言っても過言ではないが、腰回り等のラインは少し女らしく、まさしく成長期真っ只中という感じの体つきであった。
それだと言うのに奴は、年齢一桁代の女児が着るような服装を彼女向けに選んできたのである。その服を、道で歩いている親子連れの女児にプレゼントしてやれば、どれほど喜んでくれるだろうか。いや、明らか見た目が不審者だから、近付いただけで逃げられそうだな。
「おい……ちょっといいか、ヴァレー……さん?」
「ヴァレーで結構ですよ」
あれ、この会話、少し前にもしたような気が。
「その……言っちゃあ悪いんだが、流石に子供っぽすぎないか? 逆に目立つと言うか……」
「いやぁ、これがいいんですよ、これが」
そう言いながら、ヴァレーは太陽より眩しいほどの笑顔をこちらに見せる。だが、その目は全く笑っていなかった。
“この服を着させるんだ、絶対に”
そ、こちらに対して圧をかけているのが肌で分かる。
……やっぱコイツ、ただの変態だ。
「……ああ、そうだな。俺も、そう思うよ」
言い訳になるしれないが、一応コイツは、俺たちの行く先を、この逃走劇が成功するかどうかの命運を握っているのである。ここで気分を害させて、居場所をバラされたりしたらたまったもんじゃない。
……だからリゼ、すまない。生贄になってくれ。
俺はそう思いながら、後ろの方で顔を赤らめながら自分の服装をまじまじと見つめているリゼに、そう目で訴えかけるのであった
「……ところでヴァレー、俺の服はないのか?」
「ええ、ちゃんと。用意していますよ!」
俺が聞いた瞬間、彼は食い気味にそう言って、満面の笑顔で自前のバッグを漁り、ふふふ、と薄気味悪い笑顔を浮かべながら、どこかいやらしい目付きでこちらへと近づいてくる。
「さあこちらが、貴方のお召し物ですよ」
そう言って、彼はこちらにその服を差し出してきた。
「おいおい、嘘だろ……?」
こんなの、“捕まってください”と、そう言っているようなものじゃないか。
……まあ、今の服よりはマシ……か?
俺はそう自己暗示をかけながらその服を受け取り、震える手をどうにか抑え込みながら着替えを完了させた。
改めて、自分の格好に拒絶感を抱いてしまう。何故なら、この服は……
「なあ、ヴァレー。これ……」
「ああ、素晴らしい!やはり似合っていますね、“囚人服”!」
そう、彼が俺に手渡してきたのは、今時どの刑務所でも着ないような、白黒縦縞模様の囚人服だったのである。
しかも、何故かおもちゃの手錠付き。誰が着けるか、こんなもの。俺はそう言いながら、小道具だけを彼に手渡した。
「ああ、流石に着けてはくれませんか……」
逆に、何故着けてくれると一ミリでも思ったのか。やっぱり、俺はこいつの頭の中が知りたいね。取り敢えず、リゼに見てもらおう。
「……まあ、取り敢えず、多分! さっきよりはマシになっただろ! な、リゼ!」
「…………えぇ? まあ……うん……?」
俺の声に気づいたリゼはこちらを見るや否や、一瞬ドン引きに近しい表情を浮かべた後、否定にも肯定にも取れるような曖昧な返事を返すのであった。
……本当に、大丈夫か?
俺がそう思っていると、ヴァレーがぱん、ぱん、と二回手を叩いた。
さあ、二人とも可愛いお洋服に身を纏ったところで、買い物に行きましょう!
「なんの、買い物に?」
「え? いや、もちろんお洋服と身の回りのもの、ですけど……」
いやいやいや、待て。ちょっと待ってくれ。
お前は今、俺たちに何をさせた? そう、服を与えて、着替えさせたんだ。
「……まさか、その服で一日中過ごすつもりだったのですか?」
ヴァレーはそう言いながら、怪訝そうに少し顔をしかめる。本当に、こいつの頭はどうなっているんだ? 俺たちを助けたと思えば、突然奇抜な服を着させた挙句、今、新しい服を買いに行こうとしている。
「……なら、この服は、なんだ?」
「……ただの気分ですよ!」
……こいつ、ぶん殴っていいかな。
俺はそう思いながら、リゼと共に、一新されたこの服装で再び城下町に降り立つのであった。