大輝への想いを消し去り、新たな恋へと踏み出した凛々花。
だが、またも波乱が…!?
[水平線]
[大文字][太字][中央寄せ]甘いだけじゃない、青春のすべて。[/中央寄せ][/太字][/大文字]
[中央寄せ][斜体]episode.7 新たな彼氏[/斜体][/中央寄せ]
[水平線]
凛々花と寺田が初めて会ったのは六年生だった。
初めての席替えで、関口かいじと隣になった。
関口とは二年からの付き合いで、「仲が良い人と隣になれて良かった〜!」と凛々花は勝手に喜んでいた。
また、後ろの方には寺田勇太と木村結衣子の元カップルが隣になっていた。
さぞ気まずいんだろうな〜。
私が呑気に考えていると、予想外の出来事が起きた。
「先生。黒板が見えませーん」
それは、寺田勇太の破壊的な言葉だった。
担任の石原先生が少し考えた後、言葉を発した。
「んー、じゃあ、関口さん視力良いから寺田さんと変わってもらえる?」
「はーい」
待って!!そんな!!私の楽しい学校生活を壊さないで!!
なんでだよぉぉぉぉぉー!!
あぁ…行っちゃった…
さよなら私のハッピーライフ…
凛々花が絶望していると、寺田が話しかけた。
「なんかごめんね、気まずくて…」
「大丈夫。よろしく」
だが、数日一緒に過ごすと、寺田なんか気が合って面白い人間だと凛々花は思うようになっていた。
「元彼の大輝と仲が良い」という謎の警戒心を解き始めたのは、その頃だった。
[水平線]
凛々花と寺田はどんどん仲が良くなっていき、ついに「好きな人クイズ」までするようになっていた。
今回は、凛々花が寺田の好きな人を当てる番だった。
「好きなところは?」
「優しいけど怒ると怖くて、後、顔も結構タイプかな
「えー…まさか結衣子?未練あったりする感じ?」
「違う違う!」
「えっじゃあ明日香?」
「違うよーあんなオバサン誰が好きになるの」
「まあねー…えっもしかして…」
「もしかして…?」
「本当の本当にもしかしてだけど、私?」
「え、大正解」
「えっ…」
その後、数十秒間二人は呆気に取られていたが、やがて事態を理解し始めた。
えっ!?俺凛々花に告白した!?
えっ!?私寺田に告白された!?
寺田が尋ねる。
「どうする?」
「どうするって…じゃあお互いのことまだあんまり知らないけど付き合う?」
「え!?い、一回保留にしない?」
「いいね、そ、それにしよう」
その日の昼休み、校庭でバスケをする寺田のおぼつかない姿に凛々花がトキメキを覚えたのは、初めてだった。
[水平線]
放課後、寺田は掃除をサボった罰として、居残り掃除をやらされていた。
忘れ物を取りに、教室へ来た凛々花に、寺田は言った。
「居残り掃除ダルい…」
「罰じゃん。お疲れー」
「一生恨むよ」
それは、他愛のない話を交わした数秒後だった。
「付き合って欲しい」
「…うん。」
カーテンで光は遮られ、寺田の顔はよく見えない。
喜んでるかな。照れてるかな。
いや照れてろよ。
「ねぇ」
「何?」
「私、来週の土曜日に従兄弟の誕プレ買いに行くんだけど、付き合ってくれない?」
「んー、良いよ…ちょっと待って!誰が来るの?」
「ん?二人だけど」
「え…!」
「何?照れてんの?」
「照れてない!」
「ふーん、そうなんだ」
「そっちこそ照れてんの?」
「照れてなんかいませーん」
「そうですかそうですか!」
「じゃあまた明日」
「ふん!また明日!」
足早に階段を降りる凛々花。
その顔はピンク色に染まっていた。
「本当は一緒に帰る約束もするはずだったんだけどなぁ…」
誰にも聞かれないよう、そっと凛々花はつぶやいた。
[水平線]
そしてある土曜日の朝。
近くのショッピングモールに集合した二人の足は、なぜかプリクラコーナーへと動いていた。
「凛々花、従兄弟の誕プレ買うんじゃないの?」
「ん?あーそれね、嘘だけど」
「えっ!?」
「やっぱデートはまずプリだよねー」
「デートっ!?」
「おやおや?もしや今回が初デート?」
「そうだけど…」
顔を赤らめる寺田の横で、凛々花は途方に暮れていた。
“カップルが撮るのにおすすめのプリクラ”はどれ…!?
IDOLY?MY PALETTE?EVERFILM?
ここはやっぱり…
「IDOLYで撮ろう!」
「どっちが300円出す?」
「私出すよ」
「良い?ありがとー」
撮影準備が始まり、音声が流れ始める。
「何人でプリを撮る?」
二人とあるところをタッチする。
「撮るポーズを決めてね」
第二の壁だ。
Aセットはギャルピースやノーマルピースなど、普通な感じ。
Bセットは恋人繋ぎや両思いハートなど、比較的軽めの恋人用と言える。
Cセットは…ハグ!?キス!!??レベルが違う。
いや、ここは…
「Bセットにしよ!」
Cを押そうとした時に、寺田が言った。
まあ、さすがにBにするか。
「左側の撮影ブースに移動してね」
撮影ブースは狭い。
その分…
良からぬことを考えてしまったようだ。
気持ちを切り替え、撮影画面を見る。
「最初は恋人繋ぎだよ!」
その時、スッと寺田がハートの形を差し出してきた。
んー、やるじゃん。
「3」
「2」
「1」
カシャっと音がする。
「次は片思いハートだよ!」
今度は私がハートを差し出す。
「3」
「2」
「1」
「カシャ」
「次は…」
[水平線]
プリを撮り終え、買い物をすると、もう12時だった。
「じゃ、また月曜日」
「楽しかったよ!じゃあね」
ただの「楽しかったよ」に何かを感じてる自分が恥ずかしく、頬を叩いた。
あ、メッセージ来てる。報告しなきゃ。
〈友香〉
初デートどうだった? 12:01
[右寄せ]まじ最高!12:03[/右寄せ]
打ち終え、凛々花は近くのベンチに座った。
雲ひとつない青空を見上げる。
「最高」
だが、またも波乱が…!?
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[大文字][太字][中央寄せ]甘いだけじゃない、青春のすべて。[/中央寄せ][/太字][/大文字]
[中央寄せ][斜体]episode.7 新たな彼氏[/斜体][/中央寄せ]
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凛々花と寺田が初めて会ったのは六年生だった。
初めての席替えで、関口かいじと隣になった。
関口とは二年からの付き合いで、「仲が良い人と隣になれて良かった〜!」と凛々花は勝手に喜んでいた。
また、後ろの方には寺田勇太と木村結衣子の元カップルが隣になっていた。
さぞ気まずいんだろうな〜。
私が呑気に考えていると、予想外の出来事が起きた。
「先生。黒板が見えませーん」
それは、寺田勇太の破壊的な言葉だった。
担任の石原先生が少し考えた後、言葉を発した。
「んー、じゃあ、関口さん視力良いから寺田さんと変わってもらえる?」
「はーい」
待って!!そんな!!私の楽しい学校生活を壊さないで!!
なんでだよぉぉぉぉぉー!!
あぁ…行っちゃった…
さよなら私のハッピーライフ…
凛々花が絶望していると、寺田が話しかけた。
「なんかごめんね、気まずくて…」
「大丈夫。よろしく」
だが、数日一緒に過ごすと、寺田なんか気が合って面白い人間だと凛々花は思うようになっていた。
「元彼の大輝と仲が良い」という謎の警戒心を解き始めたのは、その頃だった。
[水平線]
凛々花と寺田はどんどん仲が良くなっていき、ついに「好きな人クイズ」までするようになっていた。
今回は、凛々花が寺田の好きな人を当てる番だった。
「好きなところは?」
「優しいけど怒ると怖くて、後、顔も結構タイプかな
「えー…まさか結衣子?未練あったりする感じ?」
「違う違う!」
「えっじゃあ明日香?」
「違うよーあんなオバサン誰が好きになるの」
「まあねー…えっもしかして…」
「もしかして…?」
「本当の本当にもしかしてだけど、私?」
「え、大正解」
「えっ…」
その後、数十秒間二人は呆気に取られていたが、やがて事態を理解し始めた。
えっ!?俺凛々花に告白した!?
えっ!?私寺田に告白された!?
寺田が尋ねる。
「どうする?」
「どうするって…じゃあお互いのことまだあんまり知らないけど付き合う?」
「え!?い、一回保留にしない?」
「いいね、そ、それにしよう」
その日の昼休み、校庭でバスケをする寺田のおぼつかない姿に凛々花がトキメキを覚えたのは、初めてだった。
[水平線]
放課後、寺田は掃除をサボった罰として、居残り掃除をやらされていた。
忘れ物を取りに、教室へ来た凛々花に、寺田は言った。
「居残り掃除ダルい…」
「罰じゃん。お疲れー」
「一生恨むよ」
それは、他愛のない話を交わした数秒後だった。
「付き合って欲しい」
「…うん。」
カーテンで光は遮られ、寺田の顔はよく見えない。
喜んでるかな。照れてるかな。
いや照れてろよ。
「ねぇ」
「何?」
「私、来週の土曜日に従兄弟の誕プレ買いに行くんだけど、付き合ってくれない?」
「んー、良いよ…ちょっと待って!誰が来るの?」
「ん?二人だけど」
「え…!」
「何?照れてんの?」
「照れてない!」
「ふーん、そうなんだ」
「そっちこそ照れてんの?」
「照れてなんかいませーん」
「そうですかそうですか!」
「じゃあまた明日」
「ふん!また明日!」
足早に階段を降りる凛々花。
その顔はピンク色に染まっていた。
「本当は一緒に帰る約束もするはずだったんだけどなぁ…」
誰にも聞かれないよう、そっと凛々花はつぶやいた。
[水平線]
そしてある土曜日の朝。
近くのショッピングモールに集合した二人の足は、なぜかプリクラコーナーへと動いていた。
「凛々花、従兄弟の誕プレ買うんじゃないの?」
「ん?あーそれね、嘘だけど」
「えっ!?」
「やっぱデートはまずプリだよねー」
「デートっ!?」
「おやおや?もしや今回が初デート?」
「そうだけど…」
顔を赤らめる寺田の横で、凛々花は途方に暮れていた。
“カップルが撮るのにおすすめのプリクラ”はどれ…!?
IDOLY?MY PALETTE?EVERFILM?
ここはやっぱり…
「IDOLYで撮ろう!」
「どっちが300円出す?」
「私出すよ」
「良い?ありがとー」
撮影準備が始まり、音声が流れ始める。
「何人でプリを撮る?」
二人とあるところをタッチする。
「撮るポーズを決めてね」
第二の壁だ。
Aセットはギャルピースやノーマルピースなど、普通な感じ。
Bセットは恋人繋ぎや両思いハートなど、比較的軽めの恋人用と言える。
Cセットは…ハグ!?キス!!??レベルが違う。
いや、ここは…
「Bセットにしよ!」
Cを押そうとした時に、寺田が言った。
まあ、さすがにBにするか。
「左側の撮影ブースに移動してね」
撮影ブースは狭い。
その分…
良からぬことを考えてしまったようだ。
気持ちを切り替え、撮影画面を見る。
「最初は恋人繋ぎだよ!」
その時、スッと寺田がハートの形を差し出してきた。
んー、やるじゃん。
「3」
「2」
「1」
カシャっと音がする。
「次は片思いハートだよ!」
今度は私がハートを差し出す。
「3」
「2」
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「カシャ」
「次は…」
[水平線]
プリを撮り終え、買い物をすると、もう12時だった。
「じゃ、また月曜日」
「楽しかったよ!じゃあね」
ただの「楽しかったよ」に何かを感じてる自分が恥ずかしく、頬を叩いた。
あ、メッセージ来てる。報告しなきゃ。
〈友香〉
初デートどうだった? 12:01
[右寄せ]まじ最高!12:03[/右寄せ]
打ち終え、凛々花は近くのベンチに座った。
雲ひとつない青空を見上げる。
「最高」