「また来られたのですか?」
「……ああ」
ちょっと呆れの含まれた目でアリアに見られる。
俺、フィル・ナディアは、ここ4日毎日アリアに会いにきていた。
「殿下……仕事、ちゃんとしているのですか?」
「…………ん…………」
「……してなさそうですね」
……ますます呆れられてしまった。
仕方がないじゃないか。アリアに会いたいんだから!
婚約者じゃなくなった今、俺はアリアを振り向かせようと必死なんだから!
「そんなんじゃ国王にまた叱られてしまいますよ」
っ………………何も言い返せない。
「……仕方がありませんね」
「え?」
「仕事……書類整理くらいなら手伝ってあげます」
「………………ぇ。いやいやいや!アリアを働かせるわけにはっ」
「じゃあ、今すぐ王城に戻って仕事を!してきてください!!」
「っぐ……」
アリアと仕事する> 1人で仕事する──
……負けた。
「本当に王城に私が入ってよかったのですか?」
「ああ。もう俺の婚約者ではないとはいえ、アリアのことは国王も信頼している。王妃もアリアを気に入っているし、お喜びになられるだろうからな」
スタスタと歩きながらそんな話をした。そうこうしていると俺の仕事部屋に着く。
「…………」
アリアは…………無言になって、絶句している。
何故なら、俺の仕事場が、紙で──書類で溢れていたからだ。
「なんですかこれ。踏み場がないじゃないですか」
「…………」
「なんでこんな放置してたんですかっ」
──アリアが婚約者じゃなくなって、モチベが上がらなくなったから、書類仕事はずっと放置していた──なんて言えない。
「もう書類仕事終わらせるまで私に会いに来ちゃだめってことにしたほうがいいのではないかしら……」
やばい、アリアが俺にとって一番最悪なことを呟いている。
「が、頑張る!!書類仕事頑張るから、その息抜きにアリアに会いに行かせてくれっ」
必死になってそう訴える。
「あらっ、アリアちゃん!?」
そんな時、声がした。
振り向くと母上──王妃が立っていた。
「アリアちゃんじゃない!えー久しぶりね!フィルと婚約破棄したのでしょう?それからどんな感じ?」
「王妃様、お久しぶりです。私は自由の身になった……と思います。でも婚約破棄したはずなのに殿下とは毎日のようにお会いしていますね……」
「……」
王妃様が俺を残念な子を見る目で見てくる。
「フィル……元婚約者に毎日会いに来られて喜ぶ相手がどこにいるのよ」
「え、いや王妃様、私は嫌なわけではなく──」
「アリアちゃんは優しいから気を遣っているのよ!このヘタレ息子!!」
ピシャン──と俺に雷が落ちた。
「さぁアリアちゃんこんなダメ男といるより私とお茶しましょう〜」
「え、ぇ?あ、ちょっ王妃様っ」
アリアが王妃に連れて行かれた。
──結局俺は1人で仕事することになってしまった。
「──殿下」
アリアの声が聞こえた。少しだけ目を開ける。
あれから俺は、書類仕事を頑張って片付けた。
戻ってきたアリアを驚かせられたら……褒めてもらえたら。
……という発想から、頑張ることに繋がった。実現するかは別として。
そして、全速力で片付けた末に、疲れ果てた俺は机に突っ伏して寝ていた。
「……やればできますね」
なんて言いながら、俺を──
優しい眼差しで見ているのを、寝ぼけ眼で見た。
「……アリア……────」
この時俺はまだ夢見心地で、アリアに対し何を言ったのか、全く覚えていないが、
アリアは何故か赤い顔をして、この部屋から走って逃げていった。
何か変なことを言ってしまっただろうか?
頭の隅でそう疑問を抱くも、眠気に襲われ瞼を閉じ、俺はまた眠りに落ちたのだった。
後に、完全に目が覚めると、そこにはもうアリアはいなかった。
最後に一言くらい挨拶したかったな。
また会いに行こうと思うが、寝ぼけている時に見たアリアは何故赤い顔をしていたのかやけに気になってしまうのだった。
「……ああ」
ちょっと呆れの含まれた目でアリアに見られる。
俺、フィル・ナディアは、ここ4日毎日アリアに会いにきていた。
「殿下……仕事、ちゃんとしているのですか?」
「…………ん…………」
「……してなさそうですね」
……ますます呆れられてしまった。
仕方がないじゃないか。アリアに会いたいんだから!
婚約者じゃなくなった今、俺はアリアを振り向かせようと必死なんだから!
「そんなんじゃ国王にまた叱られてしまいますよ」
っ………………何も言い返せない。
「……仕方がありませんね」
「え?」
「仕事……書類整理くらいなら手伝ってあげます」
「………………ぇ。いやいやいや!アリアを働かせるわけにはっ」
「じゃあ、今すぐ王城に戻って仕事を!してきてください!!」
「っぐ……」
アリアと仕事する> 1人で仕事する──
……負けた。
「本当に王城に私が入ってよかったのですか?」
「ああ。もう俺の婚約者ではないとはいえ、アリアのことは国王も信頼している。王妃もアリアを気に入っているし、お喜びになられるだろうからな」
スタスタと歩きながらそんな話をした。そうこうしていると俺の仕事部屋に着く。
「…………」
アリアは…………無言になって、絶句している。
何故なら、俺の仕事場が、紙で──書類で溢れていたからだ。
「なんですかこれ。踏み場がないじゃないですか」
「…………」
「なんでこんな放置してたんですかっ」
──アリアが婚約者じゃなくなって、モチベが上がらなくなったから、書類仕事はずっと放置していた──なんて言えない。
「もう書類仕事終わらせるまで私に会いに来ちゃだめってことにしたほうがいいのではないかしら……」
やばい、アリアが俺にとって一番最悪なことを呟いている。
「が、頑張る!!書類仕事頑張るから、その息抜きにアリアに会いに行かせてくれっ」
必死になってそう訴える。
「あらっ、アリアちゃん!?」
そんな時、声がした。
振り向くと母上──王妃が立っていた。
「アリアちゃんじゃない!えー久しぶりね!フィルと婚約破棄したのでしょう?それからどんな感じ?」
「王妃様、お久しぶりです。私は自由の身になった……と思います。でも婚約破棄したはずなのに殿下とは毎日のようにお会いしていますね……」
「……」
王妃様が俺を残念な子を見る目で見てくる。
「フィル……元婚約者に毎日会いに来られて喜ぶ相手がどこにいるのよ」
「え、いや王妃様、私は嫌なわけではなく──」
「アリアちゃんは優しいから気を遣っているのよ!このヘタレ息子!!」
ピシャン──と俺に雷が落ちた。
「さぁアリアちゃんこんなダメ男といるより私とお茶しましょう〜」
「え、ぇ?あ、ちょっ王妃様っ」
アリアが王妃に連れて行かれた。
──結局俺は1人で仕事することになってしまった。
「──殿下」
アリアの声が聞こえた。少しだけ目を開ける。
あれから俺は、書類仕事を頑張って片付けた。
戻ってきたアリアを驚かせられたら……褒めてもらえたら。
……という発想から、頑張ることに繋がった。実現するかは別として。
そして、全速力で片付けた末に、疲れ果てた俺は机に突っ伏して寝ていた。
「……やればできますね」
なんて言いながら、俺を──
優しい眼差しで見ているのを、寝ぼけ眼で見た。
「……アリア……────」
この時俺はまだ夢見心地で、アリアに対し何を言ったのか、全く覚えていないが、
アリアは何故か赤い顔をして、この部屋から走って逃げていった。
何か変なことを言ってしまっただろうか?
頭の隅でそう疑問を抱くも、眠気に襲われ瞼を閉じ、俺はまた眠りに落ちたのだった。
後に、完全に目が覚めると、そこにはもうアリアはいなかった。
最後に一言くらい挨拶したかったな。
また会いに行こうと思うが、寝ぼけている時に見たアリアは何故赤い顔をしていたのかやけに気になってしまうのだった。