「綾、バイトしないの?」
バイト、考えたこともなかった…と言うわけでもない。体力と時間が無いからできないと割り切っていた。
「私ほら、部活忙しいからさ、できない」
「じゃあ、夜なら?」
「夜?」
深夜のコンビニバイト?家でできるバイト?それとも…
深夜ならできるかもしれないが、悪い予感しかしない。うん。と軽く頷く奈緒に違和感を抱く。
「星掃屋って知ってる?流星群の」
え、なにそれ。全然わかんない。冗談?でも私は奈緒のこの目は本気の目だと知っている。
「なにそれ」
「今日みたいな寒い晴れた日の深夜に東町にある星落局の本部に行って、流星群を落とすバイト。私も年に数回出てるし、隣のクラスの結衣とか、あと裕輝にも会ったことあるよ。結構疲れるけどそれなりにお金貰える」
結衣と裕輝は2人とも学年トップクラスの成績を持っている。
信じられない内容だが、怪しくは、ないはず。
バイト、やってみるのもいいかもしれない。何より私は裕輝に1年間片想いしている。クラスが違うため話す機会がほとんどない。今すぐにでも接点を持ちたい。
「それは…行きたいかも」
「よっしゃ決まり!局長には私から言っとくから!早速今日来なよ!」
私に星落局までの地図をぱっと渡し、奈緒は自販機に走って行った。