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五条悟、禪院直哉を推している方はオススメしないでーす。
寿side
その後、直哉はなんとか‥‥
直哉「‥‥ははっ、なんや、それ‥‥。2人して、化け物‥‥‥やん‥‥‥。俺の‥‥『あっち側』は‥‥‥‥‥」
かつてのプライドも、投射呪法も、今の二人の前では無意味な残骸に過ぎなかった。
寿はしゃがみ込み、瀕死の直哉の髪を無造作に掴んで顔を上げさせます。
「‥‥直哉。あんた、ほんまに最低の男やったわ。不潔やし、口悪いし、女を道具としか思ってへんし。うち、あんたのこと死ぬほど嫌いやで。」
寿の茜色の瞳には、もう怒りすらなく、ただ氷のような拒絶だけが宿っています。しかし、彼女はふっと自嘲気味に口角を上げた。
寿:「……でもな。一つだけ……ほんまに、ちょっとだけ感謝したるわ。あんたがそれだけひどかったおかげで、うちは『こんな家、いつ壊してもええんや』って踏ん切りがついた。真希と真依を守るために、自分が『特級』まで登り詰める理由をくれたんやから。最期だけ、言ってあげるわ。」
それは、感謝という名の、最も残酷な拒絶。
「‥‥お兄ちゃん、おおきに。おかげで、迷わず地獄へ送ってやれるわ。真依のところへは行かせへん。あんたは、誰にも見られん真っ暗な場所で、一人で消え。」
寿は掴んでいた手を離し、立ち上がります。背を向けた彼女の隣には、真依の遺志を継いだ真希が立っていました。
「行こう、真希。‥‥‥もう、ここには何も残ってへん」
背後で絶命する男に、彼女が二度と振り返ることはなかった。
そして、本家を出た。
箒に乗って上空から降り立った桃は、変わり果てた屋敷の光景と、横たわる真衣の姿を目にして言葉を失った。
桃「‥‥嘘、でしょ、真依ちゃん‥‥?あれだけ行くなって言ったのに‥‥」
崩れ落ちる桃。その震える肩の先に、返り血を浴びたまま立ち尽くす真希と、
傍らで静かに立ち尽くす寿がいました。寿の狐面は割れ、その下にある茜色の瞳は、涙で赤く腫れ上がっています。
桃:「なんで‥‥! 寿姉さまも、真希ちゃんもいたのに! なんで真依ちゃんがこんなっ‥‥‥!!」
桃の叫びが、虚しく屋敷の壁に反響します。寿はゆっくりと桃に近づき、力なくその肩を抱き寄せました。
「‥‥堪忍な、桃ちゃん。‥‥うちが特級なんて名乗ってて、真依の隣にいたのに‥‥守れんかった。‥‥‥うちらが、真依を一人にしたんや。」
寿の声はかすれ、いつもの明るい面影は微塵はなかった。
桃:「‥‥真依ちゃん、ずっと言ってたんだよ‥‥。寿姉さまは自由でかっこいいって‥‥真希ちゃんと一緒に、いつか三人で京都の街を歩きたいって‥‥っ!」
桃が真衣の胸元に顔を埋めて泣きじゃくる中、寿は天を仰ぎ、零れそうになる涙を堪えるように目を閉じた。
寿:「‥‥三人で、行きたかったなぁ。‥‥桃ちゃん、真依を、連れて帰って。‥‥うちらは、まだ行かなあかん場所があるんや。真依が遺してくれたこの命、一秒も無駄にはできへんから。」
寿は、桃の頭を優しく撫でた後、真希の隣へと歩み寄った。
その背中は、悲しみを背負いながらも、未来を切り開く修羅の覚悟に満ちていた。
その後、直哉はなんとか‥‥
直哉「‥‥ははっ、なんや、それ‥‥。2人して、化け物‥‥‥やん‥‥‥。俺の‥‥『あっち側』は‥‥‥‥‥」
かつてのプライドも、投射呪法も、今の二人の前では無意味な残骸に過ぎなかった。
寿はしゃがみ込み、瀕死の直哉の髪を無造作に掴んで顔を上げさせます。
「‥‥直哉。あんた、ほんまに最低の男やったわ。不潔やし、口悪いし、女を道具としか思ってへんし。うち、あんたのこと死ぬほど嫌いやで。」
寿の茜色の瞳には、もう怒りすらなく、ただ氷のような拒絶だけが宿っています。しかし、彼女はふっと自嘲気味に口角を上げた。
寿:「……でもな。一つだけ……ほんまに、ちょっとだけ感謝したるわ。あんたがそれだけひどかったおかげで、うちは『こんな家、いつ壊してもええんや』って踏ん切りがついた。真希と真依を守るために、自分が『特級』まで登り詰める理由をくれたんやから。最期だけ、言ってあげるわ。」
それは、感謝という名の、最も残酷な拒絶。
「‥‥お兄ちゃん、おおきに。おかげで、迷わず地獄へ送ってやれるわ。真依のところへは行かせへん。あんたは、誰にも見られん真っ暗な場所で、一人で消え。」
寿は掴んでいた手を離し、立ち上がります。背を向けた彼女の隣には、真依の遺志を継いだ真希が立っていました。
「行こう、真希。‥‥‥もう、ここには何も残ってへん」
背後で絶命する男に、彼女が二度と振り返ることはなかった。
そして、本家を出た。
箒に乗って上空から降り立った桃は、変わり果てた屋敷の光景と、横たわる真衣の姿を目にして言葉を失った。
桃「‥‥嘘、でしょ、真依ちゃん‥‥?あれだけ行くなって言ったのに‥‥」
崩れ落ちる桃。その震える肩の先に、返り血を浴びたまま立ち尽くす真希と、
傍らで静かに立ち尽くす寿がいました。寿の狐面は割れ、その下にある茜色の瞳は、涙で赤く腫れ上がっています。
桃:「なんで‥‥! 寿姉さまも、真希ちゃんもいたのに! なんで真依ちゃんがこんなっ‥‥‥!!」
桃の叫びが、虚しく屋敷の壁に反響します。寿はゆっくりと桃に近づき、力なくその肩を抱き寄せました。
「‥‥堪忍な、桃ちゃん。‥‥うちが特級なんて名乗ってて、真依の隣にいたのに‥‥守れんかった。‥‥‥うちらが、真依を一人にしたんや。」
寿の声はかすれ、いつもの明るい面影は微塵はなかった。
桃:「‥‥真依ちゃん、ずっと言ってたんだよ‥‥。寿姉さまは自由でかっこいいって‥‥真希ちゃんと一緒に、いつか三人で京都の街を歩きたいって‥‥っ!」
桃が真衣の胸元に顔を埋めて泣きじゃくる中、寿は天を仰ぎ、零れそうになる涙を堪えるように目を閉じた。
寿:「‥‥三人で、行きたかったなぁ。‥‥桃ちゃん、真依を、連れて帰って。‥‥うちらは、まだ行かなあかん場所があるんや。真依が遺してくれたこの命、一秒も無駄にはできへんから。」
寿は、桃の頭を優しく撫でた後、真希の隣へと歩み寄った。
その背中は、悲しみを背負いながらも、未来を切り開く修羅の覚悟に満ちていた。