寿 side
空を 、 裂くような 風の音 と 共に 、 乙骨 の 、 背後 に ふわり と 着地する影 。
「 … 憂太 、 遅れて すまんな 。 で ? 今どんな 状況 なんや ? 」
狐面 から 、 覗く茜色 の 瞳が 、 獲物 を 、 定めるよう に 虎杖たち を 、 射抜く 。
直哉 「 げっ 、 寿か … 。 特級様 が お出まし とは 、 えらい 過保護な こっちゃね 。 」
「 … 直哉 。 不潔 やから 黙っとけ 。
――で 、 憂太 。 このピンク が 、 例の『 器 』なんやよね ? 」
乙骨 「 ‥ 寿さん 。 ちょうど 今 、 終わらせるところです 。 」
直哉 「 あーあ 、 特級二人がかりか 。 死刑囚 、 一人 に 大人げないわぁ 。 」
寿は 、 直哉 の 言葉 を 無視し 、 袖から 長剣 「 茜天 」 を 、 滑り出させる 。
「 憂太 、 あんまり 時間 を 、 かける と 上が うるさいからな 、
一気にいくで 。 『 毘沙門天 』 」
寿の全身 を 、 黄金 の 呪力が覆い 、 その圧だけ で 周囲 の 、 瓦礫 が 弾け飛ぶ 。
虎杖 が 、 反応する間 も なく 、
乙骨 が 正面から 、 寿が 、 頭上 から 同時 に 肉薄する 。
虎杖 「 ( 速すぎる … ! 乙骨先輩 一人でも 手一杯なのに 、
この女の人 、 呪力が重すぎる … ! ) 」
虎杖 の 、 拳を 、 寿は「 無敵の鎧 」の 、 籠手 で 無造作 に 受け流し 、
そのまま 茜天の柄 で 、 虎杖 の 鳩尾 を 強打 。
息が詰まったところに 、 乙骨 の 刀が 、 容赦なく 閃く 。
「 悪いな 、 恨まんといてや 。 … これも 『 縛り 』 みたいなもんやから 」
乙骨 が 、 虎杖 の 胸を 貫く 。
倒れ込む 虎杖 を 、 見下ろしながら 、 寿は狐面 を 少しずらし 、 冷ややかな 声で告げた 。
「 これで終わりや 。 … 憂太 、 あとは 、 あんたの仕事やな 」
乙骨 「 わかってますよ 、 寿さん 。 」
直哉 が 、 「 死体 は 、 ちゃんと 確認せんでええの ? 」
と 、 近づこうとするのを 、 寿は 「 茜天 」 の 、 切っ先を向けた 。
「 私が 、 息の根 止まったん を 、 確認したんや 。
文句あるんか 、 直哉 。 … あんた の 、 仕事 は 終わったやろ 。 さっさと消え 。 」
直哉 「 実の兄 に 、 対する 態度 なんか ? 」
冷たく 追い払われた 、 直哉 が 不服そう に 去った後 …
寿が 虎杖を抱え 、 人気のない 地下道 へと 移動した 。
寿 「 … ふぅ 。 ええ加減 、 この 面外してもええか 。 肩凝るわ 。 」
狐面 を 外し 、 肩まで の 黒髪 を かき上げる 寿 。
その表情 は 、 先ほどまで の 冷酷な ものから一 変した 。
「 憂太 、 あんた も 演技派 やなぁ 。 あんな 必死 な 顔で 刺されたら 、
私まで 本気 で 、 殺したんかと 思って ヒヤヒヤしたわ 。 」
乙骨 「 … すみません 、 寿さん 。 協力 してくれて 助かりました 。
寿さん が 、 いなかったら 、 直哉さんを 、 上手く 巻けなかった 。 」
乙骨 が 反転術式 で 、 虎杖の傷 を 癒やし 、
虎杖 が 「 ゲホッ ! 」 と 息を 、 吹き返すの を 見て 、
寿は 少しだけ 安堵 したよう に 、 眉を下げる 。
「 … ま 、 これで 『 上 』 への 義理 は 、 果たした 。
うちら は 自由やな 。 」
「 … で ? 憂太 。 次は 真希 の 、 ところへ 行くんやろ ? 」
「 早くせんと 、 うちの 『 真希不足 』が 限界や 。
真希 に 、 会わせてくれたら 、 ご褒美 に 甘酒 、 奢ったるわ ~ 。 」
乙骨 「 あはは … 。 じゃあ 、 合流しましょうか 。 」
空を 、 裂くような 風の音 と 共に 、 乙骨 の 、 背後 に ふわり と 着地する影 。
「 … 憂太 、 遅れて すまんな 。 で ? 今どんな 状況 なんや ? 」
狐面 から 、 覗く茜色 の 瞳が 、 獲物 を 、 定めるよう に 虎杖たち を 、 射抜く 。
直哉 「 げっ 、 寿か … 。 特級様 が お出まし とは 、 えらい 過保護な こっちゃね 。 」
「 … 直哉 。 不潔 やから 黙っとけ 。
――で 、 憂太 。 このピンク が 、 例の『 器 』なんやよね ? 」
乙骨 「 ‥ 寿さん 。 ちょうど 今 、 終わらせるところです 。 」
直哉 「 あーあ 、 特級二人がかりか 。 死刑囚 、 一人 に 大人げないわぁ 。 」
寿は 、 直哉 の 言葉 を 無視し 、 袖から 長剣 「 茜天 」 を 、 滑り出させる 。
「 憂太 、 あんまり 時間 を 、 かける と 上が うるさいからな 、
一気にいくで 。 『 毘沙門天 』 」
寿の全身 を 、 黄金 の 呪力が覆い 、 その圧だけ で 周囲 の 、 瓦礫 が 弾け飛ぶ 。
虎杖 が 、 反応する間 も なく 、
乙骨 が 正面から 、 寿が 、 頭上 から 同時 に 肉薄する 。
虎杖 「 ( 速すぎる … ! 乙骨先輩 一人でも 手一杯なのに 、
この女の人 、 呪力が重すぎる … ! ) 」
虎杖 の 、 拳を 、 寿は「 無敵の鎧 」の 、 籠手 で 無造作 に 受け流し 、
そのまま 茜天の柄 で 、 虎杖 の 鳩尾 を 強打 。
息が詰まったところに 、 乙骨 の 刀が 、 容赦なく 閃く 。
「 悪いな 、 恨まんといてや 。 … これも 『 縛り 』 みたいなもんやから 」
乙骨 が 、 虎杖 の 胸を 貫く 。
倒れ込む 虎杖 を 、 見下ろしながら 、 寿は狐面 を 少しずらし 、 冷ややかな 声で告げた 。
「 これで終わりや 。 … 憂太 、 あとは 、 あんたの仕事やな 」
乙骨 「 わかってますよ 、 寿さん 。 」
直哉 が 、 「 死体 は 、 ちゃんと 確認せんでええの ? 」
と 、 近づこうとするのを 、 寿は 「 茜天 」 の 、 切っ先を向けた 。
「 私が 、 息の根 止まったん を 、 確認したんや 。
文句あるんか 、 直哉 。 … あんた の 、 仕事 は 終わったやろ 。 さっさと消え 。 」
直哉 「 実の兄 に 、 対する 態度 なんか ? 」
冷たく 追い払われた 、 直哉 が 不服そう に 去った後 …
寿が 虎杖を抱え 、 人気のない 地下道 へと 移動した 。
寿 「 … ふぅ 。 ええ加減 、 この 面外してもええか 。 肩凝るわ 。 」
狐面 を 外し 、 肩まで の 黒髪 を かき上げる 寿 。
その表情 は 、 先ほどまで の 冷酷な ものから一 変した 。
「 憂太 、 あんた も 演技派 やなぁ 。 あんな 必死 な 顔で 刺されたら 、
私まで 本気 で 、 殺したんかと 思って ヒヤヒヤしたわ 。 」
乙骨 「 … すみません 、 寿さん 。 協力 してくれて 助かりました 。
寿さん が 、 いなかったら 、 直哉さんを 、 上手く 巻けなかった 。 」
乙骨 が 反転術式 で 、 虎杖の傷 を 癒やし 、
虎杖 が 「 ゲホッ ! 」 と 息を 、 吹き返すの を 見て 、
寿は 少しだけ 安堵 したよう に 、 眉を下げる 。
「 … ま 、 これで 『 上 』 への 義理 は 、 果たした 。
うちら は 自由やな 。 」
「 … で ? 憂太 。 次は 真希 の 、 ところへ 行くんやろ ? 」
「 早くせんと 、 うちの 『 真希不足 』が 限界や 。
真希 に 、 会わせてくれたら 、 ご褒美 に 甘酒 、 奢ったるわ ~ 。 」
乙骨 「 あはは … 。 じゃあ 、 合流しましょうか 。 」