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無自覚系非常識チートなお嬢様の成長譚

#1

第1章:お嬢様、 趣味は冒険者です。

???)ふわぁ~..

 まだ幼さが詰められた、ふわふわで柔らかく、透き通る様な声をあげながら、その子、『ラーズ』は上半身を起こす。

ラーズ)んゅゅ...?

 起きてすぐさま時間を確認しようと、寝起き特有のギリギリ寝てる半目の状態で、手をバタバタさせて時計の場所を把握しようとする。

???)お嬢様、まだ大丈夫ですよ。

 綺麗で一瞬女性とも勘違いする様な透き通った声で、お嬢様『ラーズ』に一声、大丈夫と言うと、ラーズは安心したのかすぐまた寝入ってしまう。
 そんなラーズをすぐ眠らせた人物の名前は
 "カナタ"
 カナタはラーズが寝たのを確認すると同時に、服の中にしまっていたカメラをサッと取り出す。
 カナタはラーズの側近、専属の執事である。

カナタ)お嬢様の寝顔のシャッターチャンス..!

 様々な分野で完璧と言われている完璧執事のカナタだが、ラーズを溺愛しており、この様に寝ているラーズの寝顔をカメラに収めようとするのである。

ラーズ)っていやいやいや?!...ダメでしょ!!

 まるで飛ぶかの様な勢いで飛び起きるラーズ、
 その原因はそのすぐ側で不躾にも自分の主人の寝顔を撮ろうとする変態執事である。

カナタ)う〜ん...惜しかったですね...と言う事で、おはようございますお嬢様!

 元気よく朝の挨拶をして窓のカーテンを開ける。
 その姿へと変わる切り替えが自然過ぎて、さっきまでの出来事を忘れそうにもなる。

ラーズ)うん...おはよう!、ってならないからね?!...全くもう!...僕の寝顔なんて誰得だよぉ..

 ラーズは朝が弱く、つい流されそうになるが、カナタにツッコミを入れる。
 なお、ふにゃふにゃした声をしている。

カナタ)流されませんでしたか、今日の予定は特にありません。ですが来年から学園へと行きますので、冒険者生活もそろそろ一旦お辞めになった方がよろしいかと、

 カナタが言った学園とは、国中の貴族達が集まる、貴族専用の学校と言って過言ではない学園。
 その学園に通うには10歳でなければならず、学園では5年間過ごす事になっている。
 この国では15歳で成人となる。
 次にカナタの言った冒険者のことを説明する前に、まずまずの前提として、この世界では魔法と剣技がある。
 ちょっとした補足として、魔法や剣技を学ぶ場が学園であり、その最高峰の場所こそラーズ達貴族が通う学園である。
 話を戻し、冒険者とは、その魔法や剣技を使い、街の外に溢れている魔物達を討伐したり、名の通り世界中を冒険したりする職業であり、親の許可さえあれば産まれたてですら冒険者登録ができると言う。
 冒険者になる為には先程言った冒険者登録と言うものをギルドでしなければならない。
 ギルドとは、冒険者達へ依頼を出したり、その依頼を達成した時に報酬を出したり等、様々な事をしている所。
 その中に"冒険者ランク試験"と言うものがあり、これを受け、試験を突破すると晴れて冒険者になれるのである。
 そう、先程産まれたてですら冒険者登録出来ると言ったが、この冒険者ランク試験を突破しなければまずとして冒険者にすらなれない。
 なお、この冒険者ランク試験、通称ランク試験では特例が偶にある。
 それの一つがこの『ラーズ』である。

ラーズ)冒険者生活を一旦やめるって言っても....魔力量は無限とも言われるくらいあるのに、魔法の攻撃力が0...剣技は剣聖とか、神すら超える〜だなんて言われてるけど、筋力が無さすぎて剣を持てないって言う残念属性てんこ盛りしてるから、まともに冒険者した事ないんだけどね....

 ラーズの筋力がなく剣も持てないのに、なぜ剣技が分かるかというと、
 この世界では『ステータス』というものが有るからである。
 そのステータスはF〜Aのランクがあり、このランクがAに近ければ近いほどその分野が強いという事になる。
 Fは一般人以下で、Eは一般人レベル、Dは一般兵士、Cは熟練兵、Bは将軍クラス、Aまで行けば達人などと言われる。
 ステータスは他の人に見せようと思えば見せれるものであり、ステータスは自分で開かないと見れもしないのである。
 ラーズは幼少時代においてこのステータスで特例であるA" "の表記が2個あった。
 それをここで表示してみよう。[太字][/太字]


ステータス
Lv:1
名前:ラーズ・ユグドラシル
体力:C
筋力:F-
速度:B
剣技:A
物理攻撃力=筋力
物理防御力:D
魔力:A
魔法攻撃力:F-
魔法防御力:D


 この が何を示すかは一目瞭然であり、魔力量測定で魔力測定器がその魔力量の多さから壊れるという異常事態を叩き出したのだ。
 だが、ラーズのステータスを見て分かる通り、F-もある。
 その実、ラーズが山を丸々一つ飛ばすレベルの魔法を打っても、ダメージが1も入らないのである。
 筋力も同じで串など軽い物は持てるが、少しでも重さのある斧や剣などは持てもしないのである。
 なんならパイプとかも持てないのである。
 幼少期時点で既に、ステータス平均が約Dである事を加味すると、どれだけラーズが凄いかがよく分かる、
 ちなみに、一番上にあるLvと言うのは魔物等を狩ると上がり、Lvを上げたらステータスに変動があると言う。
 Lvを上げる過程でそれぞれのステータスに対応した訓練、筋力なら筋トレ等をする事によってLvを上げた時にステータスが更新されるのである。
 一つのLvを上げるのに休まず魔物を狩るだけの場合、大体5年はかかると言われている。
 おまけとして、推奨ランクとは、依頼の達成に必要な冒険者ランクの推測値である。
 冒険者ランクはまた後で教えるとしよう。
 そしてそのLvの世界記録は"神"と呼ばれる人物のLv:99である。
 その神と呼ばれた人物の解説はまた後ほどとしよう。

カナタ)ですが、最近はスライムを倒せる様になったじゃありませんか。

 カナタがそう言ってラーズを慰めようとするも、ラーズはカナタのその言葉を聞き、より落胆する。

ラーズ)知ってるよね?、カナタ、スライムは一般人でも倒せるんだよ?...

 スライムというのはステータス平均Fクラスの人が苦戦する物で有り、
 ラーズが弱いことを示してしまっているのだ。

カナタ)えぇ、知っておりますよ。ですが、お嬢様が成長した事を示す一つなんです。夢は大きくと言いますが、小さな一歩もなければ先に進めすらしないんですよ?、どんなに小さくても進んだ物は進んだんです、今は喜びましょう?

 カナタがそう言ってラーズの方を向く、ラーズは無駄に良いことを言ったわコイツ、
 なんて事をボソボソ言いながら冒険者を辞める準備、
 つまりは最後の依頼を受ける準備をしている。

ラーズ)ん〜.....カナタ..."オーク"の依頼でも受けといて。

 ラーズがそう言うとカナタはポケットから分かりきっていたかの様にオークの依頼書を出す。

ラーズ)変態だけど有能なんだよなぁこの執事....

 ボヤきながら寝巻きのままカナタから手渡された依頼書を確認する。

カナタ)お嬢様、流石に着替えた方がよろしいかと、

 カナタがそう進言すると、ラーズは少し顔を赤くしてカナタに一言、

ラーズ)じゃあそのカメラをしまって部屋を出ろッ!!

 顔を赤くしながらカナタにビンタを一撃入れる、がしかしやはりカナダに1ダメージも入っていない。

カナタ)ビンタされたら流石の私もアレなので、私は出ますねお嬢様、お一人でできない場合は私を呼んでくださいね。私がお嬢様のお着替えをさせていただk..

ラーズ)うるっさいッ!!、さっさと出てけ!!

 顔を真っ赤にしながらキレ散らかすラーズを見て流石にやばいと思ったのかカナタはきちんと部屋を出ていく、
 その数分後着替え終わったラーズは少し透明でまるで水面かの様に綺麗な水色の髪、首に巻かれるは太めのマフラーであり、走る時に靡くマフラーはまるで忍者の様、
 服は青く、髪と合わせている様にも見えるが、たちまちその青が映えるのがまさに戦場であり、将軍クラスの速度をまだ成人もしていない少女が、当たり前かの様に叩き出す。
 その全てを加味してその姿は、
 まるで"蒼き閃光"の様で有る。
 着替え終わったラーズは今までお世話になっていたこの宿の部屋に感謝の意を込める為、チップを置いていく。
 ラーズは一応公爵家の娘であり家に帰っても良いのだが、時間がかかるのでこの宿屋でずっと過ごしていたので有る。
 ラーズが部屋を出ると待ち構えていたカナタが一言、

カナタ)やはり綺麗ですね、お嬢様。

 真顔でそう告げてくるカナタに、少し頬を赤くする、だがその顔を周りに見られない様に下を向く、そしてカナタの脇腹を肘でつっつくので有る。
 この光景は最早この宿屋の名物と言っても良いほどになっている。
 だがこれでさよならだと言う事はここのおばさんも理解している。
 しかし、まるで孫娘かの様に接してきたおばさんからしたらラーズ達と別れるのはまるで巣立っていく小鳥の様で、おばさんは事前に準備したラーズにプレゼントを渡す。

ラーズ)ん?....おばさん..これは?

 ラーズは渡された2個の同じカードの様なものを手に取り、カードをジーッと見ながらおばさんに向けて疑問を発する。

宿屋のおばさん)それはね、ウチの常連の証さ、それが有る限り、ラーズちゃんらは私も、この宿も忘れないだろう?、だからね、絶対にまた生きて帰って来なよ。ラーズちゃん、カナタ君。

 片方のカードをカナタにあげてラーズは再度宿屋のおばさんの方を振り向く。

ラーズ)ありがと、おばさん!、絶対またここに来るからね!!、次は絶対凄い有名な冒険者になって来るからね〜!

 別れを惜しむ様に少しゆっくり歩こうとしたが、別れを惜しんでいたらダメだと、カナタの手を引っ張って向かいに有る冒険者ギルドへ向かう。
 そして、冒険者ギルドへと入っていく。

???)や、今日はどうしたのかな?、"蒼き閃光"ちゃん。

 揶揄う様にラーズを見て"蒼き閃光"と告げると、ラーズは少し顔を赤くしながらその者の元へと歩いて行く。
 蒼き閃光とは、ラーズの冒険者としての二つ名であり、あの尋常ならざる速度と服装、髪の色などからそう言われている。

ラーズ)受付嬢だからって冒険者を揶揄うのはちょっとどうなんでしょうかねぇ〜!、ねぇ? "ユーナ"?

 少し圧をかける様に最後の方を大きな声で言うと、ユーナと呼ばれるギルドの受付嬢さんは、少し苦笑いをしながら、

ユーナ)ごめんってラーズちゃん!...それで?、今日はどうしたの?

 ユーナが逃げようと話題を変えるとラーズは少し不服そうにオークの討伐依頼書を渡そうとする、が

???)おぉ、"蒼き閃光"さんじゃないか!、それにカナタさんも!、昨日は助かったよ!

 不意に後ろから話しかけられ少し驚きながらもその人物に返答する。

ラーズ)おろ..?..."ユウキ"さん達じゃん!、昨日、って言ったら....?

 ユウキと呼ばれる冒険者は神々しく光っている長剣を背負っていて、その神聖さからか防具にまでも神聖さを感じる。
 ユウキさん"達"と言っている様に、ユウキは4人パーティーであり、
 メンバーは、まずリーダーであり長剣使いのアタッカー"ユウキ"、サブリーダーで大盾使いのタンカー"グルドン"、聡明で、策士、魔法使いのサポーター"ユーフィ"、可愛く優しい僧侶のバッファー"ナーディ"、の四人組であり、冒険者ランクはCである。
 冒険者ランクのランクとは、パーティー全体のステータスのランクの平均である。
 ユウキ率いるパーティーの冒険者ランクCとは、平均的な冒険者ランクを上回っており、国の代表を名乗れるレベルである。

ユーフィ)ほら、あれさね、推奨ランクBの化け物ドラゴンさね。

ラーズ)あぁ!、そうそう!.... 赫灼竜?、だったっけ、僕は攻撃出来ないから走り回ったりの囮しかしてないし、ちょいアレだけどね、

 ラーズは無意識に少し困った様に苦笑いをし、虚しそうに右下を見る。

グルドン)ハッハッハ!、ほざけ、アンタが居なかったら彼奴の攻撃をほぼ全部マトモに受けてた事になる、そんな事になったら流石にタンカーの俺でも軽く吹っ飛ぶぞ?

 グルドンが大きく笑いながらラーズの背を軽く叩いている。
 ナーディはそのグルドンの言葉に対して大きく頷いている。

ラーズ)僕は1人じゃ攻撃が無理なんだ、夢のソロの冒険者なんてまた夢の夢だよ。

 叩かれた背中を軽く摩りながら夢を語るその目は何かに憧れている様だった。

ユウキ)"神望の英雄は、不攻の呪を持ち、"兆"が見えた時、その呪は消え、最も強き者となるであろう"

 ユウキはラーズ達と少し離れた場所で誰も聞こえない様な、小さな声量でそう言ったのだった。

カナタ)そろそろいきましょうか、お嬢様。

 ラーズ達が話している間に依頼受理の確認を終わらせ、ラーズの横に行く。

ユウキ)カナタさんは本当に完璧な執事だね...

 完璧な執事をやってるカナタに向けて称賛の意を込め、ユウキはそんなことを呟く。

ラーズ)あ〜!...伝え忘れてたけど、僕、この依頼終わったら冒険者休業するから!

 大きな声でそう発言してすぐ依頼に向かうラーズ達。
 一方ラーズが呟いたその発言は、このギルドで大きな騒ぎとなるのである。
 それもそのはず、速度Bの"蒼き閃光"の休業はギルドのいや、"国"の大きな損失な為である。

ユウキ)ホントあの人には驚かされますね、ユーナさん...いや...."優奈"さん。

 みんなが大きく騒いでいる中、ラーズの担当受付嬢であるユーナに挨拶をしに行くユウキ。

ユーナ)あの人が"転生者"じゃないって嘘なんじゃないですか?、あんなチート特典みたいな...ねぇ?、"祐希"さん。

 そんな会話をしながらギルドの騒動を収めるユーナ、ユウキはとある予言を再び思い出す。

『誰も見たことのない、新たな神話を奏でる者。その異名は"神望の英雄"である。英雄はこの世界の民である。もし英雄が現れたならば、魔王、他世界の使者でさえ太刀打ちできないであろう。』

 ギルドを出て30秒と立たず街奥にある"大草原"を駆け抜け、オークの発見された地帯へと到着する。
 そこでは商人の馬車と商人がオークに襲われていた!、オークの推奨ランクはDである。

商人)ひぇぇっっ!!...誰かぁっ!!..助けてくれぇ!!

 護衛であろう人は目の前にいるオークに対して戦意喪失し、諦めていた。
 刹那、目の前に蒼い閃光が走る。
 その意味を理解した護衛の人は歓喜に震える。
 なんたって、ギルド最強とも名高い"蒼き閃光"が救助に来たのだから。

ラーズ)大丈夫ですか?

 いつの間にか商人の隣に居り、心配そうにあわあわとしている。

商人)あ、貴女様は...?!

 商人はその幼い姿に一瞬戸惑うも、髪色とその服装から1人の冒険者を思い浮かべる。

ラーズ)大丈夫そうですね...!..僕の執事が皆さんの非難の先導をするので、ついていってくださいね!

 大きな声でそう告げると護衛の人は商人を連れ、カナタの先導を受ける。
 その間、ラーズはオークと対峙する。

ラーズ)さぁ、戦闘開始だよッ!

 ラーズはそう告げると同時にオークの目の前まで移動する。

オーク)グォォ?!

 オークからしたら閃光が走った様にしか見えず、目の前に現れたラーズに驚く。

ラーズ)はぁッ!!...⦅崩壊之波動⦆‼︎

 ラーズがそう叫ぶとラーズの手のひらに一瞬で魔力が溜まり、一筋の巨大な光線となり、魔力が放たれる。

オーク)グォォ..!!....?

 光線はオークなんかよりもとても大きく、死を覚悟したオークであったが、光線を食らっても光で前が見えない以外に痛みも何も感じないのであった。

ラーズ)やっぱダメか...

 手応えのTの字すら感じないほどの感覚で落胆の声を上げるラーズ。
 ラーズが放った魔法は宮廷に居るような魔術師が5人がかりで放つ崩壊の魔法であるのに、ラーズが放ったら攻撃はゼロと化すのである。
 ちなみに魔法には詠唱をする事で必要な魔力を抑えたり、威力をあげたりできるのだが、
 何をしてもラーズには意味がない事を検証済みである。
 そう、何を隠そうこれこそステータスの魔法攻撃F-の効果である!。
 ありとあらゆる全ての攻撃魔法の威力を0にするというクソみたいな効果なのである。

ラーズ)あれは..?..

 オークが光で目をやられてる間に馬車の方へ向かうと片手剣が落ちており、それを拾い、、、拾い?、
 持とうとするも片手剣が重すぎて、否、ラーズの筋力が無さすぎて片手剣を持てない。

ラーズ)んにゃ?!...どぉしてぇっ!!!....どぉしてだよぉぉぉっっ!!!!

 片手剣を持とうとして、重すぎて持てず変な声を出すことに一瞬羞恥心を露わにし、
 余りにも感情が昂ってしまい、変な言葉を吐く。
 もうこうなったら、と走り回りオークを翻弄し、時間を稼ぐ。

オーク)グォォ??

 グルグルと舞うラーズ、それで目を回したのか立つ事ができずオークが地面に膝をつく。

ラーズ)おんどりゃぁぁっっ!!!

 空高くまで跳んだ後に"空を蹴り"、物凄い勢いでオークの頭目掛けて踵落としを仕掛ける。
 ラーズの筋力はない、がしかし、"ラーズの靴は筋力に含まれない"ので、重力の法則 空を蹴ったことによる速度アップによるダメージをオークに与える。

オーク)グゴッ!?

 オークに踵落としをかますと、オークは少しフラつくが特に何事もなかったかのように立ち上がる。
 そりゃそうだ、ラーズの靴は軽さと耐久性に特化した物なのだから。
 靴のみならず、服も特殊な皮、糸等で魔法を使い、耐久性と軽さを追求しまくった結果のものである。
 結果、国が、いや、世界が誇る絶対に何があっても無事で空気のように軽い服とこちらも同様にクッソ硬いクッソ軽い靴と言う二つができたのであった。

ラーズ)全く通じてないんだけどッ!!

 その場から少し離れ、次はどうしようかと策を練っていると、

カナタ)では、私にお任せくださいお嬢様ッ!!

 ザシュッと肉を切り裂く生々しい音と共に、オークが断末魔をあげて倒れる。
 それと同時にカナタがラーズの前に出て来る。
 ラーズと比べてしまうとカナタの速度が遅く見えるが、それでも早く一般人から見たら一瞬で倒したようにも見えるのである。

カナタ)ふぅ....終わりましたね。

 カナタがそう言ってラーズの方向を見るとラーズの見事な蹴りが横腹にクリーンヒットする。

カナタ)ッぉ?!

 靴が軽い故ダメージはほぼ無いが、横腹の良いところに当たった為ちょっと痛そう。

ラーズ)僕が倒したかったのに....!!

 頬を大きく膨らませるラーズを見て、カナタはあははと苦笑いするしかなかった。

ラーズ)でもまぁ....助けてくれたのは....カッコ良かったとは思う....//

 頬を赤く染め、プイッとカナタから逃げる様に顔を背ける。
 そのラーズを見たカナタは、

カナタ)お嬢様....誘ってます?

 などと言った後にラーズに詰め寄っていく。

ラーズ)ちょちょ!....やめ...やめろぉぉっ!!!//

 照れながらラーズは蹴りを放つ、その蹴りがカナタの股間にヒット!、クリティカル!。
 カナタは股間を押さえながら、これからは自重しようと考えるのであった。
 数分後、助けた商人達にお礼を散々言われ、少し時間がかかったものの、オークを運ぶ為、カナタに頼んだラーズ。
 カナタは頼まれてすぐ、オークを自身の"スキル"で収納する。
 カナタがオークを収納したのを確認すると、ラーズが走り始め、カナタもそれに続いて走る。
 ここで少し小話。
 ラーズが空を蹴ったアレは、「月歩」という移動系"スキル"である。
 同じく、カナタがオークを収納したアレは「異空間収納」と言う"スキル"である。
 "スキル"とは、真似をする、もしくは伝授してもらう事で得る事ができる"スキル"と、
 生まれた時に貰う、若しくは、何か特別な条件を達成する事で得ることができ、その後に条件を達成しても入手不可能、その人のみしか扱えない"固有能力"がある。
 "スキル"はほぼ技術であり、ラーズの剣技A は生まれた時に得ている技術であり、得た技術が増えれば、魔術や足技等のステータスも表示される。
 勘違いしてはならないのは、ステータスに新しく魔術や足技が最低ランクから表示されるのであって、ステータスを上げるには更新以外ないという事である。
 ちなみにこの技術系のステータスだが、技術を追求してもLvが上がるのである。
 どういう事かと言うと、魔物を狩らず剣技を集中的に極めてもLvは上がると言う事。
 なのでスキルが沢山あれば有るほど、Lvも上がると言う事。
 まぁスキルを得るのも大変なのだが。
 次に"ユニークスキル"について。
 ユニークスキルというのはその名前通りにその人しか使えないスキルで有る。
 伝授や真似をしようとしてもそのスキルは得られない。
 この様なユニークスキルは冒険者等にとっては切り札などと言われている。
 ちなみにユニークスキルやスキルに関わらず、熟練して来るとそのスキルの力が上昇するのである。
 例えばラーズの「月歩」だったら、何度でも空を蹴れたり、カナタの「異空間収納」であれば、収納出来る量が増える等々。
 スキルに関しての小話はここら辺にする。
 十数分経ったあたりで、ギルドに着き、ギルドの中に入ると同時に、

冒険者達)"蒼き閃光"とカナタさんありがとう!!

 という大きな声と同時にパンッ!とクラッカーが鳴る。
 音に驚いていると、ユウキがラーズの元へ来る。

ユウキ)君が辞めるって言った後、一悶着あったけど、ここに居る冒険者みんな君に助けられて、そのせめてもの恩返しだそうだよ?

 そう言って来るユウキと祝ってくれた冒険者達にラーズは嬉しそうにニコッと笑顔を浮かべ、

ラーズ)ありがとう!、みんな!

 そう言うとカナタも同じ様に冒険者達を一瞥すると、

カナタ)ありがとうございます。

 かしこまった形式だが、カナタの顔の笑顔が離れない。
 カナタもまた祝ってくれたことが嬉しいのだろう。
 ラーズはそのまま冒険者達に胴上げされ、この日はちょっとした宴会をしたのであった。[漢字][/漢字][ふりがな][/ふりがな]

2025/09/26 15:24

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