学園の喧嘩を生き延びたと思ったら、今度は自宅(居候先)が戦場になった。
事の始まりは、冷蔵庫の中に一つだけ残っていた、シェフお手製の「異界特製・極上プリン」だった。
「これボクの」__レイス
「...だめ。それ、ボクが三日前から目をつけといたやつ。渡さないなら、まずは指から切り落とす」__ミグル
「は?!何言ってんだよ!オレが食うに決まってんだろ!」__ギリル
『ま、待ってください皆様! プリン一つで命のやり取りをしないで――』
制止など、最初から聞こえていなかった。
やばい巻き込まれて死ぬかも
[水平線]
「じゃあ殺るしかないね『蒼電[漢字][/漢字][ふりがな]そうでん[/ふりがな]』」__レイス
やばい、これガチめに巻き込まれたら死ぬ。
「......遅い」__ミグル
「ちょこまかと動くんじゃねぇよ!」__ギリル
「全部まとめて燃えちまえ! 『[漢字]爆炎[/漢字][ふりがな]ばくえん[/ふりがな]』!!」__ギリル
ドガァァァァン!!!
凄まじい爆風と炎がリビングを包み込む。
間一髪でテーブルの裏に隠れた自分は、爆風で吹き飛ばされそうになりながら叫んだ。
『家主様の家がァァァ!! 弁償になってしまいますーーー!!』
「あはは! ギリル、相変わらず大雑把だなあ。でもボクには当たらないよ!」__レイス
煙の中から現れたレイス様は、青い雷を全身に纏いながら、さらに出力を上げていく。
ミグル様も影に潜むようにして、次の瞬間に二人の死角から短剣を突き出そうと狙っていた。
三人の固有能力が真っ向から衝突し、家が内側から崩壊を始める。
「絶交」「殺す」「燃やす」の罵声が飛び交う、まさに地獄の大乱闘。
[水平線]
――その時だった。
「......???」__家主
背後から、半分脳機能停止中の家主様(失礼)がいた。
買い出しから戻ってきた家主様が、買い物袋を片手に、半壊した我が家と、プリンを巡って武器を構える三兄弟を冷たい目で見下ろしている。
三兄弟「「「……あっ」」」
ピタ、と全員の動きが止まった。
「三兄弟よ。......そのプリンは、毎日お世話を頑張っている『彼』のために私が買ってきたものだ」__家主
レイス・ミグル・ギリル「「「え……」」」
『え』
三人の視線が一斉に、テーブルの裏でガタガタ震えている自分へと向けられる。
「なんだ、お前のかよ...もっとはやく言ってくれればなァ...」__ギリル
「.....今回は譲る。代わりに次のお菓子、早くしてね」__ミグル
「ボク、毎日頑張ってる君にプリンあげる!」__レイス
急に手のひらを返したように大人しくなる三兄弟。
嬉しい。確かに嬉しいのだが......。
『殺意は消えてもこの壊れたリビングの言い訳は、一体どうすればいいんでしょうか……(白目)』
自分の休日。
プリンの味は、極上の美味しさと、それ以上の恐怖の味がした。
事の始まりは、冷蔵庫の中に一つだけ残っていた、シェフお手製の「異界特製・極上プリン」だった。
「これボクの」__レイス
「...だめ。それ、ボクが三日前から目をつけといたやつ。渡さないなら、まずは指から切り落とす」__ミグル
「は?!何言ってんだよ!オレが食うに決まってんだろ!」__ギリル
『ま、待ってください皆様! プリン一つで命のやり取りをしないで――』
制止など、最初から聞こえていなかった。
やばい巻き込まれて死ぬかも
[水平線]
「じゃあ殺るしかないね『蒼電[漢字][/漢字][ふりがな]そうでん[/ふりがな]』」__レイス
やばい、これガチめに巻き込まれたら死ぬ。
「......遅い」__ミグル
「ちょこまかと動くんじゃねぇよ!」__ギリル
「全部まとめて燃えちまえ! 『[漢字]爆炎[/漢字][ふりがな]ばくえん[/ふりがな]』!!」__ギリル
ドガァァァァン!!!
凄まじい爆風と炎がリビングを包み込む。
間一髪でテーブルの裏に隠れた自分は、爆風で吹き飛ばされそうになりながら叫んだ。
『家主様の家がァァァ!! 弁償になってしまいますーーー!!』
「あはは! ギリル、相変わらず大雑把だなあ。でもボクには当たらないよ!」__レイス
煙の中から現れたレイス様は、青い雷を全身に纏いながら、さらに出力を上げていく。
ミグル様も影に潜むようにして、次の瞬間に二人の死角から短剣を突き出そうと狙っていた。
三人の固有能力が真っ向から衝突し、家が内側から崩壊を始める。
「絶交」「殺す」「燃やす」の罵声が飛び交う、まさに地獄の大乱闘。
[水平線]
――その時だった。
「......???」__家主
背後から、半分脳機能停止中の家主様(失礼)がいた。
買い出しから戻ってきた家主様が、買い物袋を片手に、半壊した我が家と、プリンを巡って武器を構える三兄弟を冷たい目で見下ろしている。
三兄弟「「「……あっ」」」
ピタ、と全員の動きが止まった。
「三兄弟よ。......そのプリンは、毎日お世話を頑張っている『彼』のために私が買ってきたものだ」__家主
レイス・ミグル・ギリル「「「え……」」」
『え』
三人の視線が一斉に、テーブルの裏でガタガタ震えている自分へと向けられる。
「なんだ、お前のかよ...もっとはやく言ってくれればなァ...」__ギリル
「.....今回は譲る。代わりに次のお菓子、早くしてね」__ミグル
「ボク、毎日頑張ってる君にプリンあげる!」__レイス
急に手のひらを返したように大人しくなる三兄弟。
嬉しい。確かに嬉しいのだが......。
『殺意は消えてもこの壊れたリビングの言い訳は、一体どうすればいいんでしょうか……(白目)』
自分の休日。
プリンの味は、極上の美味しさと、それ以上の恐怖の味がした。