閲覧前に必ずご確認ください
戦闘、および死亡の描写を含みます。
また、鬱展開(?)より(そこまで強くはない…はず)です。
苦手な人は今のうちに避難することをお勧めします。
少年を抱えたまま地に足をつける。結界付近で降りて軽く辺りを見渡すと目についた宿屋に足を踏み入れる。
そこは元いた街の様に古びた木製のちっぽけな場所とは全く違う、金属製の高い建物に白い無機質な光が漏れる独特なデザインの建物だった。受付に立っている人は虚げに空を見つめながら対応し、金を渡せば鈍く輝く鍵を渡される。
2人は脳内で会話を繰り広げながらエレベーターに乗り込み、部屋へと向かっていた。
[下線]空音 零[/下線]
〈一旦今日の分の宿は確保したけど…これからどうするつもりかしら?何かしたい事でもある?〉
[下線]陽雲 明日華[/下線]
〈…やっぱり、この子から話を聞きたい。〉
そう言いながら翠色の瞳は少年に向けられた。実際にその提案は合理的なものであった。現地について知るなら現地の人に聞けばいい、そういう考えのもと放った言葉だが、それに肯定しようとしたオッドアイの彼女が言葉を放つ前に自分の脳内で否定する事となる。
[下線]空音 零[/下線]
〈いい案じゃn…〉
[下線]陽雲 明日華[/下線]
〈…いや、やっぱり駄目。〉
突然意見を変えた彼女に少し驚いた様な表情をした後少し真剣な表情で問いかける。
[下線]空音 零[/下線]
〈何故かしら?私はいい案だと思うわよ。〉
[下線]陽雲 明日華[/下線]
〈…この子をこれ以上苦しませたくないから。〉
小さい声でポツリと答える。その言葉に扉の前につき、鍵を開けようとしていた彼女は手を止める。その瞳には明らかな怒りが宿っていた。
[下線]空音 零[/下線]
〈…は?〉
その言葉はドス黒く、地を這う様な声だった。これまでのどこか軽い声とは違う低い声。先程まで普通だった瞳の温度も地に落ちていた。翠色の瞳を持つ彼女が何か言う前に言葉を紡ぎつつ、ガッと勢いよく扉を開く。
[下線]空音 零[/下線]
〈人を苦しみの中で生きろと助けておいて挙句放置した人間の言葉とは思えないわね。頭がお花畑でできているのかしら?この環境で息をするだけで体の小さい彼にとっては毒よ。だから彼を助けたのは想いを汲み取る為かと思っていたのだけど…違ったのね。〉
失望したと言わんばかりの彼女に何も言い返せずに居た。自分の考えの浅はかさに黙って佇んでいるのを呆れた様に一瞥した後、冷たく言い放つ。
[下線]空音 零[/下線]
〈…あなたがやらないなら私がするわ。〉
そう言いながら彼女は部屋に足を踏み入れる。扉が閉まっていくのを見て急いで翠色の瞳の彼女はその後を追うが、その日の間に2人の視線が交わる事はなかった。
[下線]陽雲 明日華[/下線]
(…違う…そうつもりじゃなくて、ただ…でも…)
脳内で言葉を紡ごうとするが上手く形にならず、考えるのを止めるが如くベッドに寝転がり目を閉じる。
ベッドの質感は固く、到底心地いいとは思えなかった。
そこは元いた街の様に古びた木製のちっぽけな場所とは全く違う、金属製の高い建物に白い無機質な光が漏れる独特なデザインの建物だった。受付に立っている人は虚げに空を見つめながら対応し、金を渡せば鈍く輝く鍵を渡される。
2人は脳内で会話を繰り広げながらエレベーターに乗り込み、部屋へと向かっていた。
[下線]空音 零[/下線]
〈一旦今日の分の宿は確保したけど…これからどうするつもりかしら?何かしたい事でもある?〉
[下線]陽雲 明日華[/下線]
〈…やっぱり、この子から話を聞きたい。〉
そう言いながら翠色の瞳は少年に向けられた。実際にその提案は合理的なものであった。現地について知るなら現地の人に聞けばいい、そういう考えのもと放った言葉だが、それに肯定しようとしたオッドアイの彼女が言葉を放つ前に自分の脳内で否定する事となる。
[下線]空音 零[/下線]
〈いい案じゃn…〉
[下線]陽雲 明日華[/下線]
〈…いや、やっぱり駄目。〉
突然意見を変えた彼女に少し驚いた様な表情をした後少し真剣な表情で問いかける。
[下線]空音 零[/下線]
〈何故かしら?私はいい案だと思うわよ。〉
[下線]陽雲 明日華[/下線]
〈…この子をこれ以上苦しませたくないから。〉
小さい声でポツリと答える。その言葉に扉の前につき、鍵を開けようとしていた彼女は手を止める。その瞳には明らかな怒りが宿っていた。
[下線]空音 零[/下線]
〈…は?〉
その言葉はドス黒く、地を這う様な声だった。これまでのどこか軽い声とは違う低い声。先程まで普通だった瞳の温度も地に落ちていた。翠色の瞳を持つ彼女が何か言う前に言葉を紡ぎつつ、ガッと勢いよく扉を開く。
[下線]空音 零[/下線]
〈人を苦しみの中で生きろと助けておいて挙句放置した人間の言葉とは思えないわね。頭がお花畑でできているのかしら?この環境で息をするだけで体の小さい彼にとっては毒よ。だから彼を助けたのは想いを汲み取る為かと思っていたのだけど…違ったのね。〉
失望したと言わんばかりの彼女に何も言い返せずに居た。自分の考えの浅はかさに黙って佇んでいるのを呆れた様に一瞥した後、冷たく言い放つ。
[下線]空音 零[/下線]
〈…あなたがやらないなら私がするわ。〉
そう言いながら彼女は部屋に足を踏み入れる。扉が閉まっていくのを見て急いで翠色の瞳の彼女はその後を追うが、その日の間に2人の視線が交わる事はなかった。
[下線]陽雲 明日華[/下線]
(…違う…そうつもりじゃなくて、ただ…でも…)
脳内で言葉を紡ごうとするが上手く形にならず、考えるのを止めるが如くベッドに寝転がり目を閉じる。
ベッドの質感は固く、到底心地いいとは思えなかった。
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