「れ、れっつごー!」
そうは言ったが、違和感調査と言っても、校内をほぼ散歩しているようなものだった。
彼女は、「それでいいんじゃない?」と言うけれど、やっぱりそれだけじゃ違和感の問題や、この学校についての詳しいことが分からない。
せめて俺にも先輩とかの友達がいたらなあ…
あ、そういえば、彼女は、先輩の友達とかいるのだろうか?
うん、質問してみよう。
「あの…」
赤花 明「あの、ちょっとまってて!」
質問しようとした瞬間、彼女はそう言って走っていった。
「え、えー…。」
と呟いてため息をついた。
まったく、元気だなぁ。
あれ、携帯に電話かかってきた。
赤花 明「あのー先帰っといてくれない?思ったより時間かかりそうだから。ごめんね!また明日!」
「あ、はい…」
まあ丁度部活が終わるくらいだ。早く帰ろう。
うん、丁度いいんだよ──
下校中、雨が降ってきた。
ここからの距離じゃ家は遠いし、傘も持っていなかったので、咄嗟に雨宿りできそうな、おそらく家の屋根が雨をしのいでいると思われる、路地裏に入った。
そこの路地裏は真っ暗で、家の電気が窓から漏れてほんのり明るかったが、それでも俺は目が良かったので路地裏の中は何とか見えた。
とりあえず、土気のなさそうな草の上に座った。すると、どこからともなく鳴き声が聞こえてきた。
???「にゃあ」
その声の正体を探るべく、目を細めて周りを見渡した。かと言っても、鳴き声の正体はすぐ近くにいた。
「びっくりした、猫か」
???猫「にゃあ~ん」
そう鳴いて路地裏から雨の中へ飛び込んで行った。
「え?!ちょっ、おまっ危ないぞ!!」
すると、すぐ戻ってきて、折りたたみ傘をくわえていた。
???猫「にゃーん」
その猫は俺の足下に折りたたみ傘を置いて、雨の中へ戻っていった。
俺は一瞬のことで理解が追いつかず、その日はとりあえず猫から貰った折りたたみ傘で帰ることにした。
その日の夜、こんな夢を見た
俺が小さい頃の思い出の夢だ。
俺は小さいころ、動物にとても好かれていた。
だが、その事を当日1年生の男友達に自慢げに話すと、「怖い」、「気持ち悪い」、「やば」、「おばけ」などと小学校中に噂が広がっていった。
そんな時に、路地裏でダンボールの中に入っている猫を何匹か拾った。
その時、俺は大の猫好きだったから、父親に頼んで、飼える環境をやっとのことで整えた。
俺は飼える環境を整えている準備中、毎日その路地裏に行っては、泥だらけになりながらも餌をあげていた。
1年生のクラスメイトからもゴミを投げつけられたりしたが、今はもうそんなこと気にしていない。自分の方が不甲斐ないゴミな存在ということが分かったからだ。
飼える環境を整えた日、ルンルンで猫たちに会いにいくと──
その日、猫たちは元気がなかった。息が苦しそうで、はぁはぁと息を吐いていた。
餌をあげようとしても、食べない猫や、餌を食べて、嘔吐する猫も。
その光景を見て、何も出来ずにただ泣いた。
猫達が弱っていくのも時間の問題で、日に日に元気がなくなっていった。
俺は熱が出たので、代わりに父親が餌と水を持っていってくれた。
でも、その時点でもう手遅れだったんだ。
俺は知っている。父親は俺がその事を知っているのを知らないだろう。知らないで欲しい。
熱が下がって元気になったので、いつも通り路地裏に向かうと──
そこには、全く動かない、猫の姿があった。
「え…みんな?」
いくら呼びかけてもビクともしない。泣きながら猫の体を揺らす。
その光景はあまりにも、「世界は残酷だ」と思った一番の悪い思い出だった。
という過去の夢を見た。
いやなゆめだったな。
手には汗をかいていた。
もう二度と見たくない、[漢字]悪夢[/漢字][ふりがな]後悔[/ふりがな]。
続く
[打消し]続く[/打消し]
そうは言ったが、違和感調査と言っても、校内をほぼ散歩しているようなものだった。
彼女は、「それでいいんじゃない?」と言うけれど、やっぱりそれだけじゃ違和感の問題や、この学校についての詳しいことが分からない。
せめて俺にも先輩とかの友達がいたらなあ…
あ、そういえば、彼女は、先輩の友達とかいるのだろうか?
うん、質問してみよう。
「あの…」
赤花 明「あの、ちょっとまってて!」
質問しようとした瞬間、彼女はそう言って走っていった。
「え、えー…。」
と呟いてため息をついた。
まったく、元気だなぁ。
あれ、携帯に電話かかってきた。
赤花 明「あのー先帰っといてくれない?思ったより時間かかりそうだから。ごめんね!また明日!」
「あ、はい…」
まあ丁度部活が終わるくらいだ。早く帰ろう。
うん、丁度いいんだよ──
下校中、雨が降ってきた。
ここからの距離じゃ家は遠いし、傘も持っていなかったので、咄嗟に雨宿りできそうな、おそらく家の屋根が雨をしのいでいると思われる、路地裏に入った。
そこの路地裏は真っ暗で、家の電気が窓から漏れてほんのり明るかったが、それでも俺は目が良かったので路地裏の中は何とか見えた。
とりあえず、土気のなさそうな草の上に座った。すると、どこからともなく鳴き声が聞こえてきた。
???「にゃあ」
その声の正体を探るべく、目を細めて周りを見渡した。かと言っても、鳴き声の正体はすぐ近くにいた。
「びっくりした、猫か」
???猫「にゃあ~ん」
そう鳴いて路地裏から雨の中へ飛び込んで行った。
「え?!ちょっ、おまっ危ないぞ!!」
すると、すぐ戻ってきて、折りたたみ傘をくわえていた。
???猫「にゃーん」
その猫は俺の足下に折りたたみ傘を置いて、雨の中へ戻っていった。
俺は一瞬のことで理解が追いつかず、その日はとりあえず猫から貰った折りたたみ傘で帰ることにした。
その日の夜、こんな夢を見た
俺が小さい頃の思い出の夢だ。
俺は小さいころ、動物にとても好かれていた。
だが、その事を当日1年生の男友達に自慢げに話すと、「怖い」、「気持ち悪い」、「やば」、「おばけ」などと小学校中に噂が広がっていった。
そんな時に、路地裏でダンボールの中に入っている猫を何匹か拾った。
その時、俺は大の猫好きだったから、父親に頼んで、飼える環境をやっとのことで整えた。
俺は飼える環境を整えている準備中、毎日その路地裏に行っては、泥だらけになりながらも餌をあげていた。
1年生のクラスメイトからもゴミを投げつけられたりしたが、今はもうそんなこと気にしていない。自分の方が不甲斐ないゴミな存在ということが分かったからだ。
飼える環境を整えた日、ルンルンで猫たちに会いにいくと──
その日、猫たちは元気がなかった。息が苦しそうで、はぁはぁと息を吐いていた。
餌をあげようとしても、食べない猫や、餌を食べて、嘔吐する猫も。
その光景を見て、何も出来ずにただ泣いた。
猫達が弱っていくのも時間の問題で、日に日に元気がなくなっていった。
俺は熱が出たので、代わりに父親が餌と水を持っていってくれた。
でも、その時点でもう手遅れだったんだ。
俺は知っている。父親は俺がその事を知っているのを知らないだろう。知らないで欲しい。
熱が下がって元気になったので、いつも通り路地裏に向かうと──
そこには、全く動かない、猫の姿があった。
「え…みんな?」
いくら呼びかけてもビクともしない。泣きながら猫の体を揺らす。
その光景はあまりにも、「世界は残酷だ」と思った一番の悪い思い出だった。
という過去の夢を見た。
いやなゆめだったな。
手には汗をかいていた。
もう二度と見たくない、[漢字]悪夢[/漢字][ふりがな]後悔[/ふりがな]。
続く
[打消し]続く[/打消し]
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