「姫は、月の人間でしょう」
私の一言から始まった。
「そう。私は月の者。記憶はないけれど、自分が月の者だということだけは覚えてる」
記憶は消されていた。
「私は知っての通り、1000年先の未来から来た。だから、あなたの人生も、結末も、知っている。あなたは、いつか月に帰る。迎えが来て、地球を去る」
かぐや姫は息を呑んだ。
「私は、帰りたくない。この地球で、笑って、時には泣いて、自分を大切にしたい」
姫の目の端に、涙が伝った。なら、私も全力でサポートする。
「必ず、その願いを叶えてみせる」
その時だった。姫は頭を抱えてうずくまった。全力で耐え難い痛みに耐えているように見えた。
私は気付いた。姫は、今、記憶と戦っている。
「耐えて、耐えれる。耐えきれる」
耳元で必死に言った。私だって耐えた。あなたなら、大丈夫。そう信じて。
「私は、罪人。月で、反乱を起こした。月の感情を持ってはいけないしきたりと、月の王の独裁政治を、変えたかった。でも、失敗。仲間だと思っていた人たちは、手のひらを返したように、私のせいにした。だから、永遠に地に住まう処罰を受けた」
顔は蒼白に萎えていた。
「よく耐えた」
姫の背中を擦り、小さく称えた。姫が地球に残るためには、考えないといけない。
姫が落ち着いてきたのを見計らい、言った。
「姫は、本当に、この地球に残りたいですか?」
あとで、言い難くならないために。問う。
「残りたい。この地球で、輝きたい。限りある命の中で、思い切り笑って、泣いて。そうやって、人生を全うしたい」
「分かった。それを踏まえて、考えよう。何で、迎えが来たのか。1つ目の可能性、刑期が切れた。2つ目の可能性、月の住人の配慮。3つ目の可能性、姫自身が呼んだ。まず、さっきの姫の話では、刑期は永遠。だから、1つ目の可能性は除外できる」
確認を取るように視線を送る。姫は頷いた。
「あと、2つ目の可能性は除外できる。月の住人から、私の記憶は消されている。覚えているのは月の王だけよ」
どこか悔しそうに言った。
「3つ目は?」
「私は、月に助けを乞うたりしない。自分の人生は、月に頼らずに生きたい」
その目には、断固とした意志が宿っていた。
「そこで出てくるのが、4つ目の可能性。_______ほかの人間が呼んだ」
息を呑む音が聞こえた。姫の顔色は、少し青く白かった。
「だれ?」
「わからない。でも、それを突き止めて、必ず守る。それが私の使命であり意志」
「ありがとう、桜子」
私は必ずかぐや姫を守る。
顔を見合わせ、頷く。わたしたちは、決意を新たにした。
私の一言から始まった。
「そう。私は月の者。記憶はないけれど、自分が月の者だということだけは覚えてる」
記憶は消されていた。
「私は知っての通り、1000年先の未来から来た。だから、あなたの人生も、結末も、知っている。あなたは、いつか月に帰る。迎えが来て、地球を去る」
かぐや姫は息を呑んだ。
「私は、帰りたくない。この地球で、笑って、時には泣いて、自分を大切にしたい」
姫の目の端に、涙が伝った。なら、私も全力でサポートする。
「必ず、その願いを叶えてみせる」
その時だった。姫は頭を抱えてうずくまった。全力で耐え難い痛みに耐えているように見えた。
私は気付いた。姫は、今、記憶と戦っている。
「耐えて、耐えれる。耐えきれる」
耳元で必死に言った。私だって耐えた。あなたなら、大丈夫。そう信じて。
「私は、罪人。月で、反乱を起こした。月の感情を持ってはいけないしきたりと、月の王の独裁政治を、変えたかった。でも、失敗。仲間だと思っていた人たちは、手のひらを返したように、私のせいにした。だから、永遠に地に住まう処罰を受けた」
顔は蒼白に萎えていた。
「よく耐えた」
姫の背中を擦り、小さく称えた。姫が地球に残るためには、考えないといけない。
姫が落ち着いてきたのを見計らい、言った。
「姫は、本当に、この地球に残りたいですか?」
あとで、言い難くならないために。問う。
「残りたい。この地球で、輝きたい。限りある命の中で、思い切り笑って、泣いて。そうやって、人生を全うしたい」
「分かった。それを踏まえて、考えよう。何で、迎えが来たのか。1つ目の可能性、刑期が切れた。2つ目の可能性、月の住人の配慮。3つ目の可能性、姫自身が呼んだ。まず、さっきの姫の話では、刑期は永遠。だから、1つ目の可能性は除外できる」
確認を取るように視線を送る。姫は頷いた。
「あと、2つ目の可能性は除外できる。月の住人から、私の記憶は消されている。覚えているのは月の王だけよ」
どこか悔しそうに言った。
「3つ目は?」
「私は、月に助けを乞うたりしない。自分の人生は、月に頼らずに生きたい」
その目には、断固とした意志が宿っていた。
「そこで出てくるのが、4つ目の可能性。_______ほかの人間が呼んだ」
息を呑む音が聞こえた。姫の顔色は、少し青く白かった。
「だれ?」
「わからない。でも、それを突き止めて、必ず守る。それが私の使命であり意志」
「ありがとう、桜子」
私は必ずかぐや姫を守る。
顔を見合わせ、頷く。わたしたちは、決意を新たにした。