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この世界を壊すには

#2

2話 世界の理

 強い者が弱いものを守る。
 それは、ごく当たり前のことのように思える。でも、それにより苦しむ人がいることを忘れてはいけない。

「大丈夫か!」
 ぼやけた視界。
「ルカだ。分かるか」
 徐々に輪郭が見えてくる。茶色い瞳。長い髪。
「ルカ…」
 ここは宿舎の病棟。
「レイ。大丈夫か」
 頷く。意識が明瞭になっていく。
「そうか。あの異形は倒された。大丈夫だ……、寝てていいからな」
 睡魔に襲われる。ゆっくりと再び意識を手放した。

「陽野あかりさん。あなたは今日からレイです」
 僅か5歳。その日から私はレイになった。
 親とも別れた。同じ境遇の子達が家族だった。

 私たちに義務教育はなかった。ただひたすらに戦うための技術を身につけていた。10歳。他の子達が学校に通っている頃。もう、初めての戦いに挑んでいた。仲間を失った。

 12歳、自分に与えられた能力を知った。何で私がここにいるのかも理解した。それは、「戦って4ぬため」。
 この社会の仕組みも理解した。私たちは国民に存在を知られてはいけない。私は国の下に作られた秘密組織の一員。この国で最も強い、決死隊。そして、この組織の誰もが特殊能力を持っている。特殊能力者はこの組織に入ることが義務。
 [太字]普通の人[/太字]を守るために生まれてきた存在。

 14歳。私は飛び抜けて強かった。隊長となることも多かった。

 私は、4ぬために生きている。

作者メッセージ

ほぼ回想回です。

2026/06/15 20:10

美鳥
ID:≫ 28NihWQevjlUw
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