「あなたは....。月の王.......!」
私は絶句した。なんで月の王が、独裁者がここに?
「そう、我は月の王。いまいましいことに、お前が地に降ろされてすぐ、お仲間に暗殺されてしまってな。こうして地に転生したわけだ」
月の王は、転生者だった。薄気味悪い笑みを浮かべてなじるように眺めている。
「この地でも王になろうと策を巡らせている途中にお前らが邪魔してきた。何度もだ。大人しく大納言でも右大臣でも選んでおけばいいものを。それによりかぐや姫を月に返すぞと脅すことが可能になったのに」
独特の倫理観と作戦に、思わず唸った。
「しかし、これでもう終わりだな」
呪文が始まった。聞き取れないほどに早い。這うように近づいてくるような恐怖。恐ろしかった。
「早く月へ帰れ。この地の記憶など打ち捨てて、我のもとで大人しく生きる月の者にもどれ。それが一番の幸せだろう」
「嫌です。私はつきになどもどりません。感情さえも持つことのできない月へなど!」
「それが邪魔なのだ。君主には従うのが基本ではないか?」
「あなたは君主じゃない。君主とは優れた代表のことを意味します。あなたは優れていない。誰よりも!」
一泊おいてかぐや姫は語った。
「この地には色んな人がいる。多種多様、さまざま。罪人、正直者、弱虫、乱暴者。どれも、どの人も、月には存在しない。でも、どのひとも、笑って、泣いて、嫉妬して。感情を持っている。だから、素晴らしい。この世界は、すすにまみれた一面もある、でも、みんなが笑う世界にできる。それは、まだ見ぬ未来でも。」
「あなたも、未来を作りませんか?」
月の王の目が見開かれた。目の端には涙が溜まっていた。
「我も、幸せになれるのか?」
「もちろんです」
涙が伝った。
「報われない命だと思っていた。でも、こうして救ってくれる命がいた。この世界は、地球は、素晴らしい」
「貴様らの優しさに、想いに、感謝する」
その瞬間。月の王は美しく輝いた。空へ昇っていく。一時強く輝いて、四散した。その欠片は地に降り注ぐ。
「分かってくれた」
か細い声だった。いつの間にか武装集団は眠りに落ち、静かに寝息を立てていた。
「かぐや姫、美しく輝く未来をつくろう」
かぐや姫は頷いた。
「この地球で。」
私は絶句した。なんで月の王が、独裁者がここに?
「そう、我は月の王。いまいましいことに、お前が地に降ろされてすぐ、お仲間に暗殺されてしまってな。こうして地に転生したわけだ」
月の王は、転生者だった。薄気味悪い笑みを浮かべてなじるように眺めている。
「この地でも王になろうと策を巡らせている途中にお前らが邪魔してきた。何度もだ。大人しく大納言でも右大臣でも選んでおけばいいものを。それによりかぐや姫を月に返すぞと脅すことが可能になったのに」
独特の倫理観と作戦に、思わず唸った。
「しかし、これでもう終わりだな」
呪文が始まった。聞き取れないほどに早い。這うように近づいてくるような恐怖。恐ろしかった。
「早く月へ帰れ。この地の記憶など打ち捨てて、我のもとで大人しく生きる月の者にもどれ。それが一番の幸せだろう」
「嫌です。私はつきになどもどりません。感情さえも持つことのできない月へなど!」
「それが邪魔なのだ。君主には従うのが基本ではないか?」
「あなたは君主じゃない。君主とは優れた代表のことを意味します。あなたは優れていない。誰よりも!」
一泊おいてかぐや姫は語った。
「この地には色んな人がいる。多種多様、さまざま。罪人、正直者、弱虫、乱暴者。どれも、どの人も、月には存在しない。でも、どのひとも、笑って、泣いて、嫉妬して。感情を持っている。だから、素晴らしい。この世界は、すすにまみれた一面もある、でも、みんなが笑う世界にできる。それは、まだ見ぬ未来でも。」
「あなたも、未来を作りませんか?」
月の王の目が見開かれた。目の端には涙が溜まっていた。
「我も、幸せになれるのか?」
「もちろんです」
涙が伝った。
「報われない命だと思っていた。でも、こうして救ってくれる命がいた。この世界は、地球は、素晴らしい」
「貴様らの優しさに、想いに、感謝する」
その瞬間。月の王は美しく輝いた。空へ昇っていく。一時強く輝いて、四散した。その欠片は地に降り注ぐ。
「分かってくれた」
か細い声だった。いつの間にか武装集団は眠りに落ち、静かに寝息を立てていた。
「かぐや姫、美しく輝く未来をつくろう」
かぐや姫は頷いた。
「この地球で。」