満月の夜。屋敷の敷地から抜けて例の変人を探した。身なりは真っ黒だそうで、聞くだけでも怪しさがうかがえる。
物陰から息を潜めて探す。出没場所は橋。月がよく見える場所だ。
「桜子」
背中を突かれる。
「あの人じゃない?」
指の先には黒尽くめの人間が立っていた。顔は見えないが、ぶつぶつと何かを唱えていることがうかがえる。しばらく観察する。
「あの人は、帝の重臣だわ」
重大すぎる呟きだった。詳しく聞いてみると、その人は帝の信頼を勝ち取ったエリートで、政治に干渉することもしばしばあるそうだ。そのこともあり、宮中ではあまり良く思われていないらしい。
「なんでそんな人が月の迎えを?」
「分からない。特に接点はないし、もちろんあったこともない」
もやもやした思いを抱えたまま、屋敷に戻った。
「その重臣の人って、月の人?」
「分からない」
考えても考えても、最後は月の人かそうでないかの議論になってしまう。泥沼だった。
「でも、必ずあなたは守るから」
物陰から息を潜めて探す。出没場所は橋。月がよく見える場所だ。
「桜子」
背中を突かれる。
「あの人じゃない?」
指の先には黒尽くめの人間が立っていた。顔は見えないが、ぶつぶつと何かを唱えていることがうかがえる。しばらく観察する。
「あの人は、帝の重臣だわ」
重大すぎる呟きだった。詳しく聞いてみると、その人は帝の信頼を勝ち取ったエリートで、政治に干渉することもしばしばあるそうだ。そのこともあり、宮中ではあまり良く思われていないらしい。
「なんでそんな人が月の迎えを?」
「分からない。特に接点はないし、もちろんあったこともない」
もやもやした思いを抱えたまま、屋敷に戻った。
「その重臣の人って、月の人?」
「分からない」
考えても考えても、最後は月の人かそうでないかの議論になってしまう。泥沼だった。
「でも、必ずあなたは守るから」