コウモリの悪魔の一件以来、佐藤匠人の態度は一変していた。
「効率が悪すぎる」と吐き捨てていた彼は、ある日突然、爆弾も修復も、ましてや無限の回転さえも封印すると宣言した。
「……面倒になった。これからは、もっとシンプルに叩き伏せることにする」
そんな彼が、アキ、デンジ、パワーと共に訪れたのは、「永遠の悪魔」が支配するホテルだった。
「8階から出られない……。完全に閉じ込められたな」
早川アキが焦燥に駆られ、刀の柄を握りしめる。デンジやパワーも、終わりのない廊下に苛立ちを募らせていた。
その時、ホテルの壁が歪み、巨大な肉の塊が姿を現した。
「我が心臓を差し出せ……チェンソーの心臓を……! さすれば、ここから出してやろう……!」
永遠の悪魔が、肥大化した肉体で廊下を埋め尽くしていく。
アキが「狐」を呼ぼうとしたが、匠人がその前に一歩踏み出した。
「マキマさんに言われたんだ。『もう少し新人の手本になる戦い方をして』とな。……だから、今の俺は少し機嫌が悪い」
匠人の背後に、黄金の精神エネルギーが収束し、伝説の幽波紋(スタンド)がその姿を現す。
「『ワールド・エンド』」
指が鳴り、世界は再びモノクロの静寂に包まれた。
匠人は、静止した肉の壁の前で、静かに拳を構える。
「爆弾も、回転も、修復もいらない。お前には、この『質量』だけで十分だ」
匠人の意志に応じ、スタンドの拳が黄金の残像を描き出す。
時は止まっている。だが、その止まった時間の中に、数千、数万という「打撃の事実」だけが刻み込まれていく。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!!」
静止した世界の中で、匠人の叫びとスタンドの拳が炸裂する。
肉の塊のあらゆる箇所へ、一秒間に数百発という超高速の拳が叩き込まれる。一つ一つの打撃は山をも砕く威力。それが、無限の静寂の中で蓄積されていく。
「……そして、時は動き出す」
匠人が背を向けた瞬間。
「ギャオォォォォォォッ!!!」
爆発などではない。永遠の悪魔の巨体は、一瞬にして数万箇所の肉を同時に粉砕され、霧のような血煙となって弾け飛んだ。
廊下を埋め尽くしていた肉の壁が、文字通り「消滅」し、ホテルの窓ガラスが衝撃波で全て吹き飛ぶ。
「な、なんだよ、今のは……! 殴っただけか!? ただ殴るだけで、あんなバケモノを……!」
デンジが腰を抜かし、パワーは匠人の後ろ姿に本能的な畏怖を感じて言葉を失った。
アキは、血の雨が降る中で立ち尽くしていた。
「佐藤……。お前、あんなデタラメな真似をして、体は何ともないのか」
「……少し、拳が熱いだけだ」
匠人は、返り血を拭うことすらなく、開通した出口へと歩き出す。
その背中には、以前のような冷徹さだけではなく、どこか「戦う者」としての暴力的なまでの気迫が宿っていた。
「さあ、帰るぞ。マキマさんに『ちゃんと手本は見せた』と伝えてくれ」
圧倒的なパワーによる制裁。
それは「永遠」という概念すら、物理的な暴力でねじ伏せた瞬間だった。
「効率が悪すぎる」と吐き捨てていた彼は、ある日突然、爆弾も修復も、ましてや無限の回転さえも封印すると宣言した。
「……面倒になった。これからは、もっとシンプルに叩き伏せることにする」
そんな彼が、アキ、デンジ、パワーと共に訪れたのは、「永遠の悪魔」が支配するホテルだった。
「8階から出られない……。完全に閉じ込められたな」
早川アキが焦燥に駆られ、刀の柄を握りしめる。デンジやパワーも、終わりのない廊下に苛立ちを募らせていた。
その時、ホテルの壁が歪み、巨大な肉の塊が姿を現した。
「我が心臓を差し出せ……チェンソーの心臓を……! さすれば、ここから出してやろう……!」
永遠の悪魔が、肥大化した肉体で廊下を埋め尽くしていく。
アキが「狐」を呼ぼうとしたが、匠人がその前に一歩踏み出した。
「マキマさんに言われたんだ。『もう少し新人の手本になる戦い方をして』とな。……だから、今の俺は少し機嫌が悪い」
匠人の背後に、黄金の精神エネルギーが収束し、伝説の幽波紋(スタンド)がその姿を現す。
「『ワールド・エンド』」
指が鳴り、世界は再びモノクロの静寂に包まれた。
匠人は、静止した肉の壁の前で、静かに拳を構える。
「爆弾も、回転も、修復もいらない。お前には、この『質量』だけで十分だ」
匠人の意志に応じ、スタンドの拳が黄金の残像を描き出す。
時は止まっている。だが、その止まった時間の中に、数千、数万という「打撃の事実」だけが刻み込まれていく。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!!」
静止した世界の中で、匠人の叫びとスタンドの拳が炸裂する。
肉の塊のあらゆる箇所へ、一秒間に数百発という超高速の拳が叩き込まれる。一つ一つの打撃は山をも砕く威力。それが、無限の静寂の中で蓄積されていく。
「……そして、時は動き出す」
匠人が背を向けた瞬間。
「ギャオォォォォォォッ!!!」
爆発などではない。永遠の悪魔の巨体は、一瞬にして数万箇所の肉を同時に粉砕され、霧のような血煙となって弾け飛んだ。
廊下を埋め尽くしていた肉の壁が、文字通り「消滅」し、ホテルの窓ガラスが衝撃波で全て吹き飛ぶ。
「な、なんだよ、今のは……! 殴っただけか!? ただ殴るだけで、あんなバケモノを……!」
デンジが腰を抜かし、パワーは匠人の後ろ姿に本能的な畏怖を感じて言葉を失った。
アキは、血の雨が降る中で立ち尽くしていた。
「佐藤……。お前、あんなデタラメな真似をして、体は何ともないのか」
「……少し、拳が熱いだけだ」
匠人は、返り血を拭うことすらなく、開通した出口へと歩き出す。
その背中には、以前のような冷徹さだけではなく、どこか「戦う者」としての暴力的なまでの気迫が宿っていた。
「さあ、帰るぞ。マキマさんに『ちゃんと手本は見せた』と伝えてくれ」
圧倒的なパワーによる制裁。
それは「永遠」という概念すら、物理的な暴力でねじ伏せた瞬間だった。