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鋼鉄の時空:ミッドウェー1942(第二次世界大戦編)

#14

第14話:ワシントンの邂逅

1942年冬、ホワイトハウス。
本来であればナチス・ドイツのUボートの脅威に怯え、灯火管制が敷かれているはずのワシントンD.C.の上空を、異形の爆音が切り裂いた。
「……あれが、未来の日本の翼か」
ホワイトハウスのバルコニーで、車椅子に座るフランクリン・ルーズベルト大統領は、空を見上げて呟いた。
雲を割り、垂直に降下してきたのは、護衛艦「いずも」から発艦したステルス戦闘機F-35B。そのマットブラックの機体は、まるで神話の黒騎士のように、ホワイトハウスの芝生の上に音もなく着陸した。
[太字][大文字]第1章:時空を超えた握手[/大文字][/太字]
キャノピーが開き、一人の自衛官が降り立つ。護衛艦「はぐろ」艦長、匠人三等海佐である。
彼は、2026年のデジタル迷彩戦闘服に身を包み、周囲を取り囲むシークレットサービスたちのM1ガーランド小銃を意に介さず、ゆっくりとルーズベルトのもとへ歩み寄った。
「日本国海上自衛隊、匠人です。……大統領閣下、お会いできて光栄です」
匠人は直立不動で敬礼を捧げた。ルーズベルトは、その鋭い眼光で匠人を射抜き、やがて不敵な笑みを浮かべた。
「……ミッドウェーで我が艦隊を救い、ドイツを叩き出した男か。君たちの『未来』では、我々は友人だったと聞いているが?」
「はい。……そして、この世界でもそうありたいと願っています」
[太字][大文字]第2章:大統領府の秘密会談[/大文字][/太字]
ホワイトハウスのオーバルオフィス。そこには、英国から命がけで大西洋を渡ってきたウィンストン・チャーチル首相も同席していた。
「……信じがたい話だ」
チャーチルは、匠人が持参したタブレット端末に映し出される「2026年の世界地図」と、現代日本の繁栄の記録を食い入るように見つめていた。
「日本がこれほど豊かになり、アメリカと強固な同盟を結んでいるとは。……だが、今この外にいる『新枢軸』の連中はどうする? 彼らは君たちの技術を喉から手が出るほど欲しがっているぞ」
匠人は、冷徹な表情で答えた。
「……我々の技術は、独裁者の道具ではありません。既に日本本土では、自衛隊が新枢軸の使節団を排除しました。現在、米英日連合艦隊はハワイ、そしてスエズを奪還すべく進撃を開始しています」
ルーズベルトは深く頷いた。
「……君たちの条件は?」
「条件は一つだけです。――『この戦争を最短で終わらせること』。我々自衛隊の火力を、米英軍の指揮下に置くことはできません。しかし、我々は貴軍の『不落の盾』となります。貴軍の兵士が一滴の血も流さず、ベルリンとローマを屈服させる。それが、未来から来た我々の義務です」
[太字][大文字]第3章:歴史の転換点[/大文字][/太字]
会談の最中、緊急の報告が飛び込んできた。
「大統領! 大西洋より、ドイツ・ソ連の連合航空部隊がワシントンを目標に接近中! 数500以上、迎撃が間に合いません!」
チャーチルが顔を青くしたその時、匠人は静かに腰の無線機を手に取った。
「……『はぐろ』、聞こえるか。ワシントン上空の掃除を頼む」
ワシントン沖、はるか水平線の彼方に位置する護衛艦「はぐろ」。そのCICでは、オペレーターが冷徹にターゲットをロックしていた。
「……イージス・システム、多重交戦開始。SM-6、発射!」
ホワイトハウスの窓から、ルーズベルトたちは驚愕の光景を目にした。
はるか彼方の空で、見えない「神の雷」に打たれたかのように、ドイツ軍の爆撃機が次々と爆発し、墜落していく。一機の自衛隊機も飛ばさず、一発の対空砲火も鳴らさず、空が「掃除」されていく。
「……素晴らしい、そして恐ろしい」
ルーズベルトは匠人の手を取った。
「……少佐。今日、新しい『連合国(United Nations)』が誕生した。……未来の日本と共に」

2026/02/13 09:29

taku203503
ID:≫ 17/UklnAAecq6
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