「マズイんだ、拓弥!」
「どうした、何食ったんだお前。」
「マズイってそっちじゃない方だよ!」
日本語はこういうときに不便なものだな。とにかく、
「和義のスマホが、教室の中にあるんだ」
「そうか、そんで?」
「そしてその教室内には小林さんを含めた一軍女子がいる…」
「なんなら早く取って来いよ。」
「行きたいところだがさっき和義のスマホに電話しちゃって。何がマズイって、あいつスマホにロックかけてないだろ?で、スマホの中に何があったか覚えているか?想造部の今すぐなくしたいルールランキング三回連続第二位のアレが自動的に発動されてしまうんだ…」
想造部にも一応ルールというか、法律のようなものが計五つある。そのうちの一つが『参勤交代』と呼ばれているものだ。会話文中で言えば“アレ”と言われているやつだ。参勤交代は大名が領地と江戸を行き来する。が、大名は身内、妻や子を江戸に置いておかなければならない。
つまるところ謀反防止のための人質だ。その人質の部分だけをリスペクトという体で採用している。お互いに黒歴史となっている写真や話やモノを人質として預けるのだ。
なぜこんな馬鹿げた制度を始めたのか未だにわからない。シャボン玉が弾けるような勢いで和義が考え出したものだろう。残念ながらうちの部活は議会制民主主義という看板を掲げたれっきとした絶対王政国家だからな。逆プロイセン王国と言ってもいいんじゃないか。
「それはマズイな…。」
拓弥は頭がよくキレる。生まれながらの秀才らしく、目指すは弁護士らしい。その俺とは比べ物にならない脳みそをフル回転させ、この状況を切り抜けてくれるといいが…。
「よし、穂。落ち着いて聞け。まずは教室に入って俺の机を目指せ。そして机の中を調べろ、小型のイヤホンがあるはず。耳に着けてくれ、そしたらかけ直す。」
お前はなんでそんなもの学校にあるんだよ。とまあ、ツッコミたい衝動を抑えて指示に従う。
俺は敵陣に攻め込む足軽大将のような気持ちで、人質救出作戦を開始する。まさに、ヤツラを確保せよ、と言いたいね。
「どうした、何食ったんだお前。」
「マズイってそっちじゃない方だよ!」
日本語はこういうときに不便なものだな。とにかく、
「和義のスマホが、教室の中にあるんだ」
「そうか、そんで?」
「そしてその教室内には小林さんを含めた一軍女子がいる…」
「なんなら早く取って来いよ。」
「行きたいところだがさっき和義のスマホに電話しちゃって。何がマズイって、あいつスマホにロックかけてないだろ?で、スマホの中に何があったか覚えているか?想造部の今すぐなくしたいルールランキング三回連続第二位のアレが自動的に発動されてしまうんだ…」
想造部にも一応ルールというか、法律のようなものが計五つある。そのうちの一つが『参勤交代』と呼ばれているものだ。会話文中で言えば“アレ”と言われているやつだ。参勤交代は大名が領地と江戸を行き来する。が、大名は身内、妻や子を江戸に置いておかなければならない。
つまるところ謀反防止のための人質だ。その人質の部分だけをリスペクトという体で採用している。お互いに黒歴史となっている写真や話やモノを人質として預けるのだ。
なぜこんな馬鹿げた制度を始めたのか未だにわからない。シャボン玉が弾けるような勢いで和義が考え出したものだろう。残念ながらうちの部活は議会制民主主義という看板を掲げたれっきとした絶対王政国家だからな。逆プロイセン王国と言ってもいいんじゃないか。
「それはマズイな…。」
拓弥は頭がよくキレる。生まれながらの秀才らしく、目指すは弁護士らしい。その俺とは比べ物にならない脳みそをフル回転させ、この状況を切り抜けてくれるといいが…。
「よし、穂。落ち着いて聞け。まずは教室に入って俺の机を目指せ。そして机の中を調べろ、小型のイヤホンがあるはず。耳に着けてくれ、そしたらかけ直す。」
お前はなんでそんなもの学校にあるんだよ。とまあ、ツッコミたい衝動を抑えて指示に従う。
俺は敵陣に攻め込む足軽大将のような気持ちで、人質救出作戦を開始する。まさに、ヤツラを確保せよ、と言いたいね。