文字サイズ変更

想造部の最悪な駄作

#3

一章 停滞する大捜索線 3

 俺は部室に着くと、カバンを二段目の棚にしまい、一番近い椅子へと腰掛けた。ふう、一息つける。
 そういえば、あの二人はどうしたんだ。帰りの会が終わったあと、確か拓弥は一旦家に帰るとか言ってたが、部長の方は何も聞いていない。部室に行こうと誘うつもりが、もうそこに姿がなかった。
 もしや小林さんか?
 コンビニ弁当の容器並みに浅い俺の推理では、和義失踪=小林さんとしか連想できない。これじゃ探偵助手にもなれないな。誰か俺に麻酔銃を打ってください。
 和義をここで待つべきか、捜しに行ったほうがいいのか。…とりあえずは拓弥の方を待つか。何か知っているかもしれない。面倒くさいRPGのように、あっちに行ったりこっちに行ったりするよりも、部室で時間を潰したほうがマシか。待ってるだけもつまらないが。
 そういえば、きれいにピラミッドに積まれた。段ボールには一体何が眠っているのか。これじゃ一攫千金を狙っているトレジャーハンターだな。知らぬ間に段々と増えている。去年、最後に確認したときは確か四つだったが。全て拓弥のものだが、一つ中身を見てみようじゃないか。
 適当に一番上にある箱を机の上に置いた。これだいぶ重いぞ。これで中がスカスカだったらまさにパンドラの箱じゃないか。 
 期待半分不安半分でいざ開けてみると、中にはいろいろな板が入っていた。いや、板ではない。取り出してみると、なにやらボードゲームのボード本体らしい。ただ、どれも見たことのないようなものばかりで、将棋や囲碁に近いものもあれば、どう見ればゲームとして成立するのかわからないような謎なものもある。
 俺の直感がささやく。

 もしや、これは一種のクソゲーと呼ばれるものではないか?

 しかも、説明書がなく、世の中に出回ってなさそうな形から、誰かの自作ゲームということになる。これ全部拓弥が?まじかあ…。こんなのじゃあ、トレジャーハンターはないな…。ピラミッドの中身を見てがっかりする墓荒らしだ。
 解説する人がいないため俺はただボードを睨むだけで、壁掛け時計があいも変わらず等間隔でカチコチと鳴る音が部室中に響いていた。俺は無気力にボードを置くと、誰かこの部室に漂うアルカリ性の空気を中和してくれないかと思い、テレビをつけてみる。この時間帯では御長寿番組だけだ。
 だめだな、やっぱり捜しに行くか。

2024/10/27 09:48

ゐぬい
ID:≫ 18yayKY/7LFxA
コメント

この小説につけられたタグ

ギャグコメディ高校生

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はゐぬいさんに帰属します

TOP