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探偵は眠らない!

#20

5話 ゆく猫くる猫 3

 こうやって周辺の住民に聞き込みをしていったものの、めぼしい目撃情報はなく、まあ骨折り損に終わったわけだ。
「いや、得るものはあったわ」
「どうせここにはいないって事実だろ」
「そうよ。でもその事実が大事なのよ」
「ッつったって、しらみ潰しに探すわけにもいかないだろ?猫はリアルタイムで動くんだぜ?」
「そうね…」
「あ、魔法は?」
 この世界には魔法があるじゃないか。
「……ま、たまには頼りましょうか」
 実を言うと、ライカが魔法を使うところはまだ見たことがない。まあ、日常的に魔法を使うこと自体があまりないのだ。…そこらへんの話はまたあとで。
「じゃ、魔法を使いに行くわよ」
「使いに行く?」
「まあどちらかと言えば使わせてもらうかしら?」
「……まぁ、早く見つかるなら何だっていいさ」
 とりあえず、ライカについて行くことにした。

 どうやら、その魔法を使う場所というのは今いるパン屋から少し離れたところにあるらしい。その道中に魔法について少し聞いてみることにした。
「この世界ってやっぱ魔法使えるのか?」
「まあ、たいていの人はね。でも使えない人もいるわ」
「使えないって…」
 みんな使えるものだと思ってた。
「結局、魔法はセンスと魔力量なの。私も使えないけど」
「……え?」
「あによ」
 ギロッと鋭い視線が下からくる。
「私には魔力がなかったのよ。センスはあったかもしれないけど、使えないからわからないわ」
「俺はどうだろうな」
「アンタは多分使えない」
 コイツ、バッサリと言いやがった。
「だって異世界人でしょ」
 ……ちょっと期待してたんだけどな。魔法無双。主人公補正はかからないのか。
 ああ、ちなみにライカには異世界人であることを伝えている。別に隠すこともないし。そこらへんはまた後日記すとしよう。
「さ、着いたわ」
 やってきたのは初日に立ち寄ったギルド。ライカに教えてもらったが、正式には『冒険者ギルド』と言うらしい。看板には大剣と金貨がでかでかと描かれているのみ。
「知り合いに索敵を頼んでみるわ」
 どうやらライカは顔が広いらしい。ギルド嬢ですらライカの名前を知っている。
 てか、魔法使いの知り合いってなんだ。どうしたら知り合うんだろうか。
 おそらく報酬を受け取るようなカウンターで、
「カリオスはいる?」
「カリオス様ですね。少々お待ちください」
「え、お偉いさんなの?そのカリオスさん」
「まあ、ね。有名人というか、元勇者パーティーの魔法使いよ」
「は?」
 勇者パーティーの魔法使い?勇者って?あの魔王の?というか魔王いるの?
「第75代だったかしら?ま、とにかくすごい人」
 75代っ。え、そんなに魔王いっぱいいるの?
「…というか、お前。なんでそんな人と知り合いなんだ?」
「同級生なのよ。数少ない級友ね。アイツが卒業できたのは私のお陰と言っても過言じゃないわ」
 フンと鼻を鳴らして、誇らしげに話すライカ。
 信じられん。
「やっほいライカ。待たせたね!」

作者メッセージ

年内に話を終わらせたい

2025/12/21 09:48

ゐぬい
ID:≫ 18yayKY/7LFxA
コメント

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探偵推理異世界転生ギャグコメディ魔法

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