「では、最後の説明をさせていただきます」
女神さんの優しい声が白い空間に響く。
俺は第二の人生のために自称精神と時のなんとか、要はあの最初の部屋にいる。
いよいよ俺は新しい世界へと転生されるわけだ。やっとか、と思う一方で少しこの世界に未練がましいものを感じる。
「お願いします」
「まず、カズキさんがこれから向かう世界の環境は物凄く地球と酷似しています。違いがあるとすれば多少の動植物の違いと魔法が存在することですね」
「……マジ?」
そのレベルでしか変わらんのかよ。
「そして、転生というよりかはカズキさんをそのまま転送します」
「記憶はそのままだよな?」
「お望みとあらば消しますが」
「いえ、結構です……」
「スキル等の付与は一切ごさいません」
まあ、俺が選択したことだしな。別にあっちでも必要ないだろ。
「ただし、友人なので天界へと返ってくることができます!」
「いつでもいいのか?」
「まあ、タイミングというものは存在しますが……。そこまでして返りたいですかね?」
アグネスが困ったような笑顔で尋ねる。
……まあ、そうかと問われると案外そうでもないな。さっき感じた未練とやらもどっか行っちまった。
「説明はこんなものですかね」
「なあアグネス」
「何でしょうか?!」
「俺ってさ、何のために転生するんだ?」
「……と言いますと?」
「大抵の転生には目的があるだろ?勇者となって魔王を倒すこととか、恋愛のルートを勝ち取るだとか。まあそんな大層なことでなくとも、少なくとも何かしらの目的があって転生されるものじゃないのか?でも俺にはない。俺って転生される意味あるのか?」
「………」
黙っちまった。……あれ今の発言は不味かったか…?
「カズキさん」
「っ、ハイッ!!」
何を言われるんだ。もしかして転生剥奪とかないよな?それとも天界永久追放とかか?いや、場合によってはそれよりm
「主人公がそれを言ってしまったらおしまいですよ」
拍子抜けしたアグネスの返答に固まる。目の前にいる女神の目には憐れみというより『哀』れみの色。
「大体、転生に目的を課すのはなかなかにおかしな話じゃないですか?死んで蘇った先で何かに囚われながら生きるのはあんまりだと思いますよ」
「……じゃあ俺は何をすればいいんだ」
「それは是非向こうの世界で見つけてください!そして次に会うときに一緒にお話ししましょう!」
そっか。
なんか吹っ切れた気がする。まあ、あっちに衣食住があればそれで事足りるんだ。
「わかった。取り敢えず俺は死なないように頑張る」
「はい!死なないでください、一応私の友人であるので!」
「僕も天界から見守ってるよ」
「エスメラルダか」
ぽんっと登場して肩に乗っかる。
「転生先には行けないけど、こっちからは覗けるからね」
わっるい顔するなあ。
「じゃあ行きますか」
「了解しました!」
アグネスがそう言うと、俺を包むようにして神々しい光が渦を巻き始める。
「またお会いしましょう!!」
だんだんと渦が激しさを増してくる。
「僕たちは待ってるからね」
もう顔が見えないほどになった。
「寂しくなったらまた来るさ」
一瞬だった。
なんの前触れもなく、俺はいつの間にか街にいた。
女神さんの優しい声が白い空間に響く。
俺は第二の人生のために自称精神と時のなんとか、要はあの最初の部屋にいる。
いよいよ俺は新しい世界へと転生されるわけだ。やっとか、と思う一方で少しこの世界に未練がましいものを感じる。
「お願いします」
「まず、カズキさんがこれから向かう世界の環境は物凄く地球と酷似しています。違いがあるとすれば多少の動植物の違いと魔法が存在することですね」
「……マジ?」
そのレベルでしか変わらんのかよ。
「そして、転生というよりかはカズキさんをそのまま転送します」
「記憶はそのままだよな?」
「お望みとあらば消しますが」
「いえ、結構です……」
「スキル等の付与は一切ごさいません」
まあ、俺が選択したことだしな。別にあっちでも必要ないだろ。
「ただし、友人なので天界へと返ってくることができます!」
「いつでもいいのか?」
「まあ、タイミングというものは存在しますが……。そこまでして返りたいですかね?」
アグネスが困ったような笑顔で尋ねる。
……まあ、そうかと問われると案外そうでもないな。さっき感じた未練とやらもどっか行っちまった。
「説明はこんなものですかね」
「なあアグネス」
「何でしょうか?!」
「俺ってさ、何のために転生するんだ?」
「……と言いますと?」
「大抵の転生には目的があるだろ?勇者となって魔王を倒すこととか、恋愛のルートを勝ち取るだとか。まあそんな大層なことでなくとも、少なくとも何かしらの目的があって転生されるものじゃないのか?でも俺にはない。俺って転生される意味あるのか?」
「………」
黙っちまった。……あれ今の発言は不味かったか…?
「カズキさん」
「っ、ハイッ!!」
何を言われるんだ。もしかして転生剥奪とかないよな?それとも天界永久追放とかか?いや、場合によってはそれよりm
「主人公がそれを言ってしまったらおしまいですよ」
拍子抜けしたアグネスの返答に固まる。目の前にいる女神の目には憐れみというより『哀』れみの色。
「大体、転生に目的を課すのはなかなかにおかしな話じゃないですか?死んで蘇った先で何かに囚われながら生きるのはあんまりだと思いますよ」
「……じゃあ俺は何をすればいいんだ」
「それは是非向こうの世界で見つけてください!そして次に会うときに一緒にお話ししましょう!」
そっか。
なんか吹っ切れた気がする。まあ、あっちに衣食住があればそれで事足りるんだ。
「わかった。取り敢えず俺は死なないように頑張る」
「はい!死なないでください、一応私の友人であるので!」
「僕も天界から見守ってるよ」
「エスメラルダか」
ぽんっと登場して肩に乗っかる。
「転生先には行けないけど、こっちからは覗けるからね」
わっるい顔するなあ。
「じゃあ行きますか」
「了解しました!」
アグネスがそう言うと、俺を包むようにして神々しい光が渦を巻き始める。
「またお会いしましょう!!」
だんだんと渦が激しさを増してくる。
「僕たちは待ってるからね」
もう顔が見えないほどになった。
「寂しくなったらまた来るさ」
一瞬だった。
なんの前触れもなく、俺はいつの間にか街にいた。
- 1.1話 ようこそ御都合主義者の天界へ 1
- 2.1話 ようこそ御都合主義者の天界へ 2
- 3.1話 ようこそ御都合主義者の天界へ 3
- 4.1話 ようこそ御都合主義者の天界へ 4
- 5.1話 ようこそ御都合主義者の天界へ 5
- 6.2話 とある女神の休憩時間 1
- 7.2話 とある女神の休憩時間 2
- 8.2話 とある女神の休憩時間 3
- 9.2話 とある女神の休憩時間 4
- 10.2話 とある女神の休憩時間 5
- 11.3話 死は混沌の至誠也 1
- 12.3話 死は混沌の至誠也 2
- 13.3話 死は混沌の至誠也 3
- 14.3話 死は混沌の至誠也 4
- 15.4話 見知らぬ、街道 1
- 16.4話 見知らぬ、街道 2
- 17.4話 見知らぬ、街道 3
- 18.5話 ゆく猫くる猫 1
- 19.5話 ゆく猫くる猫 2
- 20.5話 ゆく猫くる猫 3
- 21.5話 ゆく猫くる猫 4
- 22.5話 ゆく猫くる猫 5