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探偵は眠らない!

#22

5話 ゆく猫くる猫 5

「なあライカ。なんか作戦はあるのか?」
「正直、なんも思いついてない」
 マジ?
「じゃあ当たって砕けろってか?」
「…こればっかりは仕方ないわ。第一、私たちよりも小さい猫にどんな作戦が効くのよ」
 まあ、確かに。おそらく作戦を立てたところで失敗するだけだ。二人でできる作戦なんてタカが知れている。
「それこそ、魔法で捕まえて貰えばいいじゃねえか?」
「それじゃ私たちが解決したとは言えないでしょ」
 ライカもライカなりにプライドはあるらしい。
「でも、ノープランで突っ込んでも捕まる見込みはないだろ」
「それもそうよね…」
 しばらく唸っていたが、どうやら考えるのをやめたらしい。
「とにかく、まずは現物を見に行くわよ。違う可能性もなくはないんだから」
 ということで、その猫がいる大通りに急いで向かう。ここからそう遠くない。
 気のままに動いているのならば、そのうち帰ってくるんじゃないかとライカに何度も言った。それでも捕獲を試みるのはライカなりのプライドなのだろうか?それとも別の要因が働いているのだろうか。
 残念ながら、本人はそれについて話そうとはしないので俺もここで黙っておく。
「さて、ここら辺よね」
 建物に挟まれた小道を抜けると、大通りに出た。左右幅はトラックが二台並走できるぐらいの広さ。俗に言う一般道だ。
 道は埋め尽くされるほどではないが、それでも賑わいをみせる。ここを猫が歩いているのなら、日本の場合物珍しさに人だかりができて目立ちそうだが。
「這いつくばって探すか?」
「いえ。もう見つけたわ」
 早いな。
「さすが」
「…何よ。ニヤニヤと」
 まずい顔に出てたか。
「いや、まあ。な?」
 そうこっちを睨むな。
「ッ痛ってぇ!」
 足の甲を思いっきり踏んできやがった。
「さ、満足したし、ふざけてないでとっとと捕まえるわよ」
 ライカが言うにはここからそう遠くない位置にいるらしい。猫は路上の箱の上に座っているみたいで、動く気配はないそうだ。
「俺なりに作戦立ててみたんだけど」
「言ってみなさいよ」
「挟み撃ちだよ」
「案外シンプルね。それで捕まるかしら?」
「まあ勝率は低いだろうな。回数的にも二回までだ。学習されると通用しなくなる」
 つまり作戦はこうだ!
 まずライカが威圧感を与えない程度に背後から近づく。それに気づいた猫がライカを見た瞬間に俺が後ろから捕まえる。
「問題は…」
 チラッとライカを見る。
「お前が威圧感なしに近づけるかだ」
「ナメてんの?」
「……威圧感出てます」
「猫の前ぐらいじゃあ大丈夫よ」
「ほんとかなぁ」
「文句ある?」
「イエナイデス」
 怖えぇ。
「じゃあ、アンタはさっさと位置につきなさい」

作者メッセージ

久々になります。

2026/01/14 08:06

ゐぬい
ID:≫ 18yayKY/7LFxA
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探偵推理異世界転生ギャグコメディ魔法

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