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探偵は眠らない!

#5

1話 ようこそ御都合主義者の天界へ 5

「さてさて、」
 アグネスがカウンターの反対側に座った。俺もやっと腰を落ち着かせられるぜ。
「転生先のリクエストについてですが、もう一度説明させてもらいますね」
 机からポンっとフリップが湧いて出た。
「便利だなそれ」
「えーっとですね。まずリクエストというのはあくまでも希望の範囲内なので、全部叶うとは限りません」
「まあ、そのくらいは」
「そして、手順としてはこのフリップ通りなのですが」
 見せられたフリップには時系列を説明するような図が描かれている。
「まず、『何になりたいか』です」
「人間のままだな。スライムとかろくな事なさそうだし」
「そして、『どこに行きたいか』」
 これが重要だ。俺の主人公ライフを大きく左右すると言っても過言ではない。
「どんなところがあるんだ?」
「こちらも図付きで説明しますね」
 フリップの絵が波に均される砂浜のように消えて樹形図が出てきた。
「大まかに分けると星は二つに分けられます。魔法がある世界とない世界です」
「アグネスがさっき使ってたのも魔法だよな?」
「そうですね。ちなみに地球も魔法を使う星に分類されています」
「ってことは、誰かが使ってたってことか…。ロマンあるな」
「その反応は意外ですね」
「どういうことだ?」
「いや、地球人って箱の中に人間を閉じ込めたり、物体を凍らせたり熱したりしてるじゃないですか?あれって魔法ですよ」
「あれ違うから。カガク。自然現象を利用してるだけ」
「十分魔法ですよ!」
 天界もだいぶ雑な仕事するなオイ。
「まあ、俺は純粋に魔法に興味あるし、ある星がいいかな」
「わかりました。あとは何かありますか?」
「なるべく地球に近い感じの星にしてくれないか?ユゴスとかに飛ばされても困るし」
「努力はしますが…。わかりませんね…」
 アグネスが言葉を濁らせると、机からパソコンが生えてきた。…天界にあるんか。しかもちょっと古いし。
「………あー。何件かあります」
「じゃあ、なんとかそこを頼む」
「承知しました!」
 まあ、ゼロから始めるなんとかでもいいとは思うが、予備知識を使えるに越したことはない。
「最後は『オプション』ですね」
「ああー。よくアニメで見るようないわゆる『チート』ってやつか」
「そうですね。転生先での生活の支えになるようにと、そんな感じで渡すやつです」
「……そうか…。俺は別に世界征服したいわけじゃないしな…」
「大抵のお客様は魔法とか武器とかですね」
「まあ、そうだろうな」
「なんかありますか?要望がなければテキトーに決めますが」
「…そうだな。もう少し待ってもらえるか?慎重に決めたいんだ」
「できますが…期間は三日ってところですね。転生させるときに付与しますね」
「わかった。サンキューな」
「では、説明は以上となるのであとは自由に過ごしてもらって構いません。何か不明な点があれば指輪に聞いてください。また三日後にお呼びしますね!」
 その言葉と同時に、周りの風景がジェンガのように崩れていき、俺はあの天窓の大広間の最下層にぽつんと立っていた。

作者メッセージ

転生カウンターとは…

2025/09/29 17:58

ゐぬい
ID:≫ 18yayKY/7LFxA
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探偵推理異世界転生ギャグコメディ魔法

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