どうやらこれは拓弥ですら予想していなかったようだ。動揺が言葉の詰まり具合からわかる。
モナリザよりも深く、まっすぐとこちらを見るその顔には文字通り嘲り笑うような微笑が浮かんでいた。
「咲…さすがに返してあげなって」
周りの女子集団は口々に反対の意を表明する。勝利の追い風がこっちに吹きつつあるぞ、勝機が見えそうだ。
『いけ、お前がここで発言権を取り返すんだ!』
今が畳み掛けるチャンスだと思い言おうとしたが、
「でも、気にならない?」
とやや挑戦的な発言が風向きを変えた。女子たちは悩み半分も「まあ」と同調するものも出てしまった。
パスタの麺を半分に折ろうとしたもののパキッと弾け飛んでしまったように、思った方とは別のあらぬ方向へと進む。そして、小林さんと俺の間には冷戦期のような空気が流れ、教室中に広がる。
『残念だが、俺はそっちに加勢できん。したら千本釣りのようになにか厄介な問題を引き当てることになりそうだからな…』
そう言うとインカムの向こうは黙りこくってしまった。クソッ、これじゃあマル秘な画像映像文章その他諸々が全部流失してしまう。
「で、どうしたいの?このスマホ?」
最後のチャンスと言わんばかりに小林さんは俺に聞いた。
『開けてしまえ、小林さん!』
「?!」
俺は一瞬戸惑った。それは拓弥の声ではない。が、どこかで聞いたことのある声。
和義か…!
モナリザよりも深く、まっすぐとこちらを見るその顔には文字通り嘲り笑うような微笑が浮かんでいた。
「咲…さすがに返してあげなって」
周りの女子集団は口々に反対の意を表明する。勝利の追い風がこっちに吹きつつあるぞ、勝機が見えそうだ。
『いけ、お前がここで発言権を取り返すんだ!』
今が畳み掛けるチャンスだと思い言おうとしたが、
「でも、気にならない?」
とやや挑戦的な発言が風向きを変えた。女子たちは悩み半分も「まあ」と同調するものも出てしまった。
パスタの麺を半分に折ろうとしたもののパキッと弾け飛んでしまったように、思った方とは別のあらぬ方向へと進む。そして、小林さんと俺の間には冷戦期のような空気が流れ、教室中に広がる。
『残念だが、俺はそっちに加勢できん。したら千本釣りのようになにか厄介な問題を引き当てることになりそうだからな…』
そう言うとインカムの向こうは黙りこくってしまった。クソッ、これじゃあマル秘な画像映像文章その他諸々が全部流失してしまう。
「で、どうしたいの?このスマホ?」
最後のチャンスと言わんばかりに小林さんは俺に聞いた。
『開けてしまえ、小林さん!』
「?!」
俺は一瞬戸惑った。それは拓弥の声ではない。が、どこかで聞いたことのある声。
和義か…!