朝の光が差し込む教室は、まだ少し静かだった。
遥は胸の前で、小さな紙袋をそっと握りしめる。
中には、律とおそろいにしたくて選んだシャーペンが入っている。
「今日こそ……渡す」
小さく息を吸って、律の席のほうへ目を向けた。
ちょうどそのとき、律が教室に入ってきた。
けれど──
遥と目が合った瞬間、律はふっと視線をそらし、
そのまま何事もなかったように自分の席へ向かっていく。
「……あれ?」
声をかけようと立ち上がりかけた遥の前を、
律はまるで“避けるように”通り過ぎた。
昨日まで普通に話していたのに。
理由なんて思い当たらない。
胸の奥がきゅっと痛む。
「律……?」
呼んでも、律は振り返らない。
席に座ると、教科書を開いて、
遥のほうを一度も見ようとしなかった。
遥はそっと席に戻り、
紙袋を膝の上に置いたまま、
ただ律の背中を見つめるしかなかった。
──どうして避けるの?
その答えは、まだ遥にはわからない。
遥は胸の前で、小さな紙袋をそっと握りしめる。
中には、律とおそろいにしたくて選んだシャーペンが入っている。
「今日こそ……渡す」
小さく息を吸って、律の席のほうへ目を向けた。
ちょうどそのとき、律が教室に入ってきた。
けれど──
遥と目が合った瞬間、律はふっと視線をそらし、
そのまま何事もなかったように自分の席へ向かっていく。
「……あれ?」
声をかけようと立ち上がりかけた遥の前を、
律はまるで“避けるように”通り過ぎた。
昨日まで普通に話していたのに。
理由なんて思い当たらない。
胸の奥がきゅっと痛む。
「律……?」
呼んでも、律は振り返らない。
席に座ると、教科書を開いて、
遥のほうを一度も見ようとしなかった。
遥はそっと席に戻り、
紙袋を膝の上に置いたまま、
ただ律の背中を見つめるしかなかった。
──どうして避けるの?
その答えは、まだ遥にはわからない。