直「……で、例の計画とやらは順調なのか?」
俺はそう聞く
善一「まぁな。」
「資材・人数も順調に揃ってきている。」
「後は……、集めた奴らが殺されないことを祈るばかりだな。」
「…集めた奴らはどうしてるんだ?」
「このリストにまとめてある。」
善一はそう言って、一枚の紙を取り出す。
その紙には、様々な生物人間の名前が記入されていた。
俺の名前や、善一たちの名前もそこに記入されていた。
その中に、“ラピス・モルフォーシス”の名前が記されていることに気づく。
「……今回もか……。」
俺は小さくそう呟く。
あの時、はっきりと伝えておけば良かったと、心の中で後悔する。
(……今更遅いか。)
こうなってしまったからにはやるしかない。
善一やラピスたちが命を落とさないように、今回こそ……、
(あいつを……殺さないとな…。)
「……作戦は、“アレ”が完成次第決行しようと思うんだが。」
善一が、間をおいて話す。
「……ああ、それでいい。」
俺はそう返す。
「…で、あいつは連れてくのか?」
「あいつ…?」
俺は、善一が誰の事を言っているのか分からなかったので、思わず聞き返す。
「黄蜂の事だ。」
「あー…あいつか……。」
俺はしばらく考え込む。
確かに、黄蜂は実力的には申し分ない。
しかし、あいつの性格だと、必ず迷いが生じる。
その迷いは、戦場では命取りとなる。
「……やめとくよ。」
「……足手纏いになりかねないからな。」
「…そうか。」
俺はあえて突き放すような言葉で、善一に告げた。
黄蜂side
私は、今までの会話を隠れて聞いていた。
どういうこと?計画って何?何なの?
(一体…何者なの…?)
私が不思議に思っていた時、
「黄蜂の事だ。」
「…!」
私の事が話題に挙がったのが、耳に入った。
「あー…あいつか……。」
直はしばらく考え込んだ後、はっきりとこう言った。
「……やめとくよ。」
「……“足手纏いになりかねないからな”。」
「…ッ!!」
私の全身から、力が全力で逃げ出した。
私は壁にもたれかかり、座り込む。
(……やっぱり私って……無力なのかなぁ…。)
自然と出てきた涙が、頬を這う。
私は静かに涙を流していた。
しばらく経った後、私は立ち上がり、
「……。」
何も言わずに、店の裏口から出て行った。
店の中では、真依さんが、すやすやと寝息を立てていた。
直side
「……黄蜂…遅くねぇか…?」
「……そうだな。」
(……今は…これしかない…。)
俺はそう自分に言い聞かせた。
胸がキツく締められる感覚がした。
俺はスクッと立ち上がり、
「…少し、病院の方まで行ってくる。」
「…どっか怪我したのか?」
「いや…そういうわけじゃない。」
本当は、この心の病をなくしてほしいと言いたかったが、それは憚られた。
[水平線]
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俺はそう聞く
善一「まぁな。」
「資材・人数も順調に揃ってきている。」
「後は……、集めた奴らが殺されないことを祈るばかりだな。」
「…集めた奴らはどうしてるんだ?」
「このリストにまとめてある。」
善一はそう言って、一枚の紙を取り出す。
その紙には、様々な生物人間の名前が記入されていた。
俺の名前や、善一たちの名前もそこに記入されていた。
その中に、“ラピス・モルフォーシス”の名前が記されていることに気づく。
「……今回もか……。」
俺は小さくそう呟く。
あの時、はっきりと伝えておけば良かったと、心の中で後悔する。
(……今更遅いか。)
こうなってしまったからにはやるしかない。
善一やラピスたちが命を落とさないように、今回こそ……、
(あいつを……殺さないとな…。)
「……作戦は、“アレ”が完成次第決行しようと思うんだが。」
善一が、間をおいて話す。
「……ああ、それでいい。」
俺はそう返す。
「…で、あいつは連れてくのか?」
「あいつ…?」
俺は、善一が誰の事を言っているのか分からなかったので、思わず聞き返す。
「黄蜂の事だ。」
「あー…あいつか……。」
俺はしばらく考え込む。
確かに、黄蜂は実力的には申し分ない。
しかし、あいつの性格だと、必ず迷いが生じる。
その迷いは、戦場では命取りとなる。
「……やめとくよ。」
「……足手纏いになりかねないからな。」
「…そうか。」
俺はあえて突き放すような言葉で、善一に告げた。
黄蜂side
私は、今までの会話を隠れて聞いていた。
どういうこと?計画って何?何なの?
(一体…何者なの…?)
私が不思議に思っていた時、
「黄蜂の事だ。」
「…!」
私の事が話題に挙がったのが、耳に入った。
「あー…あいつか……。」
直はしばらく考え込んだ後、はっきりとこう言った。
「……やめとくよ。」
「……“足手纏いになりかねないからな”。」
「…ッ!!」
私の全身から、力が全力で逃げ出した。
私は壁にもたれかかり、座り込む。
(……やっぱり私って……無力なのかなぁ…。)
自然と出てきた涙が、頬を這う。
私は静かに涙を流していた。
しばらく経った後、私は立ち上がり、
「……。」
何も言わずに、店の裏口から出て行った。
店の中では、真依さんが、すやすやと寝息を立てていた。
直side
「……黄蜂…遅くねぇか…?」
「……そうだな。」
(……今は…これしかない…。)
俺はそう自分に言い聞かせた。
胸がキツく締められる感覚がした。
俺はスクッと立ち上がり、
「…少し、病院の方まで行ってくる。」
「…どっか怪我したのか?」
「いや…そういうわけじゃない。」
本当は、この心の病をなくしてほしいと言いたかったが、それは憚られた。
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- 1.Prologue
- 2.第一話・亀と隼
- 3.第二話・亀の逃走劇
- 4.第三話・治療
- 5.第四話・旧知の蝶と平和好きな蛾
- 6.第五話・商売、そして魔物へ
- 7.第六話・亀対狐
- 8.第七話・狂人二人と妨害
- 9.第八話・邪魔
- 10.第九話α・正義の雀蜂
- 11.第十話・蜥蜴と猫の脱出
- 12.第十話・蜥蜴と猫の脱出
- 13.第十一話・隼と狐
- 14.第十二話・強きを欲する隼対永遠(とわ)の狂宴を望む妖狐
- 15.第十三話・狐、憤慨ス
- 16.第十四話・宴、狂風の如し
- 17.第十五話・介入
- 18.第十六話・最悪のクリスマスプレゼント
- 19.第十七話・常連と昨日ぶりの蛾
- 20.第十八話・魔物の出現
- 21.第十九話・蛾を怒らせてはいけない、そうだろ?
- 22.第二十話・so cute
- 23.第二十一話・例の計画
- 24.第二十二話・不審な動き
- 25.第二十三話・隼対ハヤブサ
- 26.第二十四話・亀と大魚、時々蜥蜴、猫に候
- 27.第二十五話・隼の翼竜・ハヤブサ狩り
- 28.第二十六話・安全確認