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生物人間バトルロイヤル

#21

第十九話・蛾を怒らせてはいけない、そうだろ?

???side

まずは一人目。

計画は順調だ。

あとはもう二人に渡す事が出来れば、尚良だ。

そのうちの一人はどこにいるか分かるが、もう一人がな……。

神出鬼没というか……。

どこからともなく、フラッと現れるため、会う事自体難しい。

そう思っていた矢先、

「……あ、いた。」

目の前に狐の生物人間である、九重玉雲がいた。

仮眠中なのか、建物の陰で|蹲《うずくま》ったまま、動かない。

ところどころに傷があり、少しだが地面に血溜まりができている。

ふと出た私の声を聞き取れなかったあたり、未だ鼓膜は回復していないのだろう。

(……起きないといいが…。)

私はそう思いながら、彼女にゆっくり近づく。

彼女の近くにネックレスをそっと置き、すぐに離れようとする。

……起きる気配は、未だない。

気持ちよさそうな寝息を立てながら、彼女は寝ている。

私が彼女に背を向けて立ち去ろうとすると……、

突如、寝息が聞こえなくなる。

「…?」

気になって後ろを見ると、

「……さすがは、狐の生物人間といったところだ。」

彼女は忽然と姿を消していた。

ネックレスも持ち去られていた。

まるで、最初から無かったかのように。

[水平線]

直side

「クソッ……増えるなんて聞いてないぞ…!」

突如として現れた蟹型の魔物。

最初は一体だけだったが、他の魔物を呼び寄せる能力でもあったのか、次々に魔物が集まってくる。

大型の魔物だけでも5体いる。

小型の魔物は……ざっと三十体くらいか?

うち一部の魔物は、は虫類のような鱗に覆われていて、人型だ。

「この数は少し厳しいな……。」

|滝斗《筋肉バカ》はそう言いながら、素手で魔物を吹き飛ばしている。

ただ、少しばかり手が痛そうだ。

グローブやらメリケンサックやらを装着していない状態で魔物を殴っているんだ、無理もないだろう。

そのそばでは、さも楽しそうに魔物と戦っている悠と、的確に魔物を銃で撃ち抜いている善一と黄蜂の三人が奮闘している。

「…‘’turtle spinner‘’。」

俺も、回転する甲羅をなるべく多く召喚し、魔物に向かって飛ばす。

小型の魔物は後ろに吹っ飛び、大型の魔物は後ろにのけぞる。

その勢いのまま戦っていると、数分もすれば小型の魔物はあらかた片付けられた。

大型も2体しかいない。

善一「…何とかなりそうだな。」

黄蜂「そうですね…。」

「魔物も根性ないね!」

悠は満足したりない、といった感じの表情だ。

(…こいつ、[漢字]玉雲とか颯とか[/漢字][ふりがな]狂人[/ふりがな]と会ったらどんな反応するんだろう…。)

俺はそんな事を考えながら、剣を構える。

その時、

「!!」

「おい!直!!上だ!!」

「!?」

上から、翼竜型の魔物が急襲してきた。

俺はその攻撃をなんとか受け流す。

滝斗がいなかったら死んでたかもな。

ただ、受け流す方向が悪かった。

魔物はその勢いのまま、心配そうにこちらを見つめていた真依の方へ飛んでいく。

「!!」

直「ッやばい!」

俺は急いで甲羅を召喚して、飛ばす。

しかし、とてもではないが間に合いそうにない。

魔物が真依と衝突しそうになったその時

ザシュッ

赤い閃光が走った。

次の瞬間、魔物は真っ二つになって崩れ去り、

「もう…お店壊すのだけはやめてよね。」

マジギレの蚕蛾が立っていた。

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2026/02/09 17:23

ログチカ/Rogutika
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