no side
(部隊を二つに分けたのは失態だったか…?)
彼…布井彪次は焦燥感を抱いていた。
なぜなら、玉雲殺害のために先行させた部隊からの通信が、たった今途絶えたからだ。
おそらく、玉雲に返り討ちにあった、もしくは他の生物人間に襲われたか、そのどちらかだ。
(リンは大丈夫だろうか…?)
先行部隊には、側近であり副司令官の、優秀なスナイパーである加島リンを配属させておいたが、そのリンも、玉雲には勝てるかどうか分からない。
…多分、彪次でも厳しいだろう。
たとえ玉雲が聴力を失っていたとしても。
「急ぐぞ!」
「はい!!」
彪次がより一層歩く速度をあげようとする。
その時、
「司令官!!」
「!!」
遠くから一人の隊員が向かってくる。
肩を誰かに貸しながら。
「大丈夫か!」
「はい!私は大丈夫です。」
「ただ、加島副司令官が……。」
「…ッ!!」
リンの腕は一部が火傷により負傷、ところどころに切り傷がある。
腹部には大きい切り傷がある。
リン「申し訳ございません……布井様……!」
「…喋らなくていい…。」
「救護班はいるか!?」
彪次がそう言うと、担架を持ち、手に赤十字の腕章をつけた人が走ってくる。
「リンを…副司令を本部まで運んでくれ。」
「君、現場の状況は?」
先程までリンに肩を貸していた隊員に、彪次は聞く。
「はい、玉雲は聴力を失っていますが、現場の部隊はほぼ壊滅。」
「更に、ブラックリストに載っている生物人間の、風嵐颯も確認されています。」
「!!」
「…そうか。」
「……皆、一度戻って立て直すぞ。」
「…今回の作戦は中止だ。」
「…はい。」
彼は少し考えた後に、そう隊員達に告げた。
彪次達は撤退を始めた。
燃え盛る炎、その火種はただの人間。
その炎は、瓦礫へと燃え移り、ビル群はその業火に包まれていく。
しかし、そんな事は狂人たちにとって関係ない。
ただ、戦えればそれでいい。
BPさえ入手出来れば………願いが叶えば、それでいいのだ。
依然状況は変わらない。
颯の攻撃を、玉雲は踊り舞うようにかわす。
そして、玉雲は攻撃をかわした直後に、颯に攻撃を入れようとする。
しかし、颯もその攻撃を受け止めたり、避けたりする。
まさに、一進一退の攻防だ。
ただ、永遠に続く事柄なんて、この世には存在しない。
そうだろ?
ザシュッ
玉雲「ッ!!」
颯「グッ…!」
玉雲の短剣、颯の鎌が双方の身体を切り裂く。
それでも、お互いに攻撃をやめない。
いや、‘’やめようとしない‘’の方が正しいかもな。
「……まだ、早いな。」
謎の人物によって、ボタンが押される。
すると、彼女が戦っている場所に可燃性のガスが入った赤い色のドラム缶が出現する。
火気厳禁というシールが貼ってある。
「!!」
二人の攻撃の手が止まる。
いくら狂人とはいえ、燃え盛る業火の真ん中に、可燃性のガスを大量に置くとどうなるかぐらい分かる。
二人はすぐに、その場を離れた。
後悔の念を抱きながら。
数分後、ビル群は爆発により崩れ去った。
[水平線]
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(部隊を二つに分けたのは失態だったか…?)
彼…布井彪次は焦燥感を抱いていた。
なぜなら、玉雲殺害のために先行させた部隊からの通信が、たった今途絶えたからだ。
おそらく、玉雲に返り討ちにあった、もしくは他の生物人間に襲われたか、そのどちらかだ。
(リンは大丈夫だろうか…?)
先行部隊には、側近であり副司令官の、優秀なスナイパーである加島リンを配属させておいたが、そのリンも、玉雲には勝てるかどうか分からない。
…多分、彪次でも厳しいだろう。
たとえ玉雲が聴力を失っていたとしても。
「急ぐぞ!」
「はい!!」
彪次がより一層歩く速度をあげようとする。
その時、
「司令官!!」
「!!」
遠くから一人の隊員が向かってくる。
肩を誰かに貸しながら。
「大丈夫か!」
「はい!私は大丈夫です。」
「ただ、加島副司令官が……。」
「…ッ!!」
リンの腕は一部が火傷により負傷、ところどころに切り傷がある。
腹部には大きい切り傷がある。
リン「申し訳ございません……布井様……!」
「…喋らなくていい…。」
「救護班はいるか!?」
彪次がそう言うと、担架を持ち、手に赤十字の腕章をつけた人が走ってくる。
「リンを…副司令を本部まで運んでくれ。」
「君、現場の状況は?」
先程までリンに肩を貸していた隊員に、彪次は聞く。
「はい、玉雲は聴力を失っていますが、現場の部隊はほぼ壊滅。」
「更に、ブラックリストに載っている生物人間の、風嵐颯も確認されています。」
「!!」
「…そうか。」
「……皆、一度戻って立て直すぞ。」
「…今回の作戦は中止だ。」
「…はい。」
彼は少し考えた後に、そう隊員達に告げた。
彪次達は撤退を始めた。
燃え盛る炎、その火種はただの人間。
その炎は、瓦礫へと燃え移り、ビル群はその業火に包まれていく。
しかし、そんな事は狂人たちにとって関係ない。
ただ、戦えればそれでいい。
BPさえ入手出来れば………願いが叶えば、それでいいのだ。
依然状況は変わらない。
颯の攻撃を、玉雲は踊り舞うようにかわす。
そして、玉雲は攻撃をかわした直後に、颯に攻撃を入れようとする。
しかし、颯もその攻撃を受け止めたり、避けたりする。
まさに、一進一退の攻防だ。
ただ、永遠に続く事柄なんて、この世には存在しない。
そうだろ?
ザシュッ
玉雲「ッ!!」
颯「グッ…!」
玉雲の短剣、颯の鎌が双方の身体を切り裂く。
それでも、お互いに攻撃をやめない。
いや、‘’やめようとしない‘’の方が正しいかもな。
「……まだ、早いな。」
謎の人物によって、ボタンが押される。
すると、彼女が戦っている場所に可燃性のガスが入った赤い色のドラム缶が出現する。
火気厳禁というシールが貼ってある。
「!!」
二人の攻撃の手が止まる。
いくら狂人とはいえ、燃え盛る業火の真ん中に、可燃性のガスを大量に置くとどうなるかぐらい分かる。
二人はすぐに、その場を離れた。
後悔の念を抱きながら。
数分後、ビル群は爆発により崩れ去った。
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- 1.Prologue
- 2.第一話・亀と隼
- 3.第二話・亀の逃走劇
- 4.第三話・治療
- 5.第四話・旧知の蝶と平和好きな蛾
- 6.第五話・商売、そして魔物へ
- 7.第六話・亀対狐
- 8.第七話・狂人二人と妨害
- 9.第八話・邪魔
- 10.第九話α・正義の雀蜂
- 11.第十話・蜥蜴と猫の脱出
- 12.第十話・蜥蜴と猫の脱出
- 13.第十一話・隼と狐
- 14.第十二話・強きを欲する隼対永遠(とわ)の狂宴を望む妖狐
- 15.第十三話・狐、憤慨ス
- 16.第十四話・宴、狂風の如し
- 17.第十五話・介入
- 18.第十六話・最悪のクリスマスプレゼント
- 19.第十七話・常連と昨日ぶりの蛾
- 20.第十八話・魔物の出現
- 21.第十九話・蛾を怒らせてはいけない、そうだろ?
- 22.第二十話・so cute
- 23.第二十一話・例の計画
- 24.第二十二話・不審な動き
- 25.第二十三話・隼対ハヤブサ
- 26.第二十四話・亀と大魚、時々蜥蜴、猫に候
- 27.第二十五話・隼の翼竜・ハヤブサ狩り
- 28.第二十六話・安全確認