no side
ある暗い一室の中、一人の青年と、何人かの武装した者が、手元にある資料を見つめていた。
「…資料に載っているのが、現在、我が部隊のブラックリストに載っている生物人間たちだ。」
一人の青年が、資料を持ち、立ちながら説明する。
彼の名を布井[漢字]彪次[/漢字][ふりがな]ひゅうじ[/ふりがな]。
生物人間根絶部隊の総司令官であり、現場指揮隊長。
まぁ、リーダー的なポジションの人物だ。
「非常に危険で、厄介な能力を持っていたり、我が部隊にとって目障りな者ばかりだ。」
「戦闘区域にて発見したら、即時の殺害が求められる。」
リストには、橋本直、九重玉雲、風嵐颯、日野原痢紅、その他にも生物人間たちの名前が記載されていた。
……ほう、繭原真依の名前が載っているとは、意外だなぁ。
「彪次司令官、この者達を、これからいかにして根絶するのでありますか?」
一人の人間が、手を挙げてそう質問する。
「…例外はあるが、正直に言って、載っている者一人一人の実力が、相当なものだ。」
「一人ずつじっくりと殺していくが、出来る範囲で複数の殺害も行う予定だ。」
「了解しました。」
「さて、本題だが…、」
「現在、九重玉雲が戦闘区域の旧第三センタービル群周辺にいる事が分かった。」
全員「!!」
「我々は、玉雲殺害に総力を挙げるつもりだ。」
「総員、出動の準備をしろ!」
「はい!!」
彼らは、急ピッチで出動の準備をし始めた。
[水平線]
玉雲side
パラパラッ
小さい砂の粒が落ちてくる。
その砂の粒は、瓦礫の山へと降り積もる。
その瓦礫の下には一人の生物人間……風嵐颯が埋まっている。
「…。」
BPが増えていないのを見るに、彼女はまだ死んでいないのだろう。
しかし、結局のところ勝負はついたようなものだろう。
彼女の能力では、この瓦礫の山を押しのけて出てくるなど、不可能に近い。
「…終わりね。」
私は、そう呟いた。
この言葉にはいくつか意味があるだろう。
しかし、その一つ一つを気にかけているほど、私は暇ではない。
そんなことは今、どうでもいいのだ。
今はただ、次の楽しいことを追い求めればいい。
そう考えて、その場を離れようとしたその時、
キィィィン
「ッ!?」
耳をつんざくような音が聞こえ、私はすかさず耳を塞ぐ。
その音は段々と大きくなる。
周波数が高くなっている、という表現の方が正しいかもしれない。
その音に紛れて、何人かが近づいてくる足音が聞こえる。
おそらく、生物人間根絶部隊の奴らだろう。
「グッ…!」
足音のする方を向こうとしても、高周波の音のせいでまともに動く事すらままならない。
とてつもない不快感が、私の体を駆け巡る。
そんな私をよそに、音は一方的に大きくなっていく。
音が一段と大きくなったその時、
ブチッ!!
「ッ!!」
私の何かが破れる。
直後に、両耳の方から、何かが[漢字]滴[/漢字][ふりがな]したた[/ふりがな]り落ちる。
そして、音がほとんど聞き取れなくなった。
鼓膜だ。
私の鼓膜が、大きな音に耐えきれず破れたのだ。
正確には高周波の大きな音と言った方が正しいかもしれない。
高周波の音は、耳のいい私にとってよく聞こえる。
それが大きい音として聞こえてくれば、鼓膜は破れるだろう。
さらに、
ダァン!
「ウッ……!」
一発の銃弾が、左肩を掠める。
いつのまにか後ろには、人の気配がいくつも感じられる。
私の頭の中には、‘’イライラ‘’しかなかった。
[水平線]
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ある暗い一室の中、一人の青年と、何人かの武装した者が、手元にある資料を見つめていた。
「…資料に載っているのが、現在、我が部隊のブラックリストに載っている生物人間たちだ。」
一人の青年が、資料を持ち、立ちながら説明する。
彼の名を布井[漢字]彪次[/漢字][ふりがな]ひゅうじ[/ふりがな]。
生物人間根絶部隊の総司令官であり、現場指揮隊長。
まぁ、リーダー的なポジションの人物だ。
「非常に危険で、厄介な能力を持っていたり、我が部隊にとって目障りな者ばかりだ。」
「戦闘区域にて発見したら、即時の殺害が求められる。」
リストには、橋本直、九重玉雲、風嵐颯、日野原痢紅、その他にも生物人間たちの名前が記載されていた。
……ほう、繭原真依の名前が載っているとは、意外だなぁ。
「彪次司令官、この者達を、これからいかにして根絶するのでありますか?」
一人の人間が、手を挙げてそう質問する。
「…例外はあるが、正直に言って、載っている者一人一人の実力が、相当なものだ。」
「一人ずつじっくりと殺していくが、出来る範囲で複数の殺害も行う予定だ。」
「了解しました。」
「さて、本題だが…、」
「現在、九重玉雲が戦闘区域の旧第三センタービル群周辺にいる事が分かった。」
全員「!!」
「我々は、玉雲殺害に総力を挙げるつもりだ。」
「総員、出動の準備をしろ!」
「はい!!」
彼らは、急ピッチで出動の準備をし始めた。
[水平線]
玉雲side
パラパラッ
小さい砂の粒が落ちてくる。
その砂の粒は、瓦礫の山へと降り積もる。
その瓦礫の下には一人の生物人間……風嵐颯が埋まっている。
「…。」
BPが増えていないのを見るに、彼女はまだ死んでいないのだろう。
しかし、結局のところ勝負はついたようなものだろう。
彼女の能力では、この瓦礫の山を押しのけて出てくるなど、不可能に近い。
「…終わりね。」
私は、そう呟いた。
この言葉にはいくつか意味があるだろう。
しかし、その一つ一つを気にかけているほど、私は暇ではない。
そんなことは今、どうでもいいのだ。
今はただ、次の楽しいことを追い求めればいい。
そう考えて、その場を離れようとしたその時、
キィィィン
「ッ!?」
耳をつんざくような音が聞こえ、私はすかさず耳を塞ぐ。
その音は段々と大きくなる。
周波数が高くなっている、という表現の方が正しいかもしれない。
その音に紛れて、何人かが近づいてくる足音が聞こえる。
おそらく、生物人間根絶部隊の奴らだろう。
「グッ…!」
足音のする方を向こうとしても、高周波の音のせいでまともに動く事すらままならない。
とてつもない不快感が、私の体を駆け巡る。
そんな私をよそに、音は一方的に大きくなっていく。
音が一段と大きくなったその時、
ブチッ!!
「ッ!!」
私の何かが破れる。
直後に、両耳の方から、何かが[漢字]滴[/漢字][ふりがな]したた[/ふりがな]り落ちる。
そして、音がほとんど聞き取れなくなった。
鼓膜だ。
私の鼓膜が、大きな音に耐えきれず破れたのだ。
正確には高周波の大きな音と言った方が正しいかもしれない。
高周波の音は、耳のいい私にとってよく聞こえる。
それが大きい音として聞こえてくれば、鼓膜は破れるだろう。
さらに、
ダァン!
「ウッ……!」
一発の銃弾が、左肩を掠める。
いつのまにか後ろには、人の気配がいくつも感じられる。
私の頭の中には、‘’イライラ‘’しかなかった。
[水平線]
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- 1.Prologue
- 2.第一話・亀と隼
- 3.第二話・亀の逃走劇
- 4.第三話・治療
- 5.第四話・旧知の蝶と平和好きな蛾
- 6.第五話・商売、そして魔物へ
- 7.第六話・亀対狐
- 8.第七話・狂人二人と妨害
- 9.第八話・邪魔
- 10.第九話α・正義の雀蜂
- 11.第十話・蜥蜴と猫の脱出
- 12.第十話・蜥蜴と猫の脱出
- 13.第十一話・隼と狐
- 14.第十二話・強きを欲する隼対永遠(とわ)の狂宴を望む妖狐
- 15.第十三話・狐、憤慨ス
- 16.第十四話・宴、狂風の如し
- 17.第十五話・介入
- 18.第十六話・最悪のクリスマスプレゼント
- 19.第十七話・常連と昨日ぶりの蛾
- 20.第十八話・魔物の出現
- 21.第十九話・蛾を怒らせてはいけない、そうだろ?
- 22.第二十話・so cute
- 23.第二十一話・例の計画
- 24.第二十二話・不審な動き
- 25.第二十三話・隼対ハヤブサ
- 26.第二十四話・亀と大魚、時々蜥蜴、猫に候
- 27.第二十五話・隼の翼竜・ハヤブサ狩り
- 28.第二十六話・安全確認