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生物人間バトルロイヤル

#9

第八話・邪魔

?「なんで…?」

銃を持ったサイドテールの少女は、訴えかけるようにこちらを見てくる。

直「…。」

玉雲「はぁ…この世界でそんな事言うなんて…。」

しかし、俺の目の前にいる一人の狂人に、モラルとか一昔前の常識なんてものは通用しなさそうだった。

「こんな楽しい事を自分から逃そうとするなんて…、」

「貴方、人生10割損してるわよ?」

玉雲はそう言うと、サイドテールの少女に向かっていく。

「……!」

しかし少女は、戦いの意思を見せずに攻撃を避ける。

(…銃はハリボテか何かか?)

俺は疑問に思いながらも、吹き飛ばされた剣を取りに行く。

「…!」

その時、小さい針が周りにいくつか落ちている事に気づく。

「…なるほどね。」

俺はその針を手に取って見つめ、一人納得する。

(奴の銃は短針銃、しかも針のサイズが小さいことから、殺傷力の低い代物だな。)

針が刺さった箇所にもよるが…。

例えば………

考えるのはよそう。

俺は、玉雲と少女が戦っている方へと目を向ける。

「…そんなんじゃ楽しめないわ。」

玉雲は猛攻を仕掛けている。

戦いを邪魔されたのが余程気に入らなかったのだろう。

(……まるで子供だな。)

一方の少女は、一向に発砲しようとしない。

俺は剣を拾い、鞘に戻す。

(…あの量、あの速さの攻撃を殆どかわしてる……。)

(実力自体は相当あるのか……?)

玉雲の方が若干優勢には見えるが……。

そんなことより、俺は今すぐにでもこの場を離れたかった。

俺にいつ“とばっちり”が飛んでくるか分からないから。

そんな事を考えていたその時、

ダァンッ

「!?」

一発の銃声が荒廃した街に響く。

ダァン

「!?」

(狙撃!?)

その弾は、俺のすぐ足元に着弾する。

そして次の瞬間、

「行け!行け!!」

「このチャンスを逃すな!」

銃を持ち、武装した通常人間たちが突っ込んでくる。

直「ッ!!」

玉雲「……。」

?「…え?え……?」

俺は目を見開き、玉雲はさらに不満そうな顔をし、少女は何が起こったか分かっていない顔をする。

次の瞬間、

部隊「射撃用意!!」

直「!!」

玉雲「……ッ!」

部隊「撃て!!」

一人の掛け声で、一斉射撃が始まる。

「……。」

玉雲は、能力で霧を出して、姿を晦ます。

「チッ…!」

俺は能力で、大きめの甲羅を召喚し、盾がわりにする。

「な……何が起こって…?」

少女は謎の部隊による襲撃、玉雲の霧により混乱している様子だった。

「クソッ…!」

彼女は霧に紛れて、一時的に姿を隠せているお陰で、今のところ銃撃を受けていない。

だが、それも時間の問題だろう。

部隊の銃撃はがむしゃらで、どこに撃ってくるか分からない。

いつ彼女に当たるかも分からない。

たとえ当たらなかったとしても、霧が晴れればそれで終わりだ。

「…仕方ない。」

俺は能力で甲羅を多く召喚し、

「ハッ!!」

部隊に向けて放つ。

部隊「よ、避けろ避けろ!!」

「グワッ!」

部隊の何人かに、甲羅が当たる。

俺はその隙に、少女のもとへと駆け出す。

直「こっち来い!」

?「え?」

俺は少女の手をしっかりと掴み、走り続ける。

「…あ、待て!」

また、銃撃が始まる。

それでも俺は走る事をやめない。

「キャッ!」

「…!」

少女に銃弾が一発当たるが、俺はそんな事お構いなしに、少女に肩を貸しながらも走り続ける。

俺はただひたすら走り続けた。

俺の肩にも弾が掠ろうと、走り続けた。

自分の家に向かって。

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「……逃しましたか…。」

一人の青年が悔やむように言う。

「生物人間が三人もいた絶好の好機だったのですが…。」

「申し訳ございません、布井様…。」

青年のそばにいた、狙撃銃を持った女性は、深く頭を下げて謝罪をする。

「リン、悔やむことはありません。」

「まだ殺すべき生物人間は沢山います。」

「奴らは次の機会に殺して仕舞えば問題ありません。」

「では、行きましょうか。」

「はい。」

二人の人間は、揃って姿を晦ました。

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2025/12/19 19:45

ログチカ
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