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冷静沈着な佐藤さん

『あのさぁ、これあんたがやったんだよね。』

学校の放課後、私が通っている高校の教室の隅で一人読書をしていると突然クラスのムードメーカー高橋のどかがそう話しかけてきた。

私は小さな声で『なんですか?』と返事をする。

するとのどかは大きな声で私に言った。

「のどかの爽やかグミ、奪ったでしょ!」

…グミ?

学校にはお菓子を持ってきてはいけないはずだ。

爽やかグミとか、最近の若者たちで流行っているグミである。食べると爽やかになるらしい。私は流行りについていけないタイプだから、あまりよく知らなかった。
それにしても、爽やかになれるとはいったい…。

高校の規則違反は無視でいいと高をくくっていたら、のどかがしつこいほど話しかけてきて無視できなかった。

「ねえ聞いてんの!!ねえみんな!」

のどかがそう言うと、のどかの友達である一軍女子の奴等が「そうだ!」「お前最低だなー!」という声を私に浴びせる。

私は濡れ衣を着せられたくないため、抵抗することにした。

『あの、私何もしていないんですけれど…。』

「ほら、早く謝りなさい!!」

『いえ、私謝らなくてもいい立場なんですけれど…。』

「早く謝れ!この罪人が!」

どんどんのどかの口調が悪くなっていく。のどかは高飛車な態度で、私の言葉すら聞いてくれない。

「そもそも、バズりたいからって爽やかグミ獲らないでよね。みっともない。」

のどかによると、どうやら爽やかグミはバズれるらしい。バズりたいって、今の若者らしい考え方だなぁと思ってしまった。まあ私も若者の一人なんだけどね、と心の中一人でツッコミをかます。

私はこのまま謝って騒ぎを収めるのも悪くはないと思ったが、その後の人生が台無しになるので、必死に抵抗することに決めた。

『なんでグミ如きで揉めないといけないんですか。』

「はあ。あんた本当にあっけらかんとしてるわね。家では実は偉そうな態度とってたり?ww」

イラっとしたので、私は最後の手段を使った。

『私が爽やかグミを盗んだ証拠はあるんですか?』

「え?そんなもんあってどうするの?」

『はい?』

私は予想もしない回答を言われ、流石のあまり度肝を抜いた。そして呆れたあまり途方に触れた。

『私に証拠もなしに詰め寄ってきたんですね。』

「は、はあ?わ、私は将来バズって大儲けする女なんだからね!!」

そう言って、のどかは廊下に出ていってしまった。

何?将来バズって大儲けする?ああ、本当におこがましい。

私も帰ろうと廊下に出ると、何処かしらからのどかの嗚咽が聞こえてきた。

…はあ、爽やかグミかぁ。

私も流行りに乗って、一袋買ってくるか。



私の名前は佐藤小鳥。
皆さん、証拠のない決めつけをするのは推奨しません。返り討ちに遭います。

作者メッセージ

配信中に書いたものです。
シリーズ化するかもしれないです。

2025/02/28 22:24

縺薙≠繧九s
ID:≫ 72/5w1OycpIug
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佐藤さん佐藤短編コメディ

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