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第一の警告、投稿頻度が遅い
第二の警告、悪人が味方サイド
第三の警告、いわゆるバトル物であり異世界無双物ではない
第四の警告、完全な勧善懲悪ではない
第五の警告、初投稿なので違和感あり
第六の警告、描写や解説が雑
イタリアで青桐組に獣人奴隷の子供達、ローマ、ナポリ、シチリアを預けたワンダー達はイタリア観光を終えて、今度はローマにある世界移動装置を使いスピミス皇国の首都メリアに来ていた。
スピミス皇国 首都メリア
スピミス皇国は文化、観光面での発展が目覚ましく、ノイバ大陸の他の主要国と比べても一二を争う程の文化、そして観光の大国である。
「このヨーロッパ&ノイバ大陸一周旅行では、ここで随分時間が喰われるだろうな」
デッドがそう言った。
「ねえ、デッド…」
ワンダーが何やら不安そうにデッドに話しかける。
「ん?なんだ?」
「あのさ、悟を狙ってる親帝派組織の事なんだけど…」
「あぁ…そうか、ノイバにいる以上いつ悟が命を狙われてもおかしくねえな…」
正直言って悟を連れてのノイバ旅行は、親アスラ派の人間の襲撃を招いているのと同じなのだ。
「…あのさ」
悟が口を開く。
「…僕さ、帰ろっか?」
「「え?」」
「僕がいると二人を危険に巻き込んじゃうから、もういいよ、イタリア支部のつてで帰る」
「え、いや、僕達はそんな事は…ねえ、デッド?」
「ま、まあ…悟を一人だけ帰すのは嫌だよ、俺は…」
「でも、どんな人間が襲いにくるかわからないんだよ?」
「だ……大丈夫だよ!例え相手がイウセ王国からトレリアル公国を跨いで活動できる程の組織でも、僕とデッドがいれば大丈夫だよ!」
「…じゃあ、こうしよ」
「「え?」」
悟が二人にある提案をしてきた。
「もしこのスピミス皇国の旅行で僕が命を狙われる事がなければそのままこの旅行を続行するけど、一度でも命を狙われたら僕は帰る、それでいい?」
「「………」」
結局、二人は悟の提案を飲んで、そのままスピミス皇国観光を始めた。
まず三人は、スピミス皇国に来たら一度は行かないといけないと言われる程の観光スポットに足を運んだ。
スピミス皇国 光の世界
デッドは『光の世界』と呼ばれる山を鑑賞する為の建物の入り口の受付で、貰ったパンフレットを読んでいた。
「ここが光の世界鑑賞施設か…やっぱり実際に来ると雰囲気が違うな、人多いし、えーと、パンフレットにはこう書かれてるぞ…
『光の世界と呼ばれるこの山は、かつてアスラ帝国軍の軍人達がこのスピミスに侵攻してきた時に魔力の元となる魔石を大量に落としていきました。アスラ帝国軍の侵攻が弱まるとスピミス皇国軍はこの山を取り返しましたが、その時一斉に魔石が光りました。あちらこちらに転がっていた魔石が生み出すその神々しい光景は、当時のスピミス皇国軍の兵士の人達を感動させ、その兵士の人達の当時の軍部に対する直接要望により今も魔石は残されています。』
…だとさ」
「つまり、当時のスピミスの兵士の人達が、あまりにも美しい光景を残しておきたいって当時の軍部に頼み込んだって事?」
「そういう事だぜ、ワンダー」
「な、中々すごい経緯だね…」
「敵の遺物を残してる訳だからな…」
3人は施設の中に入場した。
鑑賞する為の部屋を係員に案内されると、そこは前方の壁がガラス張りであった。
その壁ごしで光ってない状態の光の山が見える。
入場者達は無言で光の山が光るのを待っている。
しばらくして、拡声魔法によるアナウンスが流れる。
『それでは入場者の皆様、これから、光の山のライトアップを始めます、閃光などに、お気をつけ下さい』
その数秒後だった。
パアァァァ………
『これが、アスラ大侵略を乗り越えた兵士達が感動した、奇跡の光の旋律です』
「「「おぉ………」」」
入場者達の目と鼻の距離にある光の山が、その本来の姿を表した。
昼間でも十分通用する程の輝き、そして言葉には言い表せない神々しさ。
ワンダー達3人は、それに完全に魅了されていた。
周りの入場者達も同じだ。
時々何処からともなく小さい感嘆の声が聞こえてくる。
どれくらい経ったのだろか。
気づいたらワンダー、デッド、悟は3人とも外に出ていた。
しかし、3人の熱が冷める事はない、3人とも顔が何も考えていない様なものになってしまっている。
しばらく無言だったが、ワンダーが口を開いた。
「…あ、お昼食べないと…」
「…あ、そ、そうだな…」
スピミス皇国 レストラン『グラン』
3人はグランという人でごった返しているレストランに来ていた。
明かりは全てシャンデリアで出来ており、壁には魔物達の剥製が飾られている。
床にも魔狼の毛皮の絨毯が全面的に敷かれており、内装だけでも他とは一線を画している。
「デッド、すごいオシャレだけどここってどこ?」
「ああ、光の山鑑賞の後はここで腹を満たすっておうのがスピミス観光客の流儀になってるらしいぜ、ワンダー、今お前が座ってる椅子だって、魔狼の毛皮がかけられてるんだぜ」
「え?ホント?」
ワンダーは振り返って椅子を確認した。
確かに青と灰色が混ざった様な毛布がかけられている。
「これが魔狼の…」
「ああ、流石はスピミスだな」
昼食を食べ終わった3人はレストランを出て、次にいく観光名所を決めていた。
「いやー、まさか魔猫の肉が丸ごと出てくるなんて思わなかったよ…」
ワンダーは普段ならまず食べる事ない豪華な食事でお腹いっぱいの様だ。
「味わえて良かったよな、あんなん中々食べれないぜ…」
「…」
ワンダーとデッドがそんな会話をしてる最中、悟は周りをキョロキョロ見回している。
「悟、どうした?」
「……怪しい奴はいないね」
どうやら自身の命を狙ってくる人物を警戒している様だった。
「大丈夫だって、僕とデッドがやっつけるよ!そんな奴ら!」
ワンダーが自信満々に言う。
「そう…」
「ああ、そうだぜ、それで、悟はどこに行きたい?」
デッドがスピミス観光客用のパンフレットを悟に手渡す。
「…」
悟はじっくり考え込んでいる。
そして、ついに口を開いた。
「この抵抗線って所を行ってみたい」
スピミス皇国 観光名所『抵抗線』
「いや〜、悟はフランスのエッフェル塔みたいな芸術的建造物じゃなくてこういう当時の姿が残されてるのが好きなんだな」
3人は抵抗線と呼ばれる観光名所に来ていた。
抵抗線というのは、アスラ帝国軍がスピミス皇国に攻めてきた時にスピミス皇国軍が盛り土をした異様な横の長さを誇る小高い丘の列であり、例えれば地球の第一次世界大戦時、独仏国境に作られた塹壕の様なものである。
その塹壕がそのまま観光名所になった様なものだ。
「スピミス軍はこの小高い丘達を利用してアスラ軍を迎え撃ったのかぁ…」
その塹壕の逆バージョンとも言うべき丘のカーテンは、ワンダーをも魅了した。
「流石は文化、観光大国なだけあるな、こういう戦時中の遺産も観光に利用しちまうとは…」
抵抗線に夢中になっていた3人を、木の陰から見ていた男がいた。
男は顔こそどこにでもいそうなスピミス人の顔だが、全身に真っ黒いコートを被り、唯一ボサボサの頭だけが姿を露わにしている。
「………はい、見つけました」
男は小さい水晶玉を取り出して、何者かと通話を始めた…
一日目のスピミス観光を終えたワンダー達は宿に帰っていた。
「僕、大浴場入ってくるね」
「オッケー」
「オッケーだぜ」
ワンダーとデッドは部屋を出ていく悟を見送る。
「…あのさ、念の為聞きたいけど、この宿の大浴場って外から侵入できないよね?」
「ああ、大丈夫だ、完全な内室風呂だ」
「良かったあ…」
ワンダーは安堵した。
「…この調子なら、悟は帰んなくて済むな」
「うん、流石に親帝派組織の奴らもこのスピミスまでは追って来れなかったようだね」
「ああ、そうだな、それはそれとしてだ、明日はどこにいこうか?」
「えーとねえ…」
ワンダーとデッドは明日行く観光名所決めに取り掛かった…
スピミス皇国 どこかの森のとある小屋
「…いいか、お前は朝しか活動できないがその分戦闘力は絶大だ、心配する事はない」
小屋の中で、テーブルを間に置いて昼間ワンダー達を観察していた黒コートの男と、その上司であろう男が話していた。
「ターゲットは奴隷軍団からも逃げおおせた奴らだが、お前なら心配する事はない」
「…あの、俺だけだと不安なんですけど…」
「大丈夫だ、心配する事はない」
男はそう黒コートをなだめるとコーヒーをグビっと飲んだ。
(…この人、心配する事はないしか言わないなあ…)
黒コートはそう心の中で悪態をついた。
「…う、うぅーーーん…」
眠りから目覚めたワンダーは、スマホで時間を確認する。
表示されていた時刻は、まだ朝6時。
「早く起きちゃった…」
ここ数日間ワンダーは戦闘をしていないので、深く眠る必要がなかったのかもしれない。
デッドと悟はまだベッドで寝ている。
「…外でも出よ…」
宿の外に出たワンダーは、背伸びをして朝日を浴びていた。
「気持ちいい…」
次の瞬間、ワンダーはこっちに迫ってくる人影を見た。
「え、なんだあれ」
それは、刀身含め全身が黒い剣を持ち、目と髪が真っ赤に輝いていて、ものすごいスピードで迫ってくる事を除けば普通のスピミス人だった。
「ッ!!!」
ワンダーは瞬時に察した、親帝派の刺客だと。
「フンッ!」
先手必勝、ワンダーはサンダースラッシュを放った。
バッ!
男はそれを持ち前のスピードで軽々避け、距離を縮める。
それを数回繰り返して、ついに男がワンダーに斬りかかった…
バッ!!!
と思われたが、ワンダーが空を飛んでそうならなかった。
「貴様、あのアジア人の護衛かなんなのかっ!?」
男はそうワンダーに怒鳴る。
「お前に返す返答なんかないよっ!」
ワンダーはそう返して、サンダーディスードで空中から斬りかかる。
キンッ!
キンッ!
キンッ!
キンッ!
キンッ!
しかし男は空中からの斬撃に上手く付き合い…
バッ!
即座に低空宙返りでワンダーと距離を取った。
しかし、ワンダーに男が望む間合いを提供する義務はない。
バッ!
ワンダーは容赦なく飛んで距離を詰めて、男に斬りかかるが…
シュバッ!
「ッ!!」
バッ!
そうしようとした瞬間に横に移動する。
何故なら、男が左手から手裏剣の様に、ナイフの形をした赤色の光弾を高速で撃ち出してきたのだ。
シュバッ!
シュバッ!
シュバッ!
シュバッ!
シュバッ!
男のナイフ型光弾を全て避けたワンダーは、そのまま後ろに飛び続け一旦距離を取る。
(このままじゃジリ貧だっ…)
ズバッ!
次の瞬間、男は黒い剣から黒い斬撃を放つ。
ザシュ!
ワンダーはそれをディスードで縦に一刀両断して、回避する。
その勢いのまま、縦に回転飛行しながら男に猛接近する。
「ッ!!」
男は横にジャンプして回避しようとするが…
ズバッ!
僅かだがワンダーのサンダーディスードの剣先に当たってしまった。
「ぐうっ!」
超強力な電撃に男は怯むが、すぐにまた戦闘態勢を取る。
(サンダーディスードを耐えてる…!)
ワンダーは男の強靭さに驚きながら、地面に着地して男の方に戦闘態勢を構える。
双方剣を構えており、しばらくの沈黙が流れる。
そして、男とワンダーが同時に斬撃を放とうとしたその時!
「…ッ!」
ドクンッ、ドクンッ、
男の体が激しい鼓動に襲われ、男は斬撃を放とうとするのをやめる。
それはワンダーにも分かるほどの激しさだった。
(…今だッ!)
ズバッ!
ビビビビビビビビッ!
ワンダーがサンダーディスードを放ち、男に直撃した!
しかし…
「…ぐぁああああああああ!!!」
男は気絶するどころか、むしろ体全体から赤いオーラを出してワンダーに襲いかかってきた。
キンッ!キンッ!キンッ!
ワンダーと男は斬り合いを続けていくが、徐々にワンダーが押され始める。
「まずい、このままじゃ…!」
ワンダーがそう思った時だった。
ドゴォッ!
男の黒い剣が衝撃波を出して、ワンダーを吹き飛ばした!
「うわっ!」
モロに吹き飛ばされたワンダーは近くの木に激突する。
「痛ってて…」
ワンダーが背中の痛みに苦しんだその数秒を、男は見逃さなかった。
「死ねえッ!」
バァアアアアアアアアアアアアアアッ!
男は左手の手のひらに小さい魔法陣を作り、そこから赤色の光線を撃ち出した………!!!
3人は、宿の食堂で朝食を食べていた。
「ワンダー、今日早く起きちゃったのか?」
「うん…」
「おかわりいってくるね」
「わかったぜ、悟」
「…」
「ワンダー、なんかお前疲れてんのか?」
「ああ、いや、大丈夫…」
「そうか」
「…」
ワンダーは考えていた。
あの時、地面を転がりながら光線を咄嗟に回避して、残りの全魔力を使いサンダースラッシュを大量に撃たなかったら、今頃自分は屍で発見されてるだろうと。
結局、男は一撃だけサンダースラッシュを喰らい怯んだが、そのまま逃げていった。
もっと良い選択肢もあったのかもしれないが、いくらワンダーと言えどあの男の前では完璧な判断はできなかった。
次は、いつ襲ってくるのか分からない。
しかし、ワンダーはその事をデッドに話す事はできなかった。
理由は二つある。
一つは、悟にバレて悟が日本に帰ってしまうかもしれないから。
もう一つは、また襲われても何とかなるだろうという慢心からだった。
夜、今日も3人はスピミス観光を終えて、別の宿に泊まっていた。
「ワンダー、明日はどこにいきたい?」
「うーん、そうだねえ…」
既に寝ている悟を横目にワンダーはデッドと話しながら、今日はあの男は襲って来なかったなと思った。
そしてしばらくして、ワンダーも眠りについた。
「………はっ」
午前5時、ワンダーは突然起きた。
あの男だ。
ワンダーはおぼろげながら、昨日の朝、早起きしたワンダーに襲いかかってきたあの男について、ある事を思いついたのだ。
男は、ワンダー達が泊まっている宿の場所を知っていた。
つまり、ストーカーをしていたのである。
つまり、あの男は暗殺者。
親帝派組織に雇われ、悟を狙っていた。
しかし、何故わざわざ明け方襲ってきたのだろうか。
あんな凄まじい戦闘力を持ってるのなら、もっと悟を襲撃できる時間はあったはずだ。
それに、朝6時にワンダーを襲ってきた後は全然姿を現さなかった。
何故か?
その理由は、次から考えられる。
男はワンダーとしばらく戦闘をしてたら、突然体が鼓動を始めた。
そしてまたしばらく戦闘をしてると、今度は逃げていった。
サンダースラッシュに耐えれる肉体を持っているのに、戦闘を放棄した。
この事からおそらく、男は朝早い短い時間の間でしか活動ができない。
長時間活動をしていると、体が持たないのであろう。
朝しか活動できないから、6時に宿を襲った。
しかし、そこでワンダーと鉢合わせをした…
全ての辻褄が合った。
これも半妖精であるワンダーだからできる考察だろうか。
杞憂かもしれないが、ワンダーは宿の外に出ていった。
杞憂では無かった。
ワンダーは空を飛んで宿周辺を見てまわっていたが、いた。
二人、怪しげな格好をした男と、その男と話している男。
黒いコートを被っていて、ボサボサの髪。
ボサボサの髪という点から同一人物ではないかとワンダーは思い、近くの木の陰に降り立って盗み聞きをしてみた。
「アクシム、今度は大丈夫だ、心配する事はない」
「は、はあ…」
「昨日の戦闘はお前が有利だったんだろ?なら大丈夫だ」
男の名はアクシムというらしい。
「しかし、あの男はまさしく超人です、剣の腕は確かで、空を飛んだ、それに、電気を帯びた斬撃を放ってきた、また仕留め切れないかもしれませんよ」
「なあに、そもそもそいつと出会わなければいいだけだ」
ワンダーは自分の事を言われてると理解した。
「我々の仕事は、銀髪のアジア人の子供を殺す事だ」
「よし…」
ワンダーはある行動に移った。
木の陰から姿を現したワンダーは、即座にアクシムという男の上司であろう男をサンダーディスードで気絶させた。
そしてそいつの首に剣を当て、アクシムにこう迫った。
「お前、何者だ?」
「…俺は、暗殺者だ」
「ふうーん、朝しか活動できないらしいね」
「な、何故それを」
「昨日のお前、不自然だったもん、僕のサンダースラッシュを耐えれるのに、途中で逃げた…それは、すごい短い時間でしか活動できないからじゃない?」
「ぐッ…」
アクシムは図星の様だ。
「…多分、あの鼓動は活動時間の限界が迫ってきてる事を体が伝えてたんだよね、だからお前は焦ってパワーアップして、僕を殺そうとしてきた…」
「…あの赤いオーラは、あの鼓動が来た時からしか出せないんだッ…」
「そう、まあ、お前がどんな特異体質かはどうでもいいとして、アクシム、お前は親アスラ帝国派の組織に雇われてるの?」
「うっ…」
「どうやら、その様だね、でも悪いけど、僕達そんなヤワじゃないんだ、だから…今ここでお前を倒すッ!」
ズバッ!
ワンダーはそう言うとアクシムにサンダースラッシュを放った!
次の瞬間、サンダーディスードを喰らったアクシムは雄叫びを上げた。
「ぐあああああああああああああああああっ!!!!」
アクシムはそう叫ぶと、アクシムの身を包んでいた黒いコートが真っ黒の剣に変わってアクシムの右手に移動し、髪と目が赤く染まり、ついには赤いオーラを出した!
「嘘っ、まだ暗いよッ!?」
ワンダーは狼藉しながら戦闘態勢を構えた。
「死ねええええええええええええええええッ!!!!!」
アクシムはすぐさまナイフ型光弾、斬撃、赤色光線をごちゃ混ぜにしてめちゃくちゃにワンダーに対して撃ってきた。
ドゴオオンッ!
ドガァン!
ドガアアアアッ!
ドゥガアアッ!
予想外の事態にワンダーは避ける間もなく、瞬間的に轟音と土煙と火花がワンダーを覆い尽くす。
…数秒後、アクシムは自身の全魔力を使って全ての遠隔魔法を撃ち終わり…
「…カハッ」
…ドタッ
…血を吐いて地面に倒れた。
そして、ワンダーを覆っていた土煙が晴れてきたが…
そこには、無傷のワンダーが立っていた。
「…銃弾やロケランを弾く技術が役に立って良かったぁ………」
ワンダーの剣技が、ここでも大活躍したらしい。
(アクシム、どうやら無理に外がまだ暗い時間に戦闘をしたせいで体が持たなかったのか…)
その日も、3人はスピミス観光を楽しんだ。
ゲストキャラ解説
アクシム
朝早く、なおかつ僅かな時間の間しか活動が出来ない暗殺者。しかしその分戦闘力は絶大である。
能力はサンダースラッシュを避けながらワンダーに接近できる身体能力とワンダーと斬り合いを演じれる程の剣技。
魔法は赤色のナイフ型光弾、黒い剣から放つ斬撃、そして活動時間の限界が迫ってきた時だけ放てる赤色の光線など。
そして赤いオーラを纏った後はサンダーディスードを喰らっても耐えれる程の強固な体を手にする。
ワンダーが死闘を繰り広げたのは殺し屋ノースとの戦闘以来かもしれない。
暗い時間でも無理をすれば戦闘は出来るっちゃできるが、数秒ぐらいしか持たない。
スピミス皇国 首都メリア
スピミス皇国は文化、観光面での発展が目覚ましく、ノイバ大陸の他の主要国と比べても一二を争う程の文化、そして観光の大国である。
「このヨーロッパ&ノイバ大陸一周旅行では、ここで随分時間が喰われるだろうな」
デッドがそう言った。
「ねえ、デッド…」
ワンダーが何やら不安そうにデッドに話しかける。
「ん?なんだ?」
「あのさ、悟を狙ってる親帝派組織の事なんだけど…」
「あぁ…そうか、ノイバにいる以上いつ悟が命を狙われてもおかしくねえな…」
正直言って悟を連れてのノイバ旅行は、親アスラ派の人間の襲撃を招いているのと同じなのだ。
「…あのさ」
悟が口を開く。
「…僕さ、帰ろっか?」
「「え?」」
「僕がいると二人を危険に巻き込んじゃうから、もういいよ、イタリア支部のつてで帰る」
「え、いや、僕達はそんな事は…ねえ、デッド?」
「ま、まあ…悟を一人だけ帰すのは嫌だよ、俺は…」
「でも、どんな人間が襲いにくるかわからないんだよ?」
「だ……大丈夫だよ!例え相手がイウセ王国からトレリアル公国を跨いで活動できる程の組織でも、僕とデッドがいれば大丈夫だよ!」
「…じゃあ、こうしよ」
「「え?」」
悟が二人にある提案をしてきた。
「もしこのスピミス皇国の旅行で僕が命を狙われる事がなければそのままこの旅行を続行するけど、一度でも命を狙われたら僕は帰る、それでいい?」
「「………」」
結局、二人は悟の提案を飲んで、そのままスピミス皇国観光を始めた。
まず三人は、スピミス皇国に来たら一度は行かないといけないと言われる程の観光スポットに足を運んだ。
スピミス皇国 光の世界
デッドは『光の世界』と呼ばれる山を鑑賞する為の建物の入り口の受付で、貰ったパンフレットを読んでいた。
「ここが光の世界鑑賞施設か…やっぱり実際に来ると雰囲気が違うな、人多いし、えーと、パンフレットにはこう書かれてるぞ…
『光の世界と呼ばれるこの山は、かつてアスラ帝国軍の軍人達がこのスピミスに侵攻してきた時に魔力の元となる魔石を大量に落としていきました。アスラ帝国軍の侵攻が弱まるとスピミス皇国軍はこの山を取り返しましたが、その時一斉に魔石が光りました。あちらこちらに転がっていた魔石が生み出すその神々しい光景は、当時のスピミス皇国軍の兵士の人達を感動させ、その兵士の人達の当時の軍部に対する直接要望により今も魔石は残されています。』
…だとさ」
「つまり、当時のスピミスの兵士の人達が、あまりにも美しい光景を残しておきたいって当時の軍部に頼み込んだって事?」
「そういう事だぜ、ワンダー」
「な、中々すごい経緯だね…」
「敵の遺物を残してる訳だからな…」
3人は施設の中に入場した。
鑑賞する為の部屋を係員に案内されると、そこは前方の壁がガラス張りであった。
その壁ごしで光ってない状態の光の山が見える。
入場者達は無言で光の山が光るのを待っている。
しばらくして、拡声魔法によるアナウンスが流れる。
『それでは入場者の皆様、これから、光の山のライトアップを始めます、閃光などに、お気をつけ下さい』
その数秒後だった。
パアァァァ………
『これが、アスラ大侵略を乗り越えた兵士達が感動した、奇跡の光の旋律です』
「「「おぉ………」」」
入場者達の目と鼻の距離にある光の山が、その本来の姿を表した。
昼間でも十分通用する程の輝き、そして言葉には言い表せない神々しさ。
ワンダー達3人は、それに完全に魅了されていた。
周りの入場者達も同じだ。
時々何処からともなく小さい感嘆の声が聞こえてくる。
どれくらい経ったのだろか。
気づいたらワンダー、デッド、悟は3人とも外に出ていた。
しかし、3人の熱が冷める事はない、3人とも顔が何も考えていない様なものになってしまっている。
しばらく無言だったが、ワンダーが口を開いた。
「…あ、お昼食べないと…」
「…あ、そ、そうだな…」
スピミス皇国 レストラン『グラン』
3人はグランという人でごった返しているレストランに来ていた。
明かりは全てシャンデリアで出来ており、壁には魔物達の剥製が飾られている。
床にも魔狼の毛皮の絨毯が全面的に敷かれており、内装だけでも他とは一線を画している。
「デッド、すごいオシャレだけどここってどこ?」
「ああ、光の山鑑賞の後はここで腹を満たすっておうのがスピミス観光客の流儀になってるらしいぜ、ワンダー、今お前が座ってる椅子だって、魔狼の毛皮がかけられてるんだぜ」
「え?ホント?」
ワンダーは振り返って椅子を確認した。
確かに青と灰色が混ざった様な毛布がかけられている。
「これが魔狼の…」
「ああ、流石はスピミスだな」
昼食を食べ終わった3人はレストランを出て、次にいく観光名所を決めていた。
「いやー、まさか魔猫の肉が丸ごと出てくるなんて思わなかったよ…」
ワンダーは普段ならまず食べる事ない豪華な食事でお腹いっぱいの様だ。
「味わえて良かったよな、あんなん中々食べれないぜ…」
「…」
ワンダーとデッドがそんな会話をしてる最中、悟は周りをキョロキョロ見回している。
「悟、どうした?」
「……怪しい奴はいないね」
どうやら自身の命を狙ってくる人物を警戒している様だった。
「大丈夫だって、僕とデッドがやっつけるよ!そんな奴ら!」
ワンダーが自信満々に言う。
「そう…」
「ああ、そうだぜ、それで、悟はどこに行きたい?」
デッドがスピミス観光客用のパンフレットを悟に手渡す。
「…」
悟はじっくり考え込んでいる。
そして、ついに口を開いた。
「この抵抗線って所を行ってみたい」
スピミス皇国 観光名所『抵抗線』
「いや〜、悟はフランスのエッフェル塔みたいな芸術的建造物じゃなくてこういう当時の姿が残されてるのが好きなんだな」
3人は抵抗線と呼ばれる観光名所に来ていた。
抵抗線というのは、アスラ帝国軍がスピミス皇国に攻めてきた時にスピミス皇国軍が盛り土をした異様な横の長さを誇る小高い丘の列であり、例えれば地球の第一次世界大戦時、独仏国境に作られた塹壕の様なものである。
その塹壕がそのまま観光名所になった様なものだ。
「スピミス軍はこの小高い丘達を利用してアスラ軍を迎え撃ったのかぁ…」
その塹壕の逆バージョンとも言うべき丘のカーテンは、ワンダーをも魅了した。
「流石は文化、観光大国なだけあるな、こういう戦時中の遺産も観光に利用しちまうとは…」
抵抗線に夢中になっていた3人を、木の陰から見ていた男がいた。
男は顔こそどこにでもいそうなスピミス人の顔だが、全身に真っ黒いコートを被り、唯一ボサボサの頭だけが姿を露わにしている。
「………はい、見つけました」
男は小さい水晶玉を取り出して、何者かと通話を始めた…
一日目のスピミス観光を終えたワンダー達は宿に帰っていた。
「僕、大浴場入ってくるね」
「オッケー」
「オッケーだぜ」
ワンダーとデッドは部屋を出ていく悟を見送る。
「…あのさ、念の為聞きたいけど、この宿の大浴場って外から侵入できないよね?」
「ああ、大丈夫だ、完全な内室風呂だ」
「良かったあ…」
ワンダーは安堵した。
「…この調子なら、悟は帰んなくて済むな」
「うん、流石に親帝派組織の奴らもこのスピミスまでは追って来れなかったようだね」
「ああ、そうだな、それはそれとしてだ、明日はどこにいこうか?」
「えーとねえ…」
ワンダーとデッドは明日行く観光名所決めに取り掛かった…
スピミス皇国 どこかの森のとある小屋
「…いいか、お前は朝しか活動できないがその分戦闘力は絶大だ、心配する事はない」
小屋の中で、テーブルを間に置いて昼間ワンダー達を観察していた黒コートの男と、その上司であろう男が話していた。
「ターゲットは奴隷軍団からも逃げおおせた奴らだが、お前なら心配する事はない」
「…あの、俺だけだと不安なんですけど…」
「大丈夫だ、心配する事はない」
男はそう黒コートをなだめるとコーヒーをグビっと飲んだ。
(…この人、心配する事はないしか言わないなあ…)
黒コートはそう心の中で悪態をついた。
「…う、うぅーーーん…」
眠りから目覚めたワンダーは、スマホで時間を確認する。
表示されていた時刻は、まだ朝6時。
「早く起きちゃった…」
ここ数日間ワンダーは戦闘をしていないので、深く眠る必要がなかったのかもしれない。
デッドと悟はまだベッドで寝ている。
「…外でも出よ…」
宿の外に出たワンダーは、背伸びをして朝日を浴びていた。
「気持ちいい…」
次の瞬間、ワンダーはこっちに迫ってくる人影を見た。
「え、なんだあれ」
それは、刀身含め全身が黒い剣を持ち、目と髪が真っ赤に輝いていて、ものすごいスピードで迫ってくる事を除けば普通のスピミス人だった。
「ッ!!!」
ワンダーは瞬時に察した、親帝派の刺客だと。
「フンッ!」
先手必勝、ワンダーはサンダースラッシュを放った。
バッ!
男はそれを持ち前のスピードで軽々避け、距離を縮める。
それを数回繰り返して、ついに男がワンダーに斬りかかった…
バッ!!!
と思われたが、ワンダーが空を飛んでそうならなかった。
「貴様、あのアジア人の護衛かなんなのかっ!?」
男はそうワンダーに怒鳴る。
「お前に返す返答なんかないよっ!」
ワンダーはそう返して、サンダーディスードで空中から斬りかかる。
キンッ!
キンッ!
キンッ!
キンッ!
キンッ!
しかし男は空中からの斬撃に上手く付き合い…
バッ!
即座に低空宙返りでワンダーと距離を取った。
しかし、ワンダーに男が望む間合いを提供する義務はない。
バッ!
ワンダーは容赦なく飛んで距離を詰めて、男に斬りかかるが…
シュバッ!
「ッ!!」
バッ!
そうしようとした瞬間に横に移動する。
何故なら、男が左手から手裏剣の様に、ナイフの形をした赤色の光弾を高速で撃ち出してきたのだ。
シュバッ!
シュバッ!
シュバッ!
シュバッ!
シュバッ!
男のナイフ型光弾を全て避けたワンダーは、そのまま後ろに飛び続け一旦距離を取る。
(このままじゃジリ貧だっ…)
ズバッ!
次の瞬間、男は黒い剣から黒い斬撃を放つ。
ザシュ!
ワンダーはそれをディスードで縦に一刀両断して、回避する。
その勢いのまま、縦に回転飛行しながら男に猛接近する。
「ッ!!」
男は横にジャンプして回避しようとするが…
ズバッ!
僅かだがワンダーのサンダーディスードの剣先に当たってしまった。
「ぐうっ!」
超強力な電撃に男は怯むが、すぐにまた戦闘態勢を取る。
(サンダーディスードを耐えてる…!)
ワンダーは男の強靭さに驚きながら、地面に着地して男の方に戦闘態勢を構える。
双方剣を構えており、しばらくの沈黙が流れる。
そして、男とワンダーが同時に斬撃を放とうとしたその時!
「…ッ!」
ドクンッ、ドクンッ、
男の体が激しい鼓動に襲われ、男は斬撃を放とうとするのをやめる。
それはワンダーにも分かるほどの激しさだった。
(…今だッ!)
ズバッ!
ビビビビビビビビッ!
ワンダーがサンダーディスードを放ち、男に直撃した!
しかし…
「…ぐぁああああああああ!!!」
男は気絶するどころか、むしろ体全体から赤いオーラを出してワンダーに襲いかかってきた。
キンッ!キンッ!キンッ!
ワンダーと男は斬り合いを続けていくが、徐々にワンダーが押され始める。
「まずい、このままじゃ…!」
ワンダーがそう思った時だった。
ドゴォッ!
男の黒い剣が衝撃波を出して、ワンダーを吹き飛ばした!
「うわっ!」
モロに吹き飛ばされたワンダーは近くの木に激突する。
「痛ってて…」
ワンダーが背中の痛みに苦しんだその数秒を、男は見逃さなかった。
「死ねえッ!」
バァアアアアアアアアアアアアアアッ!
男は左手の手のひらに小さい魔法陣を作り、そこから赤色の光線を撃ち出した………!!!
3人は、宿の食堂で朝食を食べていた。
「ワンダー、今日早く起きちゃったのか?」
「うん…」
「おかわりいってくるね」
「わかったぜ、悟」
「…」
「ワンダー、なんかお前疲れてんのか?」
「ああ、いや、大丈夫…」
「そうか」
「…」
ワンダーは考えていた。
あの時、地面を転がりながら光線を咄嗟に回避して、残りの全魔力を使いサンダースラッシュを大量に撃たなかったら、今頃自分は屍で発見されてるだろうと。
結局、男は一撃だけサンダースラッシュを喰らい怯んだが、そのまま逃げていった。
もっと良い選択肢もあったのかもしれないが、いくらワンダーと言えどあの男の前では完璧な判断はできなかった。
次は、いつ襲ってくるのか分からない。
しかし、ワンダーはその事をデッドに話す事はできなかった。
理由は二つある。
一つは、悟にバレて悟が日本に帰ってしまうかもしれないから。
もう一つは、また襲われても何とかなるだろうという慢心からだった。
夜、今日も3人はスピミス観光を終えて、別の宿に泊まっていた。
「ワンダー、明日はどこにいきたい?」
「うーん、そうだねえ…」
既に寝ている悟を横目にワンダーはデッドと話しながら、今日はあの男は襲って来なかったなと思った。
そしてしばらくして、ワンダーも眠りについた。
「………はっ」
午前5時、ワンダーは突然起きた。
あの男だ。
ワンダーはおぼろげながら、昨日の朝、早起きしたワンダーに襲いかかってきたあの男について、ある事を思いついたのだ。
男は、ワンダー達が泊まっている宿の場所を知っていた。
つまり、ストーカーをしていたのである。
つまり、あの男は暗殺者。
親帝派組織に雇われ、悟を狙っていた。
しかし、何故わざわざ明け方襲ってきたのだろうか。
あんな凄まじい戦闘力を持ってるのなら、もっと悟を襲撃できる時間はあったはずだ。
それに、朝6時にワンダーを襲ってきた後は全然姿を現さなかった。
何故か?
その理由は、次から考えられる。
男はワンダーとしばらく戦闘をしてたら、突然体が鼓動を始めた。
そしてまたしばらく戦闘をしてると、今度は逃げていった。
サンダースラッシュに耐えれる肉体を持っているのに、戦闘を放棄した。
この事からおそらく、男は朝早い短い時間の間でしか活動ができない。
長時間活動をしていると、体が持たないのであろう。
朝しか活動できないから、6時に宿を襲った。
しかし、そこでワンダーと鉢合わせをした…
全ての辻褄が合った。
これも半妖精であるワンダーだからできる考察だろうか。
杞憂かもしれないが、ワンダーは宿の外に出ていった。
杞憂では無かった。
ワンダーは空を飛んで宿周辺を見てまわっていたが、いた。
二人、怪しげな格好をした男と、その男と話している男。
黒いコートを被っていて、ボサボサの髪。
ボサボサの髪という点から同一人物ではないかとワンダーは思い、近くの木の陰に降り立って盗み聞きをしてみた。
「アクシム、今度は大丈夫だ、心配する事はない」
「は、はあ…」
「昨日の戦闘はお前が有利だったんだろ?なら大丈夫だ」
男の名はアクシムというらしい。
「しかし、あの男はまさしく超人です、剣の腕は確かで、空を飛んだ、それに、電気を帯びた斬撃を放ってきた、また仕留め切れないかもしれませんよ」
「なあに、そもそもそいつと出会わなければいいだけだ」
ワンダーは自分の事を言われてると理解した。
「我々の仕事は、銀髪のアジア人の子供を殺す事だ」
「よし…」
ワンダーはある行動に移った。
木の陰から姿を現したワンダーは、即座にアクシムという男の上司であろう男をサンダーディスードで気絶させた。
そしてそいつの首に剣を当て、アクシムにこう迫った。
「お前、何者だ?」
「…俺は、暗殺者だ」
「ふうーん、朝しか活動できないらしいね」
「な、何故それを」
「昨日のお前、不自然だったもん、僕のサンダースラッシュを耐えれるのに、途中で逃げた…それは、すごい短い時間でしか活動できないからじゃない?」
「ぐッ…」
アクシムは図星の様だ。
「…多分、あの鼓動は活動時間の限界が迫ってきてる事を体が伝えてたんだよね、だからお前は焦ってパワーアップして、僕を殺そうとしてきた…」
「…あの赤いオーラは、あの鼓動が来た時からしか出せないんだッ…」
「そう、まあ、お前がどんな特異体質かはどうでもいいとして、アクシム、お前は親アスラ帝国派の組織に雇われてるの?」
「うっ…」
「どうやら、その様だね、でも悪いけど、僕達そんなヤワじゃないんだ、だから…今ここでお前を倒すッ!」
ズバッ!
ワンダーはそう言うとアクシムにサンダースラッシュを放った!
次の瞬間、サンダーディスードを喰らったアクシムは雄叫びを上げた。
「ぐあああああああああああああああああっ!!!!」
アクシムはそう叫ぶと、アクシムの身を包んでいた黒いコートが真っ黒の剣に変わってアクシムの右手に移動し、髪と目が赤く染まり、ついには赤いオーラを出した!
「嘘っ、まだ暗いよッ!?」
ワンダーは狼藉しながら戦闘態勢を構えた。
「死ねええええええええええええええええッ!!!!!」
アクシムはすぐさまナイフ型光弾、斬撃、赤色光線をごちゃ混ぜにしてめちゃくちゃにワンダーに対して撃ってきた。
ドゴオオンッ!
ドガァン!
ドガアアアアッ!
ドゥガアアッ!
予想外の事態にワンダーは避ける間もなく、瞬間的に轟音と土煙と火花がワンダーを覆い尽くす。
…数秒後、アクシムは自身の全魔力を使って全ての遠隔魔法を撃ち終わり…
「…カハッ」
…ドタッ
…血を吐いて地面に倒れた。
そして、ワンダーを覆っていた土煙が晴れてきたが…
そこには、無傷のワンダーが立っていた。
「…銃弾やロケランを弾く技術が役に立って良かったぁ………」
ワンダーの剣技が、ここでも大活躍したらしい。
(アクシム、どうやら無理に外がまだ暗い時間に戦闘をしたせいで体が持たなかったのか…)
その日も、3人はスピミス観光を楽しんだ。
ゲストキャラ解説
アクシム
朝早く、なおかつ僅かな時間の間しか活動が出来ない暗殺者。しかしその分戦闘力は絶大である。
能力はサンダースラッシュを避けながらワンダーに接近できる身体能力とワンダーと斬り合いを演じれる程の剣技。
魔法は赤色のナイフ型光弾、黒い剣から放つ斬撃、そして活動時間の限界が迫ってきた時だけ放てる赤色の光線など。
そして赤いオーラを纏った後はサンダーディスードを喰らっても耐えれる程の強固な体を手にする。
ワンダーが死闘を繰り広げたのは殺し屋ノースとの戦闘以来かもしれない。
暗い時間でも無理をすれば戦闘は出来るっちゃできるが、数秒ぐらいしか持たない。
- 1.第一話 異世界への召喚
- 2.第二話 説得作戦
- 3.第三話 畏怖を乗せた流れ星
- 4.第四話 対決美人剣士
- 5.第五話 対面超少年
- 6.第六話 剣集めはつらいよ
- 7.第七話 剣と光弾とナイフと 前編
- 8.第八話 剣と光弾とナイフと 後編
- 9.第九話 爆弾が怒る時
- 10.第十話 黒い追跡
- 11.第十一話 迷宮攻略はワンダーにお任せ
- 12.第十二話 殺人神と呼ばれた男 前編
- 13.第十三話 殺人神と呼ばれた男 後編
- 14.第十四話 睡眠ガスに気をつけろ!
- 15.第十五話 ミラー・ワンダー
- 16.第十六話 炎斧
- 17.第十七話 私が愛したあの子
- 18.第十八話 燃えよS&W M500
- 19.第十九話 この一発で福岡に帰ろう
- 20.第二十話 斬ってよかった
- 21.第二十一話 ロシアから殺意をこめて
- 22.第二十二話 大森林危機一髪!前編
- 23.第二十三話 大森林危機一髪!後編
- 24.第二十四話 世界不思議に関する2600文字
- 25.第二十五話 ファースト・バトルオブヨーロッパ
- 26.第二十六話 乗っ取りは逆襲の音
- 27.第二十七話 我ら、ノイバ親帝派!
- 28.第二十八話 スペインに殺しの花が咲く
- 29.第二十九話 ワンダーVS奴隷軍団
- 30.第三十話 マフィアン・LOVE
- 31.第三十一話 朝シン
- 32.第三十二話 ネオ・第三帝国
- 33.第三十三話 傭兵よ永遠に
- 34.第三十四話 縁戻し
- 35.第三十五話 奴らが来た!!!
- 36.第三十六話 決戦 前編
- 37.第三十七話 決戦 後編
- 38.第三十八話 シン・青桐組とシン・ワンデドコンビ
- 39.第三十九話 香港は燃えるか…?
- 40.第四十話 魔力・キラー
- 41.第四十一話 ボム・フロム・ザ・スカイ
- 42.第四十二話 青桐一家勢揃い
- 43.第四十三話 愛ある女は己を隠す その1
- 44.第四十四話 愛ある女は己を隠す その2