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第一の警告、投稿頻度が遅い
第二の警告、悪人が味方サイド
第三の警告、いわゆるバトル物であり異世界無双物ではない
第四の警告、完全な勧善懲悪ではない
第五の警告、初投稿なので違和感あり
第六の警告、描写や解説が雑
これまでのあらすじ
悟をカリュデウスから日本に送り届けたワンダーとデッドはアメリカ行き飛行機を経由して角田仁、ジミラリスとの戦いを乗り越えてついに深夜にカリュデウスに帰還した。
しかし、ワンダー達の帰宅は大いなる陰謀の始まりであった…
カリュデウス王国 首都ヒサメフ ワンダー達の家
ワンダーとデッドは自分達の家の玄関前にいた。
「やっと着いたね…」
「ああ…丸1日ぐらいいなかったんじゃないか?」
「早く入ろ…」
ガチャ
「あ〜久しぶりの我が家〜!」
その時だった。
ビビビビビビビビビッ!!!!
家に入った二人に突如電撃が襲いかかり、二人とも気を失った。
電撃を放った黒装束の男は、ワンダーとデッドの体をいつのまにか来ていた馬車に乗せた。
「おい、早くずらかるぞ」
「ああ」
男は馬車を運転する仲間を急かし、ワンダー達の家を後にする。
着実に、とある陰謀が進んでいく…
「………あれ?どこだここ?」
ワンダーは気づいたら、森の中にいた。
「え?え?ちょっと待って、確か昨日家に入ったら、えっと…あれ、記憶がない…」
シュッ!
その時、近くに生えていた木の枝が槍の様にワンダーに伸びていく!
ズバッ!
ワンダーは間一髪それを斬った。
「空は明るいし木の枝が襲いかかってくるし記憶はないし…どうなってんの?」
ワンダーは酷く混乱していた。
「とりあえず空飛ぶか…」
上空に来たワンダーは、驚くべき光景を見た。
森がところどころ燃えている。叫び声が聞こえ、誰かが魔法を放つ音が聞こえる。
「…何が起きてるんだ…」
「おい!ワンダー!」
どこからともなく声がした。
「誰だ?」
ワンダーは声がした方向を振り向いた。そこには…
「………!?お前は!?」
第二師団団長室
「ザリコス団長、ただいま魔物退治屋隊が森にて魔女のアジトを探しています」
「よくやってる様だな、戦況は?」
「メンバー全員が魔物退治のエキスパートですので優秀な者は一人で、若干力不足な者は大人数で魔女の襲撃に対処しています、我が第二師団の団員達は多少負傷者が出ている模様ですが…」
「我が師団内で出る分は問題ない、ともかく何としても今日中に魔女の身柄を拘束、そして上に事を伝えるのだ」
「はっ!」
「それとドーキンス、一応聞いておくがまだお前の『あの魔法』の効果はお前の匙加減で解除できるのだろうな?」
「もちろんです」
「なら問題ない、下がれ」
「はっ!」
「…デニギア!?」
ワンダーの後ろで飛んでいたのは、かつてリングに匿われていた怪鳥デニギアだった。
「いやあいつぶりだろうなぁ、あの時のお前の眼光と威圧は今でも覚えてるぜ」
「な、なんの、用?」
ワンダーは警戒している。
「いやな、ちょいと今回は協力して欲しいんだ」
「協力?」
「まあ話すべき事はたくさんある、地上に降りようぜ…」
「…ここが俺の今の住処だ」
デニギアはワンダーをこぢんまりとした洞穴に案内した。
「ま、中に入ってくれ、ここなら騎士団の連中にも見つからねえ」
洞穴の内部は、まあまあ広かった。
「いつもここに?」
「ああ…さて、本題に入ろう、どこか座ってくれ」
ワンダーは適当に地面に座った。
「事が始まったのはメーラ・アビサという女がこのカリュデウス大森林の中に小屋を建てた所から始まる」
「メーラ・アビサ…?」
「そいつは大工が自分の小屋を建ててくれたのに、後日その大工の男達を呼び出して殺したんだ」
「こ、殺した?」
「ああ、メーラは死体催眠魔術を使えたみたいで、その大工達に小屋の周りの警備をさせる事にした、んで、メーラ自身魔術の開発に没頭して、次々と騎士団に知られたら一発アウトな魔術を生み出してきたんだ、そしてその魔術達を使い自身の小屋の周りの木、土などの自然環境、そして魔物などの野生生物を改造、洗脳して自身の手中に収めていった、そして、ついに数日前大森林全域を支配下に置いたんだ」
「…じゃあ、前新聞に乗ってた騎士団に脅迫状を送りつけたのは…」
「メーラだろうなあ?あ、あと人間の死体も研究に使おうとしてたらしいんだ」
「人間の死体…?」
ワンダーは前、吸血鬼セリメスに自分達を殺させようとした男を思い出した。
「………」
「…で、こっからが大事だ、今日、何故か魔物退治屋と思しき人間達と騎士団の人間達がこの森に対して襲撃してきたんだ、もちろんこの森の自然と魔物達は抵抗しているが、魔物退治屋達は戦闘のプロ、徐々に押されていっているんだ」
「何で魔物退治屋の人達が…」
「さあな、騎士団が雇ったんじゃないか?…で、ここからが俺の頼み事だ」
「なに?」
「俺の様な運良くメーラに手を加えられてない魔物達だけではどうにもメーラサイドの魔物達と騎士団サイドの連中を同時に片付ける事は難しいんだ、そこでだ…」
「僕の力を?」
「んだ、デッドも騎士団に協力してるぜ?」
「え!?デッドも!?」
「ちょ!?そんな大きな声出すなよ…」
「あ、ごめん…」
「…ま、お前もデッドを助けたい、俺はこの森を騎士団から守りたい、どうだ?利害一致だろ?」
「あれ?メーラに森を支配されたままでいいの?」
「いや、それがな…まず、何で俺がこれだけの情報を知ってると思う?」
「スパイをしてくれてる魔物がいるの?」
「ああ、そいつは弱っちいが体が小せえからメーラの小屋とかに侵入して情報を俺に与えてくれるんだ、で、まあ………なんつーか、その、飲んだらいい気持ちになれる魔術の元となる薬品を毎回少量持ってきてくれて……だから、メーラが魔術開発してくれたままの方が…」
「…それ、危ないんじゃないの〜」
「あ、いや、まあ平気だろ!腹とか下してねえし!」
「は、はあ…」
「て、事で…協力してくれるか…?」
「…確かに、僕も記憶がないし、デッドがどうなっちゃったのかも知りたい、しょうがないね、手を貸すよ!」
「いよっ!流石はワンダー様だぜい!」
「お、おだてないでよ!さ、早速いこ!」
「待て、まずは作戦会議だ」
「あ、そうか…」
第二師団団長室
「ザリコス団長、魔物退治屋隊の中からはまだ負傷者は出てない様ですが、ジリ貧になっております」
「むう…どうしたものか…」
「おそらく…罠や魔物の数がそもそも多すぎるのかと…」
「やはりか…どれだけ強力な人間を集めてもあんなに広範囲な場所が闘技場なら厳しいだろうな…」
「………『あれ』を使いますか?」
「…ああ、『あれ』か、やむを得ん、使用許可を下す、それを使って一気に相手を不利状況にし、畳み掛けるのだ!」
「はっ!」
「…まず、メーラの魔の手から生き延びた魔物達が集まっている洞穴があるから、そこにいく、そして魔物退治屋一人につき全員で襲いかかる、これを繰り返し、安全かつ確実に魔物退治屋の人間達の戦力を削っていく、そしてそれが終わった後、騎士団を森から追い出すチームとメーラの手中にある魔物達を保護するチームに分かれる、これでいこうっつーわけだ」
「オーケー、じゃあ、その洞穴に案内して」
「おう、着いて来い」
「確かこのあたりだ…」
その時、ワンダーは何か気配を感じた。
「………!デニギア!隠れようっ!」
「えっ!?」
ザッ!
ワンダーはデニギアを引っ張り近くの茂みに隠れた。
「お、おいっ、一体何が…」コソコソ
「誰かくるんだよ…」コソコソ
しばらくして、二人の騎士団の団員と見られるワイバーンに乗っている男達が上空に姿を現した、
二人とも顔に袋をして、何やら手に袋を持っている。
「…ッ、眠ってて!」
バッ!
ザシュ!ザシュ!
ワンダーは二人に急接近し、サンダーディスードで気絶させる。
そしてディスードの電気状態を解除し、次はワイバーンを二体とも斬り刻む。
ドサッ!ドサッ!
二人の男は地面に落ち、袋を手放した。
「なんだ?この袋は?」
「デニギア!開けちゃダメ!」
バッ!
ワンダーはデニギアから袋を取り上げる。
「遠くから開けてみよう」
ワンダーは袋を地面に置き離れて、スラッシュを放った。
ムワァ…
次の瞬間、辺り一面を紫色のガスが覆う。
「やばっ!デニギア、洞穴に隠れるよ!」
「お、おう!」
洞穴の中には、大勢の魔物がいた。
「うわ、オークやゴブリンもこんな大勢…」
「こいつらみんな、メーラの手にかかってないのさ」
一体の魔蛇がデニギアに近づき、何やら耳打ちする。
「なるほど…そうか、教えてくれてありがとな」
「言葉がわかるんだ」
「ああ、同じ魔物だからな、こいつはニョロ、メールの小屋に忍び込んでスパイをしてくれたのもこいつさ」
その時だった。
「おい!そこに隠れているのはわかっている!諦めてでてこい!」
洞穴の外から怒号が聞こえた。
「うっ、気づかれたのか!?」
「そうらしいね…」
「ワンダー!貴様が二人の団員を斬ったのを他の団員が遠目から目撃した!もう洞穴は包囲されている!出て来い!」
「バレちゃってたか…」
「さもなくば!毒ガスが入った袋を投げ入れるぞ!」
「さっきの袋の事か…ようしお前ら!ワンダーをお助けするぞ!」
デニギアは魔物達にそう声掛けると、一斉に魔物達が洞穴の出口に向かって走っていく。
「うわっ!なんだこいつら!ちょっ!助けて!」
「まだ魔物がっ!こんなにいたぞお!」
「ええい!こうなりゃ袋をぶち撒けろ!」
「ワンダー!ここは俺らに任せて逃げろ!」
「…わかった、無事でね」
「ああ、魔物の意地を見せてやる!」
ワンダーは羽を生やし、騎士団と魔物達の上空を通り過ぎた。
「あ!おい!ワンダーが逃げていったぞ!」
「そんな事より今は魔物を対処しろ!」
「おおい騎士団の野郎ども!相手してやる!このデニギアが相手だぁ!」
「怪鳥だ!まずはあいつから殺せ!」
騎士団と魔物達の戦争はどうなるのであろうか…
第二師団団長室
「ザリコス団長、罠や魔物はあらかた対処した上で魔物退治屋隊を森から引き上げさせ、ワイバーン毒ガス部隊を送り込みました、あいつらが袋をそこら中に撒けば森は大いに弱体化し、魔女が完全に手駒を失ったら我々は勝利したも同然です」
「ふふふ…!あの毒ガスはありとあらゆる魔物の体内の毒素を合成して作ったからな!瞬く間に広がるだろう!はっはっはっ!」
ワンダーは、目立たない様に森の中を低空飛行していた。
「…何だ、あれ?」
しばらくして、ワンダーは一つの小屋を見つけた。
「ここはかなり森の奥深い所だよね…もしかしてここが…」
コンコン
(出てくれるかな…)
ガチャ
「…はぁい、どうぞぉ…あら、あなた…魔物退治屋ね?」
「え、どうしてそれを…」
「やっぱりね、どうぞ、入って」
「あ、はい…」
「…そう、私がメーラ・アビサ…この大森林を支配した張本人よ………あなたも私を捕まえにきたんでしょう?騎士団に洗脳やら何やらされて…」
「…洗脳?」
「あら、知らないふり?カリュデウス騎士団第二師団団長ハーダー・ザリコスは部下のドーキンスに洗脳魔法を使ってカリュデウス中の強力な魔物退治屋を戦力にして、この森に攻め込ませる様命令したのよ」
「え!?」
「本当に知らないそうね、ま、私が改造したスパイ魔物を送り込めばそれぐらい知れるんだけどね、私を止めようと思っても無駄よ、この森には自然の罠や私が洗脳した魔物がいっぱい、制圧できるわけがないわ」
「…メーラ、実は…」
「ん?なあに?」
「………騎士団が毒ガス袋を使い始めたんだ」
「…え?」
「多分、上空から袋を落として森中にガスを蔓延させるらしい、そうなれば魔物や自然は死んで、メーラにもガスの牙が向くかもしれないよ…」
「…そ…そん…な…」
メーラの手がブルブル震える。
「…メーラ、早くこの小屋を出ていった方がいい、もし君がまだ魔術を研究するなら、危機感を感じた騎士団が君に何をするかわからない、毒ガスを撒くほどなんだ、命を取られるかもしれないんだぞ」
「…いやよ、毒ガスくらい、対抗できる魔術を開発できるわ」
「メーラ!騎士団は本気なんだ!それに…」
「何…?」
「…君の『騎士団が洗脳魔法で魔物退治屋を森に送り込んだ』話が本当なら、僕だって救いたい人がいるんだ…」
「…救いたい…人…?」
「その人はね…森で僕が重傷を負った時、わざわざ家まで運んで治療してくれて、相棒になってから頼もしくて…何より、僕の大事な友達なんだ、友達を見捨てるなんて、できないよ」
「…あなたには、守りたい人がいるのね…」
「…え?」
「私には…そんな人はいないわ…」
「…」
その時だった。
ドゴオオオオオオオオオオンッ!!!
「ッ!危ないッ!」
メーラの小屋に、爆発が起きた。
ワンダーは間一髪、瓦礫まみれになりながらメーラを爆発した壁から離れさせ庇った。
「だ…誰だ!」
ワンダーは爆破が起きた方向に視線を向けると…
そこには、大勢の騎士団団員と一門の大砲があった。
悟をカリュデウスから日本に送り届けたワンダーとデッドはアメリカ行き飛行機を経由して角田仁、ジミラリスとの戦いを乗り越えてついに深夜にカリュデウスに帰還した。
しかし、ワンダー達の帰宅は大いなる陰謀の始まりであった…
カリュデウス王国 首都ヒサメフ ワンダー達の家
ワンダーとデッドは自分達の家の玄関前にいた。
「やっと着いたね…」
「ああ…丸1日ぐらいいなかったんじゃないか?」
「早く入ろ…」
ガチャ
「あ〜久しぶりの我が家〜!」
その時だった。
ビビビビビビビビビッ!!!!
家に入った二人に突如電撃が襲いかかり、二人とも気を失った。
電撃を放った黒装束の男は、ワンダーとデッドの体をいつのまにか来ていた馬車に乗せた。
「おい、早くずらかるぞ」
「ああ」
男は馬車を運転する仲間を急かし、ワンダー達の家を後にする。
着実に、とある陰謀が進んでいく…
「………あれ?どこだここ?」
ワンダーは気づいたら、森の中にいた。
「え?え?ちょっと待って、確か昨日家に入ったら、えっと…あれ、記憶がない…」
シュッ!
その時、近くに生えていた木の枝が槍の様にワンダーに伸びていく!
ズバッ!
ワンダーは間一髪それを斬った。
「空は明るいし木の枝が襲いかかってくるし記憶はないし…どうなってんの?」
ワンダーは酷く混乱していた。
「とりあえず空飛ぶか…」
上空に来たワンダーは、驚くべき光景を見た。
森がところどころ燃えている。叫び声が聞こえ、誰かが魔法を放つ音が聞こえる。
「…何が起きてるんだ…」
「おい!ワンダー!」
どこからともなく声がした。
「誰だ?」
ワンダーは声がした方向を振り向いた。そこには…
「………!?お前は!?」
第二師団団長室
「ザリコス団長、ただいま魔物退治屋隊が森にて魔女のアジトを探しています」
「よくやってる様だな、戦況は?」
「メンバー全員が魔物退治のエキスパートですので優秀な者は一人で、若干力不足な者は大人数で魔女の襲撃に対処しています、我が第二師団の団員達は多少負傷者が出ている模様ですが…」
「我が師団内で出る分は問題ない、ともかく何としても今日中に魔女の身柄を拘束、そして上に事を伝えるのだ」
「はっ!」
「それとドーキンス、一応聞いておくがまだお前の『あの魔法』の効果はお前の匙加減で解除できるのだろうな?」
「もちろんです」
「なら問題ない、下がれ」
「はっ!」
「…デニギア!?」
ワンダーの後ろで飛んでいたのは、かつてリングに匿われていた怪鳥デニギアだった。
「いやあいつぶりだろうなぁ、あの時のお前の眼光と威圧は今でも覚えてるぜ」
「な、なんの、用?」
ワンダーは警戒している。
「いやな、ちょいと今回は協力して欲しいんだ」
「協力?」
「まあ話すべき事はたくさんある、地上に降りようぜ…」
「…ここが俺の今の住処だ」
デニギアはワンダーをこぢんまりとした洞穴に案内した。
「ま、中に入ってくれ、ここなら騎士団の連中にも見つからねえ」
洞穴の内部は、まあまあ広かった。
「いつもここに?」
「ああ…さて、本題に入ろう、どこか座ってくれ」
ワンダーは適当に地面に座った。
「事が始まったのはメーラ・アビサという女がこのカリュデウス大森林の中に小屋を建てた所から始まる」
「メーラ・アビサ…?」
「そいつは大工が自分の小屋を建ててくれたのに、後日その大工の男達を呼び出して殺したんだ」
「こ、殺した?」
「ああ、メーラは死体催眠魔術を使えたみたいで、その大工達に小屋の周りの警備をさせる事にした、んで、メーラ自身魔術の開発に没頭して、次々と騎士団に知られたら一発アウトな魔術を生み出してきたんだ、そしてその魔術達を使い自身の小屋の周りの木、土などの自然環境、そして魔物などの野生生物を改造、洗脳して自身の手中に収めていった、そして、ついに数日前大森林全域を支配下に置いたんだ」
「…じゃあ、前新聞に乗ってた騎士団に脅迫状を送りつけたのは…」
「メーラだろうなあ?あ、あと人間の死体も研究に使おうとしてたらしいんだ」
「人間の死体…?」
ワンダーは前、吸血鬼セリメスに自分達を殺させようとした男を思い出した。
「………」
「…で、こっからが大事だ、今日、何故か魔物退治屋と思しき人間達と騎士団の人間達がこの森に対して襲撃してきたんだ、もちろんこの森の自然と魔物達は抵抗しているが、魔物退治屋達は戦闘のプロ、徐々に押されていっているんだ」
「何で魔物退治屋の人達が…」
「さあな、騎士団が雇ったんじゃないか?…で、ここからが俺の頼み事だ」
「なに?」
「俺の様な運良くメーラに手を加えられてない魔物達だけではどうにもメーラサイドの魔物達と騎士団サイドの連中を同時に片付ける事は難しいんだ、そこでだ…」
「僕の力を?」
「んだ、デッドも騎士団に協力してるぜ?」
「え!?デッドも!?」
「ちょ!?そんな大きな声出すなよ…」
「あ、ごめん…」
「…ま、お前もデッドを助けたい、俺はこの森を騎士団から守りたい、どうだ?利害一致だろ?」
「あれ?メーラに森を支配されたままでいいの?」
「いや、それがな…まず、何で俺がこれだけの情報を知ってると思う?」
「スパイをしてくれてる魔物がいるの?」
「ああ、そいつは弱っちいが体が小せえからメーラの小屋とかに侵入して情報を俺に与えてくれるんだ、で、まあ………なんつーか、その、飲んだらいい気持ちになれる魔術の元となる薬品を毎回少量持ってきてくれて……だから、メーラが魔術開発してくれたままの方が…」
「…それ、危ないんじゃないの〜」
「あ、いや、まあ平気だろ!腹とか下してねえし!」
「は、はあ…」
「て、事で…協力してくれるか…?」
「…確かに、僕も記憶がないし、デッドがどうなっちゃったのかも知りたい、しょうがないね、手を貸すよ!」
「いよっ!流石はワンダー様だぜい!」
「お、おだてないでよ!さ、早速いこ!」
「待て、まずは作戦会議だ」
「あ、そうか…」
第二師団団長室
「ザリコス団長、魔物退治屋隊の中からはまだ負傷者は出てない様ですが、ジリ貧になっております」
「むう…どうしたものか…」
「おそらく…罠や魔物の数がそもそも多すぎるのかと…」
「やはりか…どれだけ強力な人間を集めてもあんなに広範囲な場所が闘技場なら厳しいだろうな…」
「………『あれ』を使いますか?」
「…ああ、『あれ』か、やむを得ん、使用許可を下す、それを使って一気に相手を不利状況にし、畳み掛けるのだ!」
「はっ!」
「…まず、メーラの魔の手から生き延びた魔物達が集まっている洞穴があるから、そこにいく、そして魔物退治屋一人につき全員で襲いかかる、これを繰り返し、安全かつ確実に魔物退治屋の人間達の戦力を削っていく、そしてそれが終わった後、騎士団を森から追い出すチームとメーラの手中にある魔物達を保護するチームに分かれる、これでいこうっつーわけだ」
「オーケー、じゃあ、その洞穴に案内して」
「おう、着いて来い」
「確かこのあたりだ…」
その時、ワンダーは何か気配を感じた。
「………!デニギア!隠れようっ!」
「えっ!?」
ザッ!
ワンダーはデニギアを引っ張り近くの茂みに隠れた。
「お、おいっ、一体何が…」コソコソ
「誰かくるんだよ…」コソコソ
しばらくして、二人の騎士団の団員と見られるワイバーンに乗っている男達が上空に姿を現した、
二人とも顔に袋をして、何やら手に袋を持っている。
「…ッ、眠ってて!」
バッ!
ザシュ!ザシュ!
ワンダーは二人に急接近し、サンダーディスードで気絶させる。
そしてディスードの電気状態を解除し、次はワイバーンを二体とも斬り刻む。
ドサッ!ドサッ!
二人の男は地面に落ち、袋を手放した。
「なんだ?この袋は?」
「デニギア!開けちゃダメ!」
バッ!
ワンダーはデニギアから袋を取り上げる。
「遠くから開けてみよう」
ワンダーは袋を地面に置き離れて、スラッシュを放った。
ムワァ…
次の瞬間、辺り一面を紫色のガスが覆う。
「やばっ!デニギア、洞穴に隠れるよ!」
「お、おう!」
洞穴の中には、大勢の魔物がいた。
「うわ、オークやゴブリンもこんな大勢…」
「こいつらみんな、メーラの手にかかってないのさ」
一体の魔蛇がデニギアに近づき、何やら耳打ちする。
「なるほど…そうか、教えてくれてありがとな」
「言葉がわかるんだ」
「ああ、同じ魔物だからな、こいつはニョロ、メールの小屋に忍び込んでスパイをしてくれたのもこいつさ」
その時だった。
「おい!そこに隠れているのはわかっている!諦めてでてこい!」
洞穴の外から怒号が聞こえた。
「うっ、気づかれたのか!?」
「そうらしいね…」
「ワンダー!貴様が二人の団員を斬ったのを他の団員が遠目から目撃した!もう洞穴は包囲されている!出て来い!」
「バレちゃってたか…」
「さもなくば!毒ガスが入った袋を投げ入れるぞ!」
「さっきの袋の事か…ようしお前ら!ワンダーをお助けするぞ!」
デニギアは魔物達にそう声掛けると、一斉に魔物達が洞穴の出口に向かって走っていく。
「うわっ!なんだこいつら!ちょっ!助けて!」
「まだ魔物がっ!こんなにいたぞお!」
「ええい!こうなりゃ袋をぶち撒けろ!」
「ワンダー!ここは俺らに任せて逃げろ!」
「…わかった、無事でね」
「ああ、魔物の意地を見せてやる!」
ワンダーは羽を生やし、騎士団と魔物達の上空を通り過ぎた。
「あ!おい!ワンダーが逃げていったぞ!」
「そんな事より今は魔物を対処しろ!」
「おおい騎士団の野郎ども!相手してやる!このデニギアが相手だぁ!」
「怪鳥だ!まずはあいつから殺せ!」
騎士団と魔物達の戦争はどうなるのであろうか…
第二師団団長室
「ザリコス団長、罠や魔物はあらかた対処した上で魔物退治屋隊を森から引き上げさせ、ワイバーン毒ガス部隊を送り込みました、あいつらが袋をそこら中に撒けば森は大いに弱体化し、魔女が完全に手駒を失ったら我々は勝利したも同然です」
「ふふふ…!あの毒ガスはありとあらゆる魔物の体内の毒素を合成して作ったからな!瞬く間に広がるだろう!はっはっはっ!」
ワンダーは、目立たない様に森の中を低空飛行していた。
「…何だ、あれ?」
しばらくして、ワンダーは一つの小屋を見つけた。
「ここはかなり森の奥深い所だよね…もしかしてここが…」
コンコン
(出てくれるかな…)
ガチャ
「…はぁい、どうぞぉ…あら、あなた…魔物退治屋ね?」
「え、どうしてそれを…」
「やっぱりね、どうぞ、入って」
「あ、はい…」
「…そう、私がメーラ・アビサ…この大森林を支配した張本人よ………あなたも私を捕まえにきたんでしょう?騎士団に洗脳やら何やらされて…」
「…洗脳?」
「あら、知らないふり?カリュデウス騎士団第二師団団長ハーダー・ザリコスは部下のドーキンスに洗脳魔法を使ってカリュデウス中の強力な魔物退治屋を戦力にして、この森に攻め込ませる様命令したのよ」
「え!?」
「本当に知らないそうね、ま、私が改造したスパイ魔物を送り込めばそれぐらい知れるんだけどね、私を止めようと思っても無駄よ、この森には自然の罠や私が洗脳した魔物がいっぱい、制圧できるわけがないわ」
「…メーラ、実は…」
「ん?なあに?」
「………騎士団が毒ガス袋を使い始めたんだ」
「…え?」
「多分、上空から袋を落として森中にガスを蔓延させるらしい、そうなれば魔物や自然は死んで、メーラにもガスの牙が向くかもしれないよ…」
「…そ…そん…な…」
メーラの手がブルブル震える。
「…メーラ、早くこの小屋を出ていった方がいい、もし君がまだ魔術を研究するなら、危機感を感じた騎士団が君に何をするかわからない、毒ガスを撒くほどなんだ、命を取られるかもしれないんだぞ」
「…いやよ、毒ガスくらい、対抗できる魔術を開発できるわ」
「メーラ!騎士団は本気なんだ!それに…」
「何…?」
「…君の『騎士団が洗脳魔法で魔物退治屋を森に送り込んだ』話が本当なら、僕だって救いたい人がいるんだ…」
「…救いたい…人…?」
「その人はね…森で僕が重傷を負った時、わざわざ家まで運んで治療してくれて、相棒になってから頼もしくて…何より、僕の大事な友達なんだ、友達を見捨てるなんて、できないよ」
「…あなたには、守りたい人がいるのね…」
「…え?」
「私には…そんな人はいないわ…」
「…」
その時だった。
ドゴオオオオオオオオオオンッ!!!
「ッ!危ないッ!」
メーラの小屋に、爆発が起きた。
ワンダーは間一髪、瓦礫まみれになりながらメーラを爆発した壁から離れさせ庇った。
「だ…誰だ!」
ワンダーは爆破が起きた方向に視線を向けると…
そこには、大勢の騎士団団員と一門の大砲があった。
- 1.第一話 異世界への召喚
- 2.第二話 説得作戦
- 3.第三話 畏怖を乗せた流れ星
- 4.第四話 対決美人剣士
- 5.第五話 対面超少年
- 6.第六話 剣集めはつらいよ
- 7.第七話 剣と光弾とナイフと 前編
- 8.第八話 剣と光弾とナイフと 後編
- 9.第九話 爆弾が怒る時
- 10.第十話 黒い追跡
- 11.第十一話 迷宮攻略はワンダーにお任せ
- 12.第十二話 殺人神と呼ばれた男 前編
- 13.第十三話 殺人神と呼ばれた男 後編
- 14.第十四話 睡眠ガスに気をつけろ!
- 15.第十五話 ミラー・ワンダー
- 16.第十六話 炎斧
- 17.第十七話 私が愛したあの子
- 18.第十八話 燃えよS&W M500
- 19.第十九話 この一発で福岡に帰ろう
- 20.第二十話 斬ってよかった
- 21.第二十一話 ロシアから殺意をこめて
- 22.第二十二話 大森林危機一髪!前編
- 23.第二十三話 大森林危機一髪!後編
- 24.第二十四話 世界不思議に関する2600文字
- 25.第二十五話 ファースト・バトルオブヨーロッパ
- 26.第二十六話 乗っ取りは逆襲の音
- 27.第二十七話 我ら、ノイバ親帝派!
- 28.第二十八話 スペインに殺しの花が咲く
- 29.第二十九話 ワンダーVS奴隷軍団
- 30.第三十話 マフィアン・LOVE
- 31.第三十一話 朝シン
- 32.第三十二話 ネオ・第三帝国
- 33.第三十三話 傭兵よ永遠に
- 34.第三十四話 縁戻し
- 35.第三十五話 奴らが来た!!!
- 36.第三十六話 決戦 前編
- 37.第三十七話 決戦 後編
- 38.第三十八話 シン・青桐組とシン・ワンデドコンビ
- 39.第三十九話 香港は燃えるか…?
- 40.第四十話 魔力・キラー
- 41.第四十一話 ボム・フロム・ザ・スカイ
- 42.第四十二話 青桐一家勢揃い
- 43.第四十三話 愛ある女は己を隠す その1
- 44.第四十四話 愛ある女は己を隠す その2