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とある少女の日記

#3

日記の内容───その2

六月四日
こないだお参りしてきた神社に行った。
心の中で、「一家平穏を願ったのに、なぜ家族が死んでいくのですか?」と問うてみた。
特段意味はなかったとおもうけど、多少の気休めにはなった。

[水平線]

六月五日
おじい様のお葬式が執り行われた。
禰々が暇そうにあくびをしていたから、お坊さんの読経が終わってすぐに別の部屋に連れ出してあげた。
前買ってあげた鞠で遊ぼうと思ったけど、こんなときに遊んでいるのがばれたらお父様が怒るからやめた。
お顔にかけられた布の目のところに真っ赤なしみがついていた。
あれは血なのかしら。倒れたときは目から血を流していなかった。
死体は血を流さないと聞いていたのに、不思議だわ。

[水平線]

六月六日
朝ごはんを食べていたら、女中のお澄が青い顔をして飛び込んできた。
お父様が何事か尋ねたら、おじい様の遺体が生焼けだったらしい。
火力が弱かったのかしら?
お母様は真っ青な顔をして震えていた。

[水平線]

[中略]
七月二日
神様もあんまりだわ。
おじい様のときから、一ヶ月しか経ってないのに。
禰々とおつかいに行った帰りに、和菓子屋へ寄っておはぎをたんと買ってきた。
お父様とお母様と食べようと思ってたのに。
家に着いたら叔母さまや伯父さまが騒いでいて、女中のみんなも慌てていた。
奥の方を覗き込んだら、お酒の瓶を持って暴れているお父様がいた。
今日は叔母さまのお家にお邪魔している。
しばらくは帰れなそうだ。

[水平線]

七月三日
昨日何があったのか叔父さまに聞いてみた。
叔父さまは言葉を濁していたが、禰々に外に行くよう言ってから教えてくれた。
私たちが出かけた後、お父様はお酒をたくさん飲んだらしい。
そして、その酒瓶でお母様を殴り殺してしまったそうだ。
とにかく、禰々には「お母様はご病気だから、しばらく会えないよ」と言っておいた。
おかしい。どうしてこんな[判読不能]

2026/05/31 18:50

月町 桔梗
ID:≫ 7r5tHLeuz1RfY
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