文化祭が終わってから、ひよりと悠真の会話は少し減っていた。
あの日の雨の帰り道から、何かが変わった気がしていた。
でも、それが「近づいた」のか「離れた」のか、ひよりにはわからなかった。
昼休み、ひよりは悠真の姿を探していた。
でも、彼は部活の仲間と話していて、なかなか近づけない。
「…やっぱり、遠いのかな」
そう思った瞬間、ひよりの胸が痛んだ。
自分の気持ちを伝えたい。でも、怖い。
もし、悠真がもう自分を見ていなかったら——。
放課後、ひよりは意を決して悠真を呼び止めた。
「悠真くん、ちょっとだけ…話せる?」
悠真は驚いたように振り返り、うなずいた。
ふたりは、誰もいない図書室の隅に座った。
「…私、ずっと言えなかったことがあるの」
ひよりの声は震えていた。
でも、目はまっすぐ悠真を見ていた。
「好きです。ずっと前から、悠真くんのことが好きだった」
沈黙が流れる。
悠真は、驚いたように目を見開き、そしてゆっくりと笑った。
「…俺も。ずっと、藤咲さんのことが好きだった。
でも、人気者の君に、俺なんかが言っていいのかって、ずっと迷ってた」
その言葉に、ひよりの目に涙がにじんだ。
すれ違っていたのは、気持ちじゃなくて、勇気だった。
「…バカだね、私たち」
「うん。でも、ちゃんと伝えられてよかった」
ふたりは、静かに笑い合った。
図書室の窓から差し込む夕方の光が、ふたりの間を優しく包んでいた。
あの日の雨の帰り道から、何かが変わった気がしていた。
でも、それが「近づいた」のか「離れた」のか、ひよりにはわからなかった。
昼休み、ひよりは悠真の姿を探していた。
でも、彼は部活の仲間と話していて、なかなか近づけない。
「…やっぱり、遠いのかな」
そう思った瞬間、ひよりの胸が痛んだ。
自分の気持ちを伝えたい。でも、怖い。
もし、悠真がもう自分を見ていなかったら——。
放課後、ひよりは意を決して悠真を呼び止めた。
「悠真くん、ちょっとだけ…話せる?」
悠真は驚いたように振り返り、うなずいた。
ふたりは、誰もいない図書室の隅に座った。
「…私、ずっと言えなかったことがあるの」
ひよりの声は震えていた。
でも、目はまっすぐ悠真を見ていた。
「好きです。ずっと前から、悠真くんのことが好きだった」
沈黙が流れる。
悠真は、驚いたように目を見開き、そしてゆっくりと笑った。
「…俺も。ずっと、藤咲さんのことが好きだった。
でも、人気者の君に、俺なんかが言っていいのかって、ずっと迷ってた」
その言葉に、ひよりの目に涙がにじんだ。
すれ違っていたのは、気持ちじゃなくて、勇気だった。
「…バカだね、私たち」
「うん。でも、ちゃんと伝えられてよかった」
ふたりは、静かに笑い合った。
図書室の窓から差し込む夕方の光が、ふたりの間を優しく包んでいた。