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届かない距離

#6

【最終章】手をつなぐ瞬間

卒業式の前日。
校舎は静かで、どこか寂しげな空気に包まれていた。
ひよりは、ひとり教室に戻ってきた。
誰もいないはずの教室に、懐かしさと少しの緊張が混ざっていた。
窓際の席には、悠真が座っていた。
彼もまた、最後の時間を静かに過ごしていた。
「…来てくれると思ってた」
悠真は、ひよりに気づくと、優しく微笑んだ。
「私も、ここに来たら悠真くんがいる気がしてた」
ふたりは、自然に隣に座った。
夕焼けが、教室を淡く染めていく。
「卒業したら、きっとみんな変わっていくよね」
ひよりがぽつりとつぶやくと、悠真は静かにうなずいた。
「でも、俺は変わらないよ。…ひよりのこと、ずっと好きだから」
その言葉に、ひよりの目に涙が浮かんだ。
でも、それは悲しみじゃなくて、嬉しさと安心の涙だった。
「私も。悠真くんがいたから、ここが好きだった。
…ありがとう。好きです。ずっと、ずっと」
ふたりは、言葉の代わりに、そっと手をつないだ。
その手は、あたたかくて、確かで、これからを支えてくれるような気がした。
窓の外では、春の風が校庭を吹き抜けていた。
新しい季節が、ふたりの未来を静かに迎えに来ていた。
——この手を、離さない。
そう思えた瞬間が、ふたりの物語の始まりだった。

作者メッセージ

ついに最終章!
どうでしたでしょうか…?
初めての小説デビュー!
楽しくお話を書かせていただきました。
一応最終章にはなるのですが、なにか書いてほしい展開などがありましたら、コメントで教えてくれると嬉しいです!
ありがとうございました!

2025/10/14 19:21

Karen
ID:≫ 61HXE6WKDbwGM
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