厄災の黙示録でシドがちょっと泣きそうになるけど深呼吸して誤魔化すみたいなムービーが公式であったじゃないですか。(やばい)今回は、「今度は我慢できなかったシドくん」を2パターン書いていきます!泣くまでが長いです。(特にパターン1)かっこいいシドはいません。でも私はかっこよくないシドが好きなんだ!!かっこいいのも好きだ!泣きフェチによる泣きフェチのための小説です。あ、タイトル通り厄災の黙示録のネタバレえぐいです。それではお願いします!
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パターン1 ここから一緒に(時間軸は厄災の黙示録のハイラル東部救援戦〜ガノン封印前あたり)
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夜の玉座の間は、星も岩肌も夜光石でかたどられた里全体もよく見える。
そのいろいろな光の中で、星とも岩とも水とも夜光石とも違う緑色の輝きを放っているミファーがいた。
「…どう?もう、痛くない?」
シドの手にあった傷が薄くなり、消えていく。
「ああ、完璧だゾ。ありがとう、姉さん」
夜だからといつもより抑えた声は、ミファーの耳に心地よく当たる。ミファーはその声を聞いて、1時間前の戦いでシドが自分を白銀モリブリンから庇い、前に出て腕を負傷した時のことを思い出していた。
「それならよかったの。…私を庇って前に出た時は、どうなるかと思ったんだよ。」
「…すまない」
「謝ることじゃないの。わかってくれたなら大丈夫」
「…そう、か」
そのまま二人、玉座の間の階段に腰掛けて星を眺めていた。父であるドレファン王は、玉座の間で眠っている。
月は今日は赤くない。最近、みんなで魔物をたくさん倒したから、しばらくは大きい魔物騒ぎはないと信じたい。
ミファーがそんなことを考えながら少しうとうとしていると、隣の気配が少し変わった。
今までは、未来から来た弟だとわかってはいても、やはり気配はゾーラ族の男性だった。
しかし、急に気配が「弟」のそれになった。ミファーは思わずシドの方を見遣る。
それに気づいているのかいないのか、シドは少し上を向いて話し始めた。
「…姉さん、もしリンクがあそこで助けに来なかったらと、考えたことはあるか?」
「……あの、水のカースガノンの時?」
「そうだ。…あのガーディアンがオレとユン坊を[漢字]いま[/漢字][ふりがな]過去[/ふりがな]へと飛ばしてくれなければ、リンクが来るまでカースガノンを足止めすることはできなかった。………そして、そうなったら、リンクが来たときにはすでに姉さんは死んでいる。」
「…………そうね」
「…ごめん、何が言いたいのかわからないと思う…」
シドの瞳の奥で何かが揺れる。ミファーは目を細め、そっと微笑んだ。そしてシドの目を見る。
「…わかるよ。」
「……え…?」
「貴方のいた未来では、私は死んだんだよね?」
「……ッ」
返答は返ってこなかったが、シドの反応でそれが本当であることをミファーは悟った。シドが唇を噛む。
ミファーは悲しげに目線を下に送る。
そして、階段に置かれたシドの手の甲に自分の手をそっと重ねた。
「…ほら、手の甲を触っただけでもわかるよ。何回も槍を握った手。…ほら、指のここが硬いでしょう?ここは槍使いしか硬くならないんだよ。……それに、ほら。ここにも、ここにも傷。雷にだって、何回も触れたでしょ?鱗が傷んでる」
「…ごめん」
「謝らないで。それだけ無理して、頑張ってきた証なの。私が死んだことも、貴方が頑張ってきたことも、私、全部わかってる。…だって私は、貴方のお姉ちゃんだもの。」
「………ッ!!」
シドの手の甲がぴくっと震えた。シドはあのルッタの上の時のように、深呼吸をして涙を隠そうとした。
でも、息がうまく吸えなかった。シドの目から涙が伝っていく。
ミファーは目線をシドの顔にやることはなく、その体を抱きしめた。
ミファーの腕は回るが、やはり並のゾーラ族よりも筋肉がついている。それだけ鍛えたのだろう。
「………っ、ねえ、さん」
少し遠慮がちに、ミファーの体にもシドの腕が回ってくる。
ぽと、と階段に雫が落ちる音がする。
「……姉さんが、死んだって、聞いたときに…っ、オレも死にたくなった…っ」
「…でも、ここまで大きくなるまで生きた。偉いよ、シド。ここからは、私も一緒だよ。」
「…〜〜っ、う…っ、」
声にならない声がシドの口から溢れていく。
ミファーは幼子にするように背中をぽんぽんと優しく叩く。
これからは、二人一緒に歩いていく。
もうシドを一人にしない。ミファーがシドを置いて旅立つこともない。
それを象徴するかのように、ルッタの鼻が月明かりで輝いていた。
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パターン2 おかえり(時間軸はガノン封印→シドが未来に帰ってきた時)_:(´ཀ`」 ∠):←意外とパターン1が長くなった
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「貴方たちのいる未来にも……100年後にも、どうか光がありますように…」
そんなゼルダ姫の声が、聞こえた気がした。
過去にきた時と同じ道を、今度は逆に進んで行った。
シドは、気がつくと里に立っていた。
ミファーの像が少し古くなっているのを見て、シドは自分が戻ってきたことに気がついた。
「…おかえり、シド」
聞き慣れた声が、少し大人っぽくなっている。
シドはそっと振り返った。
「………姉さん…」
ミファーがそっと微笑んでいた。身長も少し伸びているだろうか。
新たに大人の余裕が加わったミファーがそこにはいた。
「……っ」
シドの喉の奥がひゅっと鳴った。
たまらなくなって、100年前より大きなミファーの体に抱きついた。
「…っ、うあああぁっ…!」
涙はとめどなくシドの頬を伝っていく。
ずっと堪えていたものが、堰を切ったように溢れ出した。
ミファーがそっとシドの背中に手を添える。
「ありがとう、シド。」
「…っ、っぐ…!ねえさっ…!!姉さん…!良かったっ…!ちゃんと……!」
「うん、私はここにいるよ。」
シドが声を上げて泣き続けるのを、ミファーはシドを抱きしめてそっと受け止めていた。
「…ねえ、シド。今度、リンクと姫様のいるハテノ村に行こう。二人とも、100年も生きたから、もうすっかりお爺さんとお婆さんだけど、ちゃんと生きてるよ。みんな、ちゃんと生きたよ。貴方達のおかげ。」
「……っ、ああ……!よかった、本当に…!」
シドは、ようやく少しいつものように笑った。
泣いていい。逃げてもいい。ただ、貴方だけは自分が守る。
二人の想いは同じだった。
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パターン1 ここから一緒に(時間軸は厄災の黙示録のハイラル東部救援戦〜ガノン封印前あたり)
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夜の玉座の間は、星も岩肌も夜光石でかたどられた里全体もよく見える。
そのいろいろな光の中で、星とも岩とも水とも夜光石とも違う緑色の輝きを放っているミファーがいた。
「…どう?もう、痛くない?」
シドの手にあった傷が薄くなり、消えていく。
「ああ、完璧だゾ。ありがとう、姉さん」
夜だからといつもより抑えた声は、ミファーの耳に心地よく当たる。ミファーはその声を聞いて、1時間前の戦いでシドが自分を白銀モリブリンから庇い、前に出て腕を負傷した時のことを思い出していた。
「それならよかったの。…私を庇って前に出た時は、どうなるかと思ったんだよ。」
「…すまない」
「謝ることじゃないの。わかってくれたなら大丈夫」
「…そう、か」
そのまま二人、玉座の間の階段に腰掛けて星を眺めていた。父であるドレファン王は、玉座の間で眠っている。
月は今日は赤くない。最近、みんなで魔物をたくさん倒したから、しばらくは大きい魔物騒ぎはないと信じたい。
ミファーがそんなことを考えながら少しうとうとしていると、隣の気配が少し変わった。
今までは、未来から来た弟だとわかってはいても、やはり気配はゾーラ族の男性だった。
しかし、急に気配が「弟」のそれになった。ミファーは思わずシドの方を見遣る。
それに気づいているのかいないのか、シドは少し上を向いて話し始めた。
「…姉さん、もしリンクがあそこで助けに来なかったらと、考えたことはあるか?」
「……あの、水のカースガノンの時?」
「そうだ。…あのガーディアンがオレとユン坊を[漢字]いま[/漢字][ふりがな]過去[/ふりがな]へと飛ばしてくれなければ、リンクが来るまでカースガノンを足止めすることはできなかった。………そして、そうなったら、リンクが来たときにはすでに姉さんは死んでいる。」
「…………そうね」
「…ごめん、何が言いたいのかわからないと思う…」
シドの瞳の奥で何かが揺れる。ミファーは目を細め、そっと微笑んだ。そしてシドの目を見る。
「…わかるよ。」
「……え…?」
「貴方のいた未来では、私は死んだんだよね?」
「……ッ」
返答は返ってこなかったが、シドの反応でそれが本当であることをミファーは悟った。シドが唇を噛む。
ミファーは悲しげに目線を下に送る。
そして、階段に置かれたシドの手の甲に自分の手をそっと重ねた。
「…ほら、手の甲を触っただけでもわかるよ。何回も槍を握った手。…ほら、指のここが硬いでしょう?ここは槍使いしか硬くならないんだよ。……それに、ほら。ここにも、ここにも傷。雷にだって、何回も触れたでしょ?鱗が傷んでる」
「…ごめん」
「謝らないで。それだけ無理して、頑張ってきた証なの。私が死んだことも、貴方が頑張ってきたことも、私、全部わかってる。…だって私は、貴方のお姉ちゃんだもの。」
「………ッ!!」
シドの手の甲がぴくっと震えた。シドはあのルッタの上の時のように、深呼吸をして涙を隠そうとした。
でも、息がうまく吸えなかった。シドの目から涙が伝っていく。
ミファーは目線をシドの顔にやることはなく、その体を抱きしめた。
ミファーの腕は回るが、やはり並のゾーラ族よりも筋肉がついている。それだけ鍛えたのだろう。
「………っ、ねえ、さん」
少し遠慮がちに、ミファーの体にもシドの腕が回ってくる。
ぽと、と階段に雫が落ちる音がする。
「……姉さんが、死んだって、聞いたときに…っ、オレも死にたくなった…っ」
「…でも、ここまで大きくなるまで生きた。偉いよ、シド。ここからは、私も一緒だよ。」
「…〜〜っ、う…っ、」
声にならない声がシドの口から溢れていく。
ミファーは幼子にするように背中をぽんぽんと優しく叩く。
これからは、二人一緒に歩いていく。
もうシドを一人にしない。ミファーがシドを置いて旅立つこともない。
それを象徴するかのように、ルッタの鼻が月明かりで輝いていた。
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パターン2 おかえり(時間軸はガノン封印→シドが未来に帰ってきた時)_:(´ཀ`」 ∠):←意外とパターン1が長くなった
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「貴方たちのいる未来にも……100年後にも、どうか光がありますように…」
そんなゼルダ姫の声が、聞こえた気がした。
過去にきた時と同じ道を、今度は逆に進んで行った。
シドは、気がつくと里に立っていた。
ミファーの像が少し古くなっているのを見て、シドは自分が戻ってきたことに気がついた。
「…おかえり、シド」
聞き慣れた声が、少し大人っぽくなっている。
シドはそっと振り返った。
「………姉さん…」
ミファーがそっと微笑んでいた。身長も少し伸びているだろうか。
新たに大人の余裕が加わったミファーがそこにはいた。
「……っ」
シドの喉の奥がひゅっと鳴った。
たまらなくなって、100年前より大きなミファーの体に抱きついた。
「…っ、うあああぁっ…!」
涙はとめどなくシドの頬を伝っていく。
ずっと堪えていたものが、堰を切ったように溢れ出した。
ミファーがそっとシドの背中に手を添える。
「ありがとう、シド。」
「…っ、っぐ…!ねえさっ…!!姉さん…!良かったっ…!ちゃんと……!」
「うん、私はここにいるよ。」
シドが声を上げて泣き続けるのを、ミファーはシドを抱きしめてそっと受け止めていた。
「…ねえ、シド。今度、リンクと姫様のいるハテノ村に行こう。二人とも、100年も生きたから、もうすっかりお爺さんとお婆さんだけど、ちゃんと生きてるよ。みんな、ちゃんと生きたよ。貴方達のおかげ。」
「……っ、ああ……!よかった、本当に…!」
シドは、ようやく少しいつものように笑った。
泣いていい。逃げてもいい。ただ、貴方だけは自分が守る。
二人の想いは同じだった。
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