また、言い損ねた。
「既読」と付いているメッセージ。
「暇だったら明日遊び行かない?」
という、平坦な文章。
伝えそびれた思いを伝えるだけ。なのに、毎回嫌になって言えなくなる。
言える日が来るまで、ずっと、ずっと意味のない予定を組んで遊ぶ。
…返ってこない。
何を間違えたのか、既読が付いた以上、取り消すのは少し気が引ける。というか、消すことなどできない。
スマホの電源を切って外を見る。
それを遮るかのように、窓に自分の顔が反射した。
何とも言えない。嘘ばっか付いてきた最低な自分がそこにはいる。
カーテンを閉めようとする。が、現実から目を背けたらまたさっきのようになってしまう。
そう言い聞かせて、だけど自分の顔は見ずに、ばっと広がるビル群を眺めるだけ。
スマホが振動で少し揺れた。誰からだろうか、期待が籠る。
「ごめん、暇じゃない。また行ける日に行こう」
その返信に、あえて既読スルーをした。
別に、私も明日暇じゃないんだからいい。
そんな思いも言い訳みたいだ。馬鹿馬鹿しくて、窓に映った自分の顔が段々と憎たらしく見えてきた。
シャッとカーテンを強引に閉める。
自分の向き合い方も、あの人との向き合い方も、いつの間にか分からなくなっていた。
[水平線]
また、言い損ねた。
「暇だったら明日遊び行かない?」
というメッセージが俺を見る。
行きたい。行きたいのに、行ったとしても思いは伝えられない。
その前の文の、「楽しかった。奢ってくれてありがとう」を見て思う。
俺は、一生このままの、平坦な文章で、しかも思いも伝えられずに終わるのだと。
だからこそ行けない。
思いを伝えたとしてどうする?
もしそれが迷惑になったとしたら?
これからの生活に支障を齎すとしたら?
……なんて、勝手に自分で被害妄想をしてしまう。
人生は自分が決めるのに、なんで俺は決めれずにいる?
しかも勝手に他人の人生を変えようとして。
嫌気が差し、現実から背くように窓の外を見る。
窓に映った自分は、まるで檻から出たいように、出たくないように、優柔不断な表情でこちらを見つめている。
その奥に視線をずらす。
その動きと共に、映っている自分も動く。
「自分」に目を向けると、「自分」はこっちを見てきた。
「自分」は下に広がる住宅街を見る。
同じくらいの高さの家、少し高い家。
「高い」なのか、「高い」なのか。
「思い」なのか、「想い」なのか。
「自分」なのか、「自分」じゃないのか。
マルバツゲームをしているみたいに自問自答した。
…俺は、バツに怯えている。
だから自分の気持ちに嘘を付く。
それがどんな痛みを伴おうとも、画面に映る[漢字]アイコン[/漢字][ふりがな]あなた[/ふりがな]が幸せでいられるなら、それでいい。
「既読」と付いているメッセージ。
「暇だったら明日遊び行かない?」
という、平坦な文章。
伝えそびれた思いを伝えるだけ。なのに、毎回嫌になって言えなくなる。
言える日が来るまで、ずっと、ずっと意味のない予定を組んで遊ぶ。
…返ってこない。
何を間違えたのか、既読が付いた以上、取り消すのは少し気が引ける。というか、消すことなどできない。
スマホの電源を切って外を見る。
それを遮るかのように、窓に自分の顔が反射した。
何とも言えない。嘘ばっか付いてきた最低な自分がそこにはいる。
カーテンを閉めようとする。が、現実から目を背けたらまたさっきのようになってしまう。
そう言い聞かせて、だけど自分の顔は見ずに、ばっと広がるビル群を眺めるだけ。
スマホが振動で少し揺れた。誰からだろうか、期待が籠る。
「ごめん、暇じゃない。また行ける日に行こう」
その返信に、あえて既読スルーをした。
別に、私も明日暇じゃないんだからいい。
そんな思いも言い訳みたいだ。馬鹿馬鹿しくて、窓に映った自分の顔が段々と憎たらしく見えてきた。
シャッとカーテンを強引に閉める。
自分の向き合い方も、あの人との向き合い方も、いつの間にか分からなくなっていた。
[水平線]
また、言い損ねた。
「暇だったら明日遊び行かない?」
というメッセージが俺を見る。
行きたい。行きたいのに、行ったとしても思いは伝えられない。
その前の文の、「楽しかった。奢ってくれてありがとう」を見て思う。
俺は、一生このままの、平坦な文章で、しかも思いも伝えられずに終わるのだと。
だからこそ行けない。
思いを伝えたとしてどうする?
もしそれが迷惑になったとしたら?
これからの生活に支障を齎すとしたら?
……なんて、勝手に自分で被害妄想をしてしまう。
人生は自分が決めるのに、なんで俺は決めれずにいる?
しかも勝手に他人の人生を変えようとして。
嫌気が差し、現実から背くように窓の外を見る。
窓に映った自分は、まるで檻から出たいように、出たくないように、優柔不断な表情でこちらを見つめている。
その奥に視線をずらす。
その動きと共に、映っている自分も動く。
「自分」に目を向けると、「自分」はこっちを見てきた。
「自分」は下に広がる住宅街を見る。
同じくらいの高さの家、少し高い家。
「高い」なのか、「高い」なのか。
「思い」なのか、「想い」なのか。
「自分」なのか、「自分」じゃないのか。
マルバツゲームをしているみたいに自問自答した。
…俺は、バツに怯えている。
だから自分の気持ちに嘘を付く。
それがどんな痛みを伴おうとも、画面に映る[漢字]アイコン[/漢字][ふりがな]あなた[/ふりがな]が幸せでいられるなら、それでいい。