(多分)世界一賑やかなバックヤード
#1
ここから始まる
「はァ……なーんで、世の中は生きやすく、生きづらくなったんだろうね」
部屋の中、寝っ転がりながらスマホに話しかける黒髪ロングの女性、一人。
スマホは応答しない。だろうね、と分かりきっていたように電源を切る。
「あーでも、今はAIが答えてくれるんだっけ」
もう一度電源を付けようとボタンに触れる、直前で手を止めた。
「聞いてもらうなら人間の方がいいか…」
そう言い、起き上がって充電コードを挿す。
「……そう言えば、明後日行かなきゃか」
女性はカレンダーを見ると、そのまま布団にダイブする。
「つまんないだろうなー。……まぁ、楽しいとかやり甲斐があるとか、そんなん気にしてたら一生仕事できないよねぇ」
大きなため息を吐き、布団に潜る。
「…金貰ってんだし、しっかりやらないと………」
女性は浮かんできた最悪の未来から逃げるように、電気を消した。
[水平線]
数日後。
「今日かー、新人さん。ついに私たちも先輩気取れんじゃん」
女性が働くであろうコンビニのバックヤードには、迎える準備ができているアルバイター、5人。
正社員、2人。
「駄目ですよ加奈さーん。これで問題になったらどうするんですか」
加奈「流石にやんないよー。私優しいし。」
加奈は誇らしげに言い放つ。…だが、言い放たれた女性ははいはいとだけ返して去っていった。
加奈「結以ー?もうちょっとリアクションしてー?」
そんなコントが飛び交う中、裏と表を繋ぐ扉が拓かれた。
加奈「ん?副店どうしたんですか?」
加奈に副店と呼ばれた男性はバックヤードに居る全員に言った。
「新人さん来たからー、まー色々とやってもらって。………じゃ、入ってどーぞ」
副店長の言葉で、女性が入ってくる。
加奈は、「めっちゃ美人じゃん!?」と一言。
結以は、「顔整い過ぎでは?」と一言。
褒められて若干照れた新人であったが、すぐに仕事の表情へ切り替わった。
「自己紹介をどうぞ」
「…はい。[太字]木下遥香[/太字]、大学生やってます、よろしくお願いします」
加奈は、「よろしくー」と一言。
結以も、「よろしくー」と一言。
他の人も「よろしくね」「よろしくお願いします」と遥香に挨拶を交わす。
こんな、日常の一コマにある挨拶から何かが始まってしまったのは、この時の加奈たちは知る由もない。
部屋の中、寝っ転がりながらスマホに話しかける黒髪ロングの女性、一人。
スマホは応答しない。だろうね、と分かりきっていたように電源を切る。
「あーでも、今はAIが答えてくれるんだっけ」
もう一度電源を付けようとボタンに触れる、直前で手を止めた。
「聞いてもらうなら人間の方がいいか…」
そう言い、起き上がって充電コードを挿す。
「……そう言えば、明後日行かなきゃか」
女性はカレンダーを見ると、そのまま布団にダイブする。
「つまんないだろうなー。……まぁ、楽しいとかやり甲斐があるとか、そんなん気にしてたら一生仕事できないよねぇ」
大きなため息を吐き、布団に潜る。
「…金貰ってんだし、しっかりやらないと………」
女性は浮かんできた最悪の未来から逃げるように、電気を消した。
[水平線]
数日後。
「今日かー、新人さん。ついに私たちも先輩気取れんじゃん」
女性が働くであろうコンビニのバックヤードには、迎える準備ができているアルバイター、5人。
正社員、2人。
「駄目ですよ加奈さーん。これで問題になったらどうするんですか」
加奈「流石にやんないよー。私優しいし。」
加奈は誇らしげに言い放つ。…だが、言い放たれた女性ははいはいとだけ返して去っていった。
加奈「結以ー?もうちょっとリアクションしてー?」
そんなコントが飛び交う中、裏と表を繋ぐ扉が拓かれた。
加奈「ん?副店どうしたんですか?」
加奈に副店と呼ばれた男性はバックヤードに居る全員に言った。
「新人さん来たからー、まー色々とやってもらって。………じゃ、入ってどーぞ」
副店長の言葉で、女性が入ってくる。
加奈は、「めっちゃ美人じゃん!?」と一言。
結以は、「顔整い過ぎでは?」と一言。
褒められて若干照れた新人であったが、すぐに仕事の表情へ切り替わった。
「自己紹介をどうぞ」
「…はい。[太字]木下遥香[/太字]、大学生やってます、よろしくお願いします」
加奈は、「よろしくー」と一言。
結以も、「よろしくー」と一言。
他の人も「よろしくね」「よろしくお願いします」と遥香に挨拶を交わす。
こんな、日常の一コマにある挨拶から何かが始まってしまったのは、この時の加奈たちは知る由もない。