冷たい風が吹いていた
それだけで、この場所が普通じゃないとわかる
空は見えない
雲の向こうで、星がある“気配”だけがしている
地面には、白い筋
霜が、ゆっくりと広がっている
その中心に、子どもが立っていた
真っ白な髪を、おかっぱに整え
青い袴をまとい
黄色い、鋭い目
彼の名は[太字][漢字]或真 茴茴[/漢字][ふりがな]あるま ういうい[/ふりがな][/太字]
人は皆、彼のことを[太字][漢字]茴様[/漢字][ふりがな]ういさま[/ふりがな][/太字]と呼ぶ
永遠の10歳
時間から、置き去りにされた存在
茴茴「...貴様らは、面白いな」
声は低く、落ち着いている
茴茴「自分より弱いものを見て、安心する。その愚かさを、私は好いている」
一歩、進む
地面が、音もなく白く変わった
誰かが叫ぶ
だが、声は途中で止まる
茴茴は、ちらりと横目で見る
茴茴「騒ぐな。凍るぞ?」
それだけで、空気が張りつめる
茴茴は袖を払う
茴茴「私は老いない。この姿のまま、ずっとだ」
少しだけ、得意げに口元を緩める
ここでは、誰も逆らわない
理由は単純
茴茴が怒れば、世界が止まるからだ
『氷術』
それは、破壊ではなく――
“保存”に近い力
動けないものたちの中で
茴茴だけが、静かに立っていた
続く...
それだけで、この場所が普通じゃないとわかる
空は見えない
雲の向こうで、星がある“気配”だけがしている
地面には、白い筋
霜が、ゆっくりと広がっている
その中心に、子どもが立っていた
真っ白な髪を、おかっぱに整え
青い袴をまとい
黄色い、鋭い目
彼の名は[太字][漢字]或真 茴茴[/漢字][ふりがな]あるま ういうい[/ふりがな][/太字]
人は皆、彼のことを[太字][漢字]茴様[/漢字][ふりがな]ういさま[/ふりがな][/太字]と呼ぶ
永遠の10歳
時間から、置き去りにされた存在
茴茴「...貴様らは、面白いな」
声は低く、落ち着いている
茴茴「自分より弱いものを見て、安心する。その愚かさを、私は好いている」
一歩、進む
地面が、音もなく白く変わった
誰かが叫ぶ
だが、声は途中で止まる
茴茴は、ちらりと横目で見る
茴茴「騒ぐな。凍るぞ?」
それだけで、空気が張りつめる
茴茴は袖を払う
茴茴「私は老いない。この姿のまま、ずっとだ」
少しだけ、得意げに口元を緩める
ここでは、誰も逆らわない
理由は単純
茴茴が怒れば、世界が止まるからだ
『氷術』
それは、破壊ではなく――
“保存”に近い力
動けないものたちの中で
茴茴だけが、静かに立っていた
続く...