放課後
空はまだ明るいのに、風が冷たい
かな「凛、今日は一緒に帰れる?」
凛「...ごめん。用事が...」
その言葉に、かなは笑った
かな「そっか。じゃあ、途中までね!」
駅前の角で、凛は小さく頭を下げた
凛「...また明日」
かな「うん!」
凛の背中が、人混みに消えていく
——少しだけ
ほんの、少しだけ
かなは、反対方向に曲がるふりをして、
そっと振り返った
凛は、細い路地へ入っていく
かな「...あれ?」
気づけば、足が動いていた
路地の奥
人の少ない、古いビル街
かなは、電柱の影に身を隠す
その先に——
黒いフードの人影
数人が、凛の前に現れた
かな「...え?」
声を出すのを、必死にこらえる
彼らは言葉少なに、何かを確認している
一人は小さな端末を見て、
もう一人は周囲を警戒していた
その中に、
昼の教室では絶対にいない“空気”があった
凛は、迷いなくその輪の中に入っていく
かな「...凛?」
胸が、ぎゅっと締めつけられる
その瞬間、誰かがこちらを見る
——冷たい、鋭い視線
かなは、とっさに身を伏せた
心臓の音が、うるさすぎる
足音が遠ざかり、
気配が消えたあと
かなは、震える手で口を押さえた
——見てしまった
凛の、知らない世界を
続く...
空はまだ明るいのに、風が冷たい
かな「凛、今日は一緒に帰れる?」
凛「...ごめん。用事が...」
その言葉に、かなは笑った
かな「そっか。じゃあ、途中までね!」
駅前の角で、凛は小さく頭を下げた
凛「...また明日」
かな「うん!」
凛の背中が、人混みに消えていく
——少しだけ
ほんの、少しだけ
かなは、反対方向に曲がるふりをして、
そっと振り返った
凛は、細い路地へ入っていく
かな「...あれ?」
気づけば、足が動いていた
路地の奥
人の少ない、古いビル街
かなは、電柱の影に身を隠す
その先に——
黒いフードの人影
数人が、凛の前に現れた
かな「...え?」
声を出すのを、必死にこらえる
彼らは言葉少なに、何かを確認している
一人は小さな端末を見て、
もう一人は周囲を警戒していた
その中に、
昼の教室では絶対にいない“空気”があった
凛は、迷いなくその輪の中に入っていく
かな「...凛?」
胸が、ぎゅっと締めつけられる
その瞬間、誰かがこちらを見る
——冷たい、鋭い視線
かなは、とっさに身を伏せた
心臓の音が、うるさすぎる
足音が遠ざかり、
気配が消えたあと
かなは、震える手で口を押さえた
——見てしまった
凛の、知らない世界を
続く...
- 1.お仕事は明日から
- 2.私のアジト
- 3.私の専用武器
- 4.最初のお仕事
- 5.私の夜
- 6.私の学校-ホームルーム編-
- 7.私の学校-2-
- 8.アジトへのご挨拶前
- 9.お部屋の紹介
- 10.この場所、嫌いじゃないかも
- 11.夕焼け色の帰り道
- 12.夕焼けの向こうに、まだ帰れない
- 13.静かな朝に帰りたい場所
- 14.放課後までの、長い朝
- 15.凛の放課後
- 16.帰る場所がある暗殺者
- 17.影に溶ける心臓
- 18.夜の向こう側へ
- 19.影がほどける夜
- 20.普通って、こんなににぎやか
- 21.普通のフリをした夜へ
- 22.影が戻る場所
- 23.静かな灯りの中で
- 24.ただいまの、その先で
- 25.気づいてしまった違和感
- 26.近づく距離、隠せない影
- 27.影の輪郭
- 28.知らないフリのはじまり
- 29.踏み込んだ境界線
- 30.監視の先に
- 31.呼び出し
- 32.真実を渡す夜
- 33.夜のすべて
- 34.影が重なる夜
- 35.影の扉が、もう1人を迎える夜
- 36.震える手と踏み出す一歩
- 37.ずるい先輩・負けず嫌いの後輩
- 38.見えない一歩先