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# バレー部の女の子たちが尊いんですが ?!

#3

#3 ( 奈々美 と 燈 )

ボールが 、 静かに弧を描いた 。

「 ……入りますわ 」

ぽつりと呟いた声の通り 、 サーブはライン際にすっと落ちる 。

「 ナイスサーブ、奈々美さん! 」

ぱたぱたと小さな足音が近づいてくる 。

[漢字]琳寧[/漢字][ふりがな]りんね[/ふりがな] [漢字]燈[/漢字][ふりがな]あかり[/ふりがな]は 、 少し息を弾ませながら 、 それでも嬉しそうに顔を上げた 。

「 すごいです……今の 、 全然取れなかった 」

「 ふふ 、 ありがとうございます 」

[漢字]星乃[/漢字][ふりがな]ほしの[/ふりがな] [漢字]奈々美[/漢字][ふりがな]ななみ[/ふりがな]は 、 いつも通りゆったりと微笑む 。

その余裕のある立ち姿は 、 試合中とは思えないほど穏やかだ 。

けれど——ボールを持てば 、 話は別だった 。

「 次も 、 同じところに参りますわ 」

「 え 、 またですか……? 」

「 ええ 。 今度は 、 もう少しだけ深く 」

本当にできてしまうのが 、 奈々美だった 。

再び 、 笛が鳴る 。

燈は後衛で身構えながら 、 じっと奈々美を見る 。

高く上がるトス 。

静かなフォーム。

そして、迷いのない一打 。

「 ……っ! 」

鋭く伸びたボールに 、 相手のレシーブが崩れる 。

「 ナイス! 」

そのままラリーが続く 。

強いスパイクが 、 コートへ叩きつけられる 。

——取らなきゃ 。

燈は 、 小さな体で飛び込んだ 。

床に手をつき 、 なんとかボールを上げる 。

「 上がった……! 」

「 いいですわ 、 燈さん 」

奈々美の声が 、 すぐそばで響く 。

次の瞬間 、 ふわりとしたトスが上がる 。

「 打ってくださいな 」

燈は一瞬だけ迷う 。

自分が打っていいのか 、 という戸惑い 。

けれど 、 奈々美の視線は穏やかで 、 揺らがない 。

「 ……はいっ 」

小さく跳ぶ 。

強くはない 。

けれど 、 しっかり前を向いて打つ 。

ボールはコートの隅に落ちた 。

「 ……あ 」

静かな得点 。

でも確かに 、 自分で決めた一本 。

「 ナイスですわ 」

奈々美が 、 ゆっくり拍手をする 。

その仕草が 、 どこか上品で 、 くすぐったい 。

「 とても良い判断でした 」

「 ……ぼく 、 今の…… 」

「 ええ 。 きちんと見えておりました 」

燈は 、 胸の奥がじんわり温かくなるのを感じた 。

休憩中 。

体育館の端で 、 燈はペットボトルを握りしめていた 。

「 ……ぼく 、 小さいから 」

ぽつりとこぼす 。

「 ブロックもできないし 、 スパイクも弱いし…… 」

奈々美は 、 隣で静かに聞いている 。

急かすことも 、 否定することもなく 。

「 でも 」

やわらかく 、 口を開く 。

「 燈さんの守備 、 とても素敵ですわ 」

「 ……え 」

「 先ほどのレシーブも 、 あれがなければ続きませんでしたもの 」

ゆっくりとした声が 、 静かに響く 。

「コートの中で 、 一つでも“ できること ”があれば 、 それは立派な武器ですわ 」

燈は 、 言葉を探す 。

けれど見つからなくて 、 ただ奈々美を見る 。

「 それに 」

奈々美は 、 少しだけ楽しそうに目を細めた 。

「 小さいからこそ届くボールも 、 ございますでしょう? 」

「 ……あ 」

思い当たる 。

低いボール 。

速いボール 。

誰かが取りきれなかったものに 、 手が届いた瞬間 。

「 ……ぼくにも、できること 」

「 ええ 、 たくさん 」

当たり前のように言われて 、 胸が軽くなる 。

「 ですから 」

奈々美は 、 そっと微笑む 。

「 そのままの燈さんで 、 十分ですわ 」

燈は 、 少しだけ目を潤ませて 、 それでも笑った 。

「 はい 」

その返事は 、 前より少しだけ 、 しっかりしていた 。

コートに戻る 。

「 次 、 ぼくレシーブいきます! 」

小さな声だけど 、 はっきりと響く 。

奈々美は 、 満足そうに頷いた 。

「 ええ 、 頼りにしておりますわ 」

ゆったりとした空気の中で 。

確かに 、 チームは前に進んでいた 。

作者メッセージ

うわあああああ 

手 が 手 が ああああああ

疲れた

次 は 毒舌ちゃん 出る かも です

2026/07/11 17:20

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