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# バレー部の女の子たちが尊いんですが ?!

#1

#1 後輩コンビ( 翠 と 柚月 )


体育館の空気は 、 少しだけ張り詰めていた 。

「 ナイスカバー!いいよ翠ちゃん! 」

明るい声が響く 。

[漢字]菜乃花[/漢字][ふりがな]なのはな[/ふりがな] [漢字]柚月[/漢字][ふりがな]ゆづき[/ふりがな]は 、 太陽みたいに笑いながらボールを拾い上げた 。

その視線の先で 、 [漢字]山下[/漢字][ふりがな]やました[/ふりがな] [漢字]翠[/漢字][ふりがな]みどり[/ふりがな]は小さく頷く 。

「 ……はい 」

声はかすかで 、 ほとんど聞こえない 。

それでも柚月は 、 ちゃんと聞こえたみたいに笑った 。

「 今の良かったよ!反応速かった! 」

「 ……いえ 、 あの……たまたま 、 で 」

「 たまたまでも取れたらすごいって! 」

翠は 、 どう返せばいいのかわからなくなる 。

褒められるのも 、 話しかけられるのも 、 まだ慣れない 。

周りの声も 、 視線も 、 全部が少し怖い 。

そんな中で 、 柚月だけが 、 まっすぐに向かってくる 。

眩しいくらいに 。

「 次いくよー! 」

トスが上がる 。

高く 、 綺麗な弧 。

それを見た瞬間 、 柚月の表情が変わる 。

踏み込んで 、 跳んで 、 振り抜く 。

乾いた音が 、 体育館に響いた 。

ボールは一直線にコートへ突き刺さる 。

「 ……っ 」

翠は思わず息を呑んだ 。

速い 。

強い 。

迷いがない 。

同じ一年なのに 、 まるで違う 。

遠い存在みたいで——少しだけ 、 怖い 。

「 翠ちゃん! 」

「 っ 、 はい! 」

名前を呼ばれて 、 びくっとする 。

柚月はもう 、 次のボールを構えていた 。

「 次 、 翠ちゃんに上げるね! 」

「 え…… 」

一瞬 、 思考が止まる 。

「 で 、 でも 、 私…… 」

「 大丈夫! 」

即答だった 。

迷いも 、 疑いもない声 。

「 さっきみたいにやればいいよ 」

「 ……でも 」

「 私が見るから 」

その一言で 、 逃げ場がなくなる 。

けれど——同時に 、 少しだけ安心した 。

トスが上がる 。 

自分に向かってくる 。

逃げたい 、 と思うのに 、 足は動いてしまう 。

跳ぶ 。

タイミングは 、 少し遅れた 。

当たりも 、 綺麗じゃない 。

それでも 、 ボールは相手コートに落ちた 。

「 ……あ 」

静かな音 。

それだけの 、 小さな成功 。

「 ナイス!!!! 」

誰よりも大きな声で 、 柚月が笑う 。

翠は 、 目を見開いたまま固まる 。

「 今の良かったよ!ちゃんと前見てた! 」

「 ……あの 、 私…… 」

「 うん 、 できてた 」

当たり前みたいに言われる 。

その言葉が、胸にじんわり広がる。

怖さが 、 少しだけ薄れる 。

練習が終わる頃には、翠の呼吸は少し落ち着いていた 。

ボールを片付けながら 、 柚月が隣に来る 。

「 疲れた? 」

「 ……少し 、 だけ 」

「 そっか 。 頑張ってたもんね 」

さらっと言われて 、 また言葉に詰まる 。

柚月は気にした様子もなく 、 続けた 。

「 翠ちゃん、ちゃんと強いよ 」

「 ……え 」

「 まだ慣れてないだけで 、 動きいいし 。 絶対伸びる 」

翠は 、 視線を落とす 。

そんなふうに言われたこと 、 ほとんどない 。

「 ……私 、 人と話すのも苦手で 」

ぽつりと 、 こぼれる 。 

「 迷惑、かけるし…… 」

「 ううん 」

被せるように 、 柚月が言った 。

「 迷惑じゃないよ 」

その声は 、 やっぱり明るい 。

でも 、 さっきより少しだけ静かで 、 優しい 。

「 むしろさ 」

少しだけ身をかがめて 、 目線を合わせる 。

「 頼ってくれたら嬉しい 」

翠は 、 言葉を失う 。 

こんなふうに言われるなんて 、 思っていなかった 。 

「 一緒に強くなろ? 」

差し出された言葉は 、 シンプルで 、 逃げ場がない 。

けれど今度は 、 怖くなかった 。

少しだけ 、 勇気を出して 。

「 ……はい 」

小さく頷く 。

柚月は 、 それを見て嬉しそうに笑った 。

その笑顔は 、 やっぱり眩しかったけど——

もう 、 目を逸らさなくてもいい気がした 。

作者メッセージ

絶対 伸びる この コンビ 😚

ゆーちゃん もう 可愛い 🫶

2026/07/11 14:39

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